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ダンジョンボスが1体とは誰もいってない

**********************


ダンジョンボスがサイクロプスであると耳にしたときにどういったタイプのサイクロプスなのかが疑問であった。


普通に思い付くのは単眼の巨人の魔物(モンスター)であり、粗暴で乱暴な人食いの巨人のイメージ強い。


その巨体から振り下ろされた棍棒をまともに受けてしまえば虫けらの如く潰されてしまうだろう。


「問題なのはそのサイクロプスが神の使いかも知れねぇって事だ… 」


サイクロプスがいる間の前に休憩を取り、現世で調べたサイクロプスについて2人に話っていたのだ。


サイクロプスは巨人としての巨躯に加え、単眼単角という容姿を備えた異形の存在であった為に疎まれてタルタロスに送れて何やかんやで神々に強力な武器を造った鍛冶の腕を持ってると伝えられている。


「あぁん? んじゃ、あのサイクロプスは一応は神様って事か? なら、破戒僧として叩き潰してやられねぇとなぁ~ 」


「まぁ、ナタリアは神の御告げとか修業と修業とか色々と不満ぶつけたいのは分かるけど…もしかしてあの門の中にサイクロプスが造った強力な武器があるかもしれないって事かしら?」


察しのいいレイラが頭を撫でながら尋ねてきたが、その可能性が高いのだ。


そして、その強力な武器は俺らには必要性のないものであるかもしれないと付け加えさせてもらった。


本来なら勇者が試練としてくるダンジョンの可能性が高いからだ。


大方、勇者しか使えない武具はドラゴンか巨人が番人なのは定番だからだ。


「アタシは神公に1発入れられりゃ何だっていい。

神の御告げが聞こえないのは修業不足とかアタシよりレベル弱い癖に立場だけでいい気になりやがってぇ~… 」


「まぁ、それはいいけどサイクロプスを倒しても中でも戦闘があるかも知れないから事前の作戦でサイクロプスはさっさと倒す。

んで、門の中で魔物(モンスター)がいたヤツがヤベェと思ったら逃げる。 それでいいな? 」


2人に問い掛けると、レイラは頷き、ナタリアは豪快に酒を一気に飲み干して酒瓶を放り投げて叩き割ると金砕棒を手に取り、漢らしく「任せろ!!」と豪快に笑みを向けてきたのだ。


アカン。ナタリア…いや、ナタリアさんが漢前過ぎて頼もしすぎる!!!そりゃ、レイラも抱きたくなるわな!!!



*********************


休憩後、サイクロプスが守護している門まできたのだが…


「なぁ、サイクロプスいなくねぇか? 」


ナタリアがガッカリした様子でため息をついた。


だが、聞いてた話だとサイクロプスはこの場所から離れる事はないそうだ。


… あれ?そう言えば、よくよく考えてみれば、サイクロプスは何を主食に食べているのか考えていなかったな。


俺、さっきサイクロプスは「普通に思い付くのは単眼の巨人の魔物(モンスター)で、粗暴で乱暴な人食い(・・・)の巨人のイメージ強い」と言ってたよな?


つまりはサイクロプスは肉食性だと推測はできる。


だが、ダンジョン内には巨大な泥人形に岩や石が着いているだけのストーン・ゴーレムのみでサイクロプスの飯にはならん筈だ。


サイクロプスは何を主食にして生きてるんだ?

魔物(モンスター)だから魔素とかエネルギー系ならば、食べる必要がないからこの場にいる筈だ。


「んー…サイクロプスにばかりに注意してたけど、ここ上の方が開けてるみたいね… たぶん、上に餌になる魔獣か魔物(モンスター)がいてそれを餌にしてるポイわね…」


レイラが辺りを見渡すと、確かに洞窟内であったが、この場所だけ日の光が差し込む程の穴が空いていた。


そして、よくみれば辺りには大なり小なりの獣や人の骨の残骸が辺りに散らばっていた。


…あれ? これってヤバくねぇか!?俺らはサイクロプスがいると思い込んでいたけど、サイクロプスが1体だけだとは限らなくなってきた。


「ちょっ!!?これヤベェわ!!!

レイラ、ナタリア!!! サイクロプスが1体だけとは限らなくなってたわ!!ここを守護する役割りを何体かで…ゲェッ!!? 」


一度、撤退を試みたが、上の穴から巨大なヒト型の影が徐々に大きな影に代わり地響きと共に辺りに土煙が舞い上がった。


「最悪だわ… よりにもよって、サイクロプス3体相手にしろとかよぉぉッ~!!!

あのド貧乳・爆乳女神のやつら教えとけよ!!? ぜってぇ許さねぇぞ!!!クソボケェッ!!!」


「だっひゃっはっはっ!!! や、やっぱり、コイツ最高だわ…w ド貧乳・爆乳女神って… 」


「クロが面白いのは同意だけどね… 流石にレベル30のサイクロプス3体を相手にするのはねぇ… 」


「「「グゴォァァァー!!!!」」」


入ってきた洞窟の穴よりも巨体な身体、単眼で猿の様な顔をし、額から飛び出し角と獣の皮をつなぎ合わせた腰布に巨大な棍棒を持ったサイクロプスが目の前には3体いる状況だ。


いやいやいやいや、普通にダンジョンボスって1体で強いのが異世界ファンタジー系の定番でしょ!!?

俺、やっとレベル5なのに相手はレベル30前後ってレイラもみた感じでいってたしヤベぇよ!!!?

絶対に一撃でも当たったら死ぬよ!!?

俺は!!? いかん。こういう時は深呼吸して落ち着くん… 危なっ!!? えっ何?あの岩を片手で投げつけてきたの!!? サイクロプス舐めすぎてた!!!


「この神もどきのエテ公が…このナタリア様に喧嘩売ろうってか!? 上等だ!!!

かかってこいやぁッ!!! 」


「レイラ!!一旦、忍び足(ステルス)で退却しよ!?これヤベェって!!! 」


「えー…クロのあの非道な作戦があるからそこまでヤバいとは思ってないわよ?私らはね♪ 」


「俺よりも2人とも逞しすぎてカッコよく過ぎ!!後で好きなだけ抱いて!!! 」


流石にレベル45もあれば、修羅場を潜って来た場数が違うとは思うけど、異世界転移して初めての修羅場(ピンチ)で心臓バクバク何だけども!!?


あぁ、もう仕方ない。なるようになれ!!

クソッタレ!!!

これで死んだら、あのド貧乳・爆乳女神達ぜってぇ泣かす!!!

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