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パーティーリーダーはメンバーの性格を把握するのが必須項目

前回のあらすじ

二度寝したら、女神に強制イベント起こされた。

**********************


二度寝した事でこんな憂鬱な気分になるのは久しぶりであった。


取りあえずは今後の方向性が決まったというか導かれた様な気分がして嫌気が差したが、異世界に転移させてからこれといってやりたい野望も夢もない。


ならば、異世界ファンタジー系定番の【ダンジョン攻略】に乗り込むものいいと思ったからだ。


早速、二人にダンジョン攻略の件について提案するが怪訝な表情をされた。


「ダンジョン攻略かぁ~アレ、面白くねぇんだよなぁ~足並み揃えるとか…ダリィ事いわれるし…」


ナタリアは前にダンジョン攻略の部隊に配属されて前衛兼回復役に配属させられたらしい。


だが、同行した兵士や騎士が弱すぎたのとナタリア自身が僧侶として癒し(ヒール)に必要な魔力が極端にすくないのだ。


その上、弱い癖に口うるさい上官をぶん殴った事が原因で教会に謹慎処分と精神修行をつけさせられたらしいが、それに腹を立てて暴れて出てきたと身支度を調えながら話してくれたのだ。


「それもあるけど、ダンジョン攻略ってわりに会わないのよ。頑張っても財宝は国に没収されるからわたしは基本的外の魔物(モンスター)討伐専門にアイテム売買で生計を立ててるからね♪」


…あぁ、これあれだわ。助っ人外国人のモチベーション意地の為にコーチやスタッフがあれやこれややってモチベーションをあげてやりやすい環境を整えなきゃならないって事か。


普通ならば、冒険者ギルドが存在してダンジョン攻略で見つけた財宝はそのパーティーが発見者として買い取って貰い金になるが、この世界では国にぼったくられるからモチベーションにならない仕事だと認識されているからだ。


「まぁ、そうだろうけどさ。ぶっちゃけ二人とももう国とは関わりがない訳だしさ。ダンジョンで見つけた財宝や秘宝は俺らのものにしても良いだろ?それにナタリア的には僧侶の役割が面倒くさいなら俺に癒し(ヒール)を教えれば好きなだけ前線で暴れられるんじゃネェか?」


二人の言い分を上手く纏めれば発見したお宝は国に没収去れることはないし、体力と魔力が増える俺に癒し(ヒール)を覚えさせればナタリアは好きなだけ暴れられるのだ。


そして何よりも…。


「そもそも黒猫に関わって保護してる時点で二人とも違法行為だろ? 今更何をどうしようが俺らの勝手なんじゃねぇか? 」


「「「…………」」」


レイラとナタリアが互いの顔を見合わせた。そもそも黒猫に関わってしまって保護してる時点でおたずね者になってしまってもおかしくはないのだ。

そして、ナタリアから切り出したのだ。


「マジで癒し(ヒール)覚えて好きに暴れさせてくれるのか!!? 」


「現状、どう頑張っても、体力と魔力しか増えない。

レベルアップして得た経験値(ポイント)も体力と魔力にしか振れないなら癒し(ヒール)を覚えてサポートする方が効率良いだろ?

それに見つけた財宝や秘宝も裏オークションに出展すればレイラの取り分にはなるだろ?」


「…確かに裏オークションで貴族相手に買わせれば取り分は申し分ないし、国に税を納めなくていいのは大きいわね。

ただダンジョン攻略がねぇ~

未だ何処の国もダンジョン攻略をした事がないのよね… 」


ダンジョン攻略した実績がないってどういう事だ? 異世界からあれだけ連れてこればそれなりに使えるやつが先導して攻略しててもおかしくない筈だ。


…あくまでも過程で俺の思い込みかも知れない。 だが、確認しておかなければならない。


「ちなみにダンジョンに出る魔物(モンスター)の平均レベルって… 」


「階層によって強くはなって行く見たいよ?最後にダンジョン攻略に参加したときは8階層でレベル18 オオトカゲに苦戦して撤退したからね… 」


「ちなみにその時レイラもレベル引くかったのか?」


「んー…24くらいだったかな~ けど、基本的盗賊のスキルでオオトカゲの首切り落とせないから… 」


あー…これあれだわ。指揮官が機能してなくて判断ミス連発してたパターンだわ。


しかも、多分異世界転移者も対してレベルアップさせずに無駄死にさせてるパターンだ。


どうしよう。 梨央奈達がマジで心配になってきた。


いくらゲーマーが多くてもゲームと実戦では現場の緊張度は全く違う筈だ。


俺だって高レベルのナタリアとレイラがいるから多少恐怖心はあるが何とかなっているが、指導者が弱腰な姿を見せてしまったらやってきた事に自信を無くして相手にならないのは目に見えている。


よくある異世界ファンタジー系のチートスキル持ちでも下手したら精神的にやられて使えなくなる可能性もからだ。


「…まぁ、いいや。 んで、ヴィッセル達に俺のスキルバグを治せるアイテムがあるダンジョンがこの辺りらしいんだけど…」


夢の中でヴィッセル達に教えて貰った場所を指差すとナタリアは嬉しそうにし、レイラは頭を抱えたのだ。


「ナタリアはなんで喜んでるんだよ? レイラはどうした? 」


「そこのダンジョンは色々な国が強力して大軍で攻略に乗り出したのに死人が多く出た場所だからさ…ストーン・ゴーレムにダンジョンボスのサイクロプスに全滅させられてるダンジョン何だ…」


「でけぇから攻撃は当たりやすいし、力勝負出来るからアタシには持ってこいのダンジョンだな!!癒し(ヒール)教えてるからサポート頼むな! 」


「それはいいとして…取りあえずは作戦とか立てたいからその魔物(モンスター)の特徴とか知ってたら教えてくれねぇか?」


俺はこういうリーダーシップを発揮して仕事を割り振るのは嫌いで細々とした職人の様な作業のが好きだ。

明らかにあの女神どもから悪意を感じるが、今はこの異世界でやっていく為にも仕方ないと生き残る選択をしてダンジョン攻略に向けて二人が知っている魔物(モンスター)について耳を傾けるのであった。

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