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地球ダンジョン  作者: 涼夜
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2、神様とスキル


「ここはどこだ……?」


目を覚ますと薄クリーム色の世界にいた。


雲の上…?


そこはまるで漫画によくある天界のような光景が広がる世界


「俺は確か……明良との帰り道で………!!」


俺は完全に思い出した


「そうか…おれはトラックに跳ねられて……てことは、ここはあの世?天国?」


『そうじゃ。お主は死んだのじゃよ』


「え……!」


声がした方向を振り向くとそこには神々しいオーラを放つ老人がいた。


「……はは、やっぱり死んだんだな…俺。じゃあ、あなたはもしかして神様とかであってます?」


もう俺はこれが夢かもなんて思うことも諦めた。

まさにそこにいる老人は夢や妄想などでは再現できないほどの神々しい存在であったからだ。


『そうじゃ。神じゃ。……ところで、お主は本当に落ちついておるのぅ。突然の事故で死んだ大抵の者が記憶が混濁して死を受け入れられないのじゃが……』


「まぁ、俺も認めたくないですけど……こんなTHEあの世って所にいるのに死んだことを認めないわけにはいかないでしょう……」


あぁ、自分で言っておきながらなんか悲しくなってきた。


もっと人生楽しみたかったなー

それと明良は大丈夫だろうか……


『そうか……。じゃが、安心しなされ。まだ、お主の人生が終わったとは限らぬぞ』


「……それはどういう?まさか、まだ死んでない?!」


『いや、お主の肉体はもう死んでおる。わしが言いたいのはお主は異世界で新しい肉体を得て新しく人生を送れる条件がそろっておるということじゃ』


「……つまり異世界転生ってことですか」


『転生と言っても地球にいた頃と同じ容姿の18歳の肉体を異世界で創り、そこに今の霊魂であるお主を移し替えるというやり方じゃがな』


まさか異世界にいけるなんてな……

迷うことはない。断ったら、成仏か輪廻転生か幽霊?で終わるんだろうし

ん?いや、まて……


「異世界で同じ見た目の肉体を創れるぐらいなら、元の世界で蘇らせたりできないのですか?」


俺は漫画のような中世レベルの不便な世界であろう異世界で暮らすより日本の暮らしを続けたい!



『……残念じゃが。一度その世界で魂を宿し生まれ死んだ肉体を蘇らせたりするのは神々の決まりで禁じられとんのじゃよ。じゃが、条件が揃っているお主は異世界に行ける!こんなことめったにないことじゃよ!どうする?』


まぁ、元の世界で生き返れないのは残念だが……


「行きます。異世界に連れていってください!」


『うむ、そうか。なら、異世界に行くにあたってお主はスキルを得ることができる』


「スキル…って漫画にあるようなやつですか?」


『そうじゃ。お主の行く異世界には大気中に【マナ】という存在があっての、そのマナによってスキル、魔物、ダンジョンなどが存在するんじゃ』


まさにファンタジー世界ってやつか!


『そんな世界にゼロからだと可哀想じゃから、お主が地球で過ごした人生の評価やお主の才能などを得点とし、そのポイントを使いスキルを得ることができるんじゃ』



そう言い終わると俺の前に2つの画面が現れた。


1つは【468ポイント】と表示された画面

もう1つはスクロールしても果てしなく数のあるスキル一覧らしき画面だ。


「なるほど。俺の人生は468点ってことか……」


高いのだろうか?

勉強は学年トップ5には入る程度には勉強したし、資格も多く取った。それに大抵のことは何でもこなせるだけの才能はあったが……昔、悪さしてたからなぁ……


考えたところで仕方ない、そんなことよりスキルを選ぼう


スキルは─

「剣術」から「裁縫」まで様々なスキルがあるがレアそうなスキルほど取得に消費するポイントも高い。

それと、どのスキルにも10レベルまでSLv(スキルレベル)を選べるがこれもSLv(スキルレベル)が高いほどポイントを多く消費する。

──だいたいこんな感じだ。


第二の人生を大きく変える大切な選択だ。異世界がファンタジーであることを考慮して1ポイントも残さないよう選ぼう!




~数時間後~


「神様。選び終わりました!」


俺は─

経験値倍SLv1

バリアSLv1

収納SLv1

瞬間移動SLv1

身体強化SLv2

加工SLv1

溶接SLv1

─を選んだ。


もちろん1ポイントも無駄にしない最高の組み合わせだ。

神様にSLv(スキルレベル)の上げ方などのことを聞いてそれを考慮した上で色んなパターンを試したが、これが一番利にかなっている組み合わせだと思う。


『やっと終わったか…。』


神様は待ちくたびれたような顔をしていた。


『それじゃ、向こうに着いたらステータスを確認してみるとよいぞ。─では、頑張るんじゃよ!さらば!』


すると、突然俺の体(魂)は光に包まれ消えだした。


急すぎる!


「神様待って!!まだ聞きたいこといっぱいあったのに……」


そんな叫びも虚しく俺は天界から消え去った────


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