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地球ダンジョン  作者: 涼夜
35/39

35、責任


名前/赤井涼夜

Lv40

職業/

炎魔導師JLv1→極炎魔導師

暗殺者

匠JLv1→創造者

破壊者

泥棒JLv1

黒子JLv1

・縁の下の力持ちJLv1

・先駆者


HP890/890

MP1640/1640

力/360

防/350

速/365


SP43 JP4


称号/【八つの首の王】


固有スキル/

言語理解、神様の応援


スキル/

経験値倍、バリア、収納、瞬間移動、身体強化、空間認識能力、危険物取扱者、ブレイク

加工SLv5

溶接SLv5

炎魔法SLv4→極炎魔法SLv3

精神耐性SLv4

気配遮断SLv7

小物創造SLv7→創造SLv5

暗視SLv5

急所看破SLv3

武具強化SLv4

スティールSLv1

目利きSLv1

短剣術SLv3

・MP増加SLv10(MPに+1000)

・筋力増加SLv1(力に+5)

・先読みSLv6(1.2秒先の出来事を感じとる)

─────────


ヤマタノオロチやハイオークナイトとの戦いでレベルがかなり上がり、SPとJPでステータスをちょくちょく更新している。


職業【炎魔導師】は最終職の【極炎魔導師】へと転職し、スキル【炎魔法】の上位互換【極炎魔法】と【MP増加】スキルを入手した。


とあるド田舎の畑で極炎魔法を試しうちしたのだがSLv3ですでに威力が炎魔法とは比べものにならないほど強かった。

放った豪火球は小さな畑を吹き飛ばし、危うく山火事になるところだった。

大火力を出せる分MPの減りは大きいのだが【MP増加】スキルのレベルをMAXにして補った。

これで都市部の巨大モンスターが攻めてきても太刀打ちできる可能性がでた。


職業【匠】は最終職の【創造者】へと転職し、スキル【小物創造】が【創造】スキルとなった。


【創造】スキルは以前のようにサイズに制限はなく、SLvが上がるほどに創造するのに必要なMPの消費量が減るらしく、また、以前は一つ一つの部品を創造して組み立てていた銃なども構造さえ理解しておけば一瞬で創り出すことができるようになった。


【MP増加】もあるので、MPに余裕がある時は丈夫な金網を創造して安全経路の天井に設置しようかと計画中。



第七職業は【縁の下の力持ち】を選択。

影ながら物資を運んだりと人のために活動してきたから選択可能になったのだろう。

スキルは【筋力増加】という安直なものが手に入った。


第八職業は初っぱなから最終職だった【先駆者】を選択した。

これは《色》のメンバー全員が選択可能職業の欄に表示されていた。

恐らく他の人達よりかなりレベルが高く、誰もが勝てないと思われていたヤマタノオロチを倒したりしたからだと思われる。

SLvMAXで2秒先までの出来事を感じとれるというチート感ある【先読み】というスキルが手に入ったが、私生活では鬱陶しいのでオフにしている。



「さてと!そろそろ行きますか!シルバを待たせたら悪いし」


俺は座席を倒して広々空間になっている車の寝室から起き上がった。


時計の針は午前11時を指していた。

あのヴァンパイア、シルバに仲間を紹介すると約束したお昼頃だ。

事前に夏子達に「昼前は用事を入れず空けといてくれ」と連絡している。


そして俺は通信の指輪で夏子達を俺の車へ呼び出した。


◇◇◇


明良「来たぜー。そういえば涼夜、《ハイオークナイト戦の英雄》って噂になってたぜ!」


明良が助手席のドアを開けて乗り込んだ。


「まじかよ…あんまり目立ちたくなかったんだがな」


夏子「仕方ないわよ。あのハイオークナイト戦で固定結界がなかったから全滅もあり得たんだから」


続くように夏子もドアを開けて後部座席に乗った。


黄瀬「それで、要件は後で話すって言ってましたけど、結局なんの用事で呼び出したんですか?」


最後にリュックに蛇子を連れた黄瀬が乗り込んだ。


「皆揃ったな。その要件なんだが…ちょと、紹介したい人がいてな」


明良「なんだ?とうとう彼女でもできたのかー?」

黄瀬「そうなんですか?」

夏子「………」


明良がニヤリとしながら囃す。

黄瀬もそれに食いついてくる。


「まぁ、とりあえず、あいつがいる俺のマンションの部屋まで瞬間移動するから掴まれ」


俺は後部座席に届くように手を伸ばした。


夏子「部屋に瞬間移動するって、その子部屋につれこんだの?」


「う…うん」


なんか言い方が…


黄瀬「じゃあ、部屋に瞬間移動したら、【瞬間移動】スキル持ちだってバレますよ!」


「大丈夫だ。あいつはもう瞬間移動のこと知ってる」


明良「まさか、そいつに見られたのか!」


「いや、俺から瞬間移動を見せた。あいつはちょっと特別だから」


夏子「特別ってどういう意味?」


なんか、夏子の機嫌が悪い気がする。

確かに、気軽に俺達だけの秘密をバラしたのは安易だったかもしれないが…


「まぁ、話しは後だ!瞬間移動するぞ!」


──シュン


───────────


シュン


「着いた」


俺達は俺の実家のリビングに到着した。


明良「相変わらず暗いなー」

黄瀬「窓、塞いでるもんね」

夏子「ちょっと待って、今電気使えるようにするから」


夏子は手慣れた様子で家のブレイカーの所に向かった。

どうやら普段から、魔石を携帯しているらしい。


─ピカッ


「おっ!ついた。ありがとう夏子」


夏子「どういたしまして。それで?肝心の紹介したい子ってどこにいるのよ?」


夏子に言われ改めて部屋を見回すがシルバの姿はない。


目につくのは俺がシルバの為に置いた食料の食い散らかした跡と、不自然に横倒しにされ、中にあったであろう服が外に放り出されたクローゼット棚だけ。


クローゼット棚を開ける。


さすがヴァンパイア。俺が出してあげたベッドより棺がわりのクローゼットか。


クローゼットの中には膝を抱えて子どものように寝ているシルバの姿があった。



「おい、起きろ。シルバ」


「ん~…眩しい…あと5分……ん?あっ…アカイ!」


シルバは俺に気づくなり急に抱きついてきた。


「ちょ!おい、離れろ!」


異世界の寝起きの挨拶かなにかしらないが…


夏子「ねぇ!本当にその子誰?」


夏子が少し怒っている。


明良「銀髪の美少女外国人だ…かわいい」

黄瀬「アキ君!!…でも本当…お人形みたいに可愛い。どこの国の人なんです?聞き慣れない言葉ですけど」


「ああ、そうだった。皆、【八つの首の王】の能力で俺の固有スキル【言語理解】を選択してくれ」


明良「選択したぞ」

黄瀬「しました」

夏子「これで会話ができるわね。ねぇ、あなたいつまでも抱きついてな……って、なに涼君に噛みついてるの?!」


シルバが俺に抱きついたのは血を飲みたかったからみたいだ。


「おい、シルバ。そろそろ貧血になるから止めてくれ」


それに、明良達がドン引きしてる。


「ぷはっ!ごちそうさま。あっ、この人達がアカイの仲間?」


「そうだ。夏子、明良に黄瀬だ。今は俺の能力で会話ができるぞ」


シルバ「ぇ?マジ?!はじめましてー!私、シルバ・ゴルディ19歳のヴァンパイア!異世界から来ましたー!よろしく」


シルバは元気に愛想よく自己紹介をしたが、内容があれなので明良達もかなり驚いてる。


明良「異世界から来ました…って!まさか異世界人?!」


シルバ「おしい!私、ヴァンパイアだから異世界魔人ね」


黄瀬「ヴァンパイア…さっき赤井先輩の首筋に噛みついたのってまさか本当に…」


シルバ「うん!血を吸ってた。アカイの血って今まで吸ったどの血よりおいしいのよね!」


「だからって、急に吸うなよな」


夏子「ちょっと信じ難いのだけど、異世界ってまさか、涼君が転生したあの異世界?」


「どうやらそうらしい。俺も驚いた」


シルバ「私も急にこんな奇妙な世界に来て驚いたよ!でも、アカイに出会った昨晩、告白されたんだー!」


夏子「告白?!涼君どういうこと?」


「え…どういうこともなにも告白なんてしてないぞ!シルバ!」


シルバ「えー?"責任とって一生面倒みてやるっ"て言ったじゃん!」


シルバはニヤニヤしながら言った。

これは確実にわかってやってるな。


「からかうな。"一生"とは言ってないし……」


そしてそれを言われたら本当に心苦しい


シルバ「はいはい…わかってますよーだ!そんな深刻な顔しなくても…」


「………実際に全部俺に責任があるのは事実だし…」


「それってどういう…」


「正直に言う。シルバが転移石を使った時にマナの流れがおかしくなったのは俺が原因なんだ!俺が異世界間を瞬間移動して異世界とこの世界を隔てる壁に穴を開けたことによるマナの流入によって…」


俺の発言によって場が静まった。

夏子達もだいたいの状況を理解したらしく黙っている。


「ふ~ん。マナの流入ね…。つまり私はそれに巻き込まれたってわけ?」


「そうだ…しかもマナの急激な変化でこの地球がダンジョン化する始末」


「なるほど、道理で…。一応聞くけど、私のいた世界にまた瞬間移動できないの?」


「残念だが、もう制限がかかってできなくなった。だからシルバを元の世界に返すことはできない」


「そう……ま、いんじゃないの?」


シルバは俺に怒るわけでもなく平然としていた。


「俺を恨まないのか?」


「どうせ、終わったことだし。恨んでもしょうがないしね~」


「でも、急にこんな世界に連れてこられて今まで大変だっただろ?それに家族とも会えなくなっただろうし…」


「まぁ、食料集めは大変だったけど、この世界の文明の物は見るもの全てが珍しくて意外と楽しみながらサバイバルしてたかなー。人族より身体能力高いからそこらの魔物はなんとかなるし、魔人族は人族より家族間の関係は希薄だしね」


「強がってない?」


「強がってない!それに、アカイがちゃんと私のことを責任もって面倒見てくれるんでしょ?」


「ああ、もちろんだ」


「途中で見捨てない?」


「見捨てない」


「たまに血を吸わせてくれる?」

「いいぞ」


「私の彼氏になってくれる?」

「いい─…わけない!」


流れでOKするところだった…

シルバもなんか舌打ちしてるし。



「皆、だいたい察したと思うが、俺のせいでこの世界にやってきてしまった異世界魔人のシルバだ。仲良くしてやってくれ」


俺は明良達に言った。


明良「おう!よろしくなシルバ!」

黄瀬「シルバさん、わからないことがあったらなんでも聞いて下さいね!」

夏子「ま、しょうがないわね。これからよろしく。後でシルバの世界について詳しく聞かせて」


シルバ「うん!皆よろしく!」


とりあえずは皆仲良くできそうなのでよかった。


「それと夏子、どうやらシルバって学校の結界に阻まれて安全地帯に入れないみたいなんだが、どうにかなるか?」


夏子「それなら大丈夫よ。校長先生に頼んで不審者認定からシルバを外してもらうわ」


「怪しまれないか?」


夏子「私の【信用】のSLvはすでにMAXだから問題ないわ」


「はは…本当に夏子は頼もしいな」


黄瀬「昼過ぎからショッピングセンターへ移住する人達の護衛で各学校を回る予定でしたからちょうどいいタイミングですね」


明良「シルバも参加するよな?」


「いや、シルバはどうやら日中には活動できないみたいなんだ。だよな?」


シルバ「日中に活動できないっていうか…種族特性で直射日光がだめだから皮膚が露出しないぐらい着込まないと外出できないんだよね」


明良「ヴァンパイアあるあるだな」


夏子「日光にあたると具体的にどうなるの?消滅するとか?」


シルバ「消滅するわけないじゃん。日光にあたると超超日焼けするの!」


「え?それだけ?」


シルバ「それだけって、かなりヒリヒリピリピリして大変なの知らないでしょ?」


黄瀬「あっ!それなら日焼け止めクリーム塗ってみたらどうですか?」

夏子「それいいわね!」

明良「涼夜、日焼け止めクリームって収納してるか?」

「あるぞ。ドラッグストアに物資回収に行った時に少し手元に残しといたのが」


シルバ「日焼け止めクリーム?なにこれ?」


「その名の通り日焼けを止めるクリームだ。ローブから露出する手や顔に塗れば日焼けも少しは軽減するはず」


シルバ「へぇー。この世界にはそんな便利な物があるんだー」


シルバはしっかりと手や顔、首筋にクリームを塗りこんだ。


─結果

シルバは太陽の照りつける屋外に出ても日焼けすることはなくなり、俺達と共に各学校へ同行することができたのだった。



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