ちんぽ父ちゃんのこと
朝、目が覚めるとちんぽ父ちゃんの顔面が目の前にあった。ちんぽ父ちゃんと10秒ほど見つめ合う。
「…なんでみてんの」
僕は寝起きのぼんやりした頭でとりあえず言った。
「愛しているから」
ちんぽ父ちゃんが言った。口臭が臭い。ドブの匂い。どぶねずみの匂い。ハムスターの匂い。
「顔面を離して」
そう言うとちんぽ父ちゃんは後ろに下がった。視界が開ける。朝の気持ちいい光が窓から差し込む。でも、気分は暗い。実の父親とはいえ、62歳の男性の汚い顔面を朝、目を開けた瞬間拝むのは気色悪い。ほんのわずかだけど殺意も感じる。
「陰助、今日は休みだな。プールにでも行くか」
ちんぽ父ちゃんがにやにや笑いながら言った。
「行かないよ、俺は今日は家でマリオするって決めてたんだ。マリオ」
1週間前から決めていた。マリオをやり直す。マリオで闘う。現実を忘れる。プールになんて行ったって、ちんぽ父ちゃんに下に見られるだけだ。ちんぽ父ちゃんの陰茎は大きい。僕のは小さい。ちんぽ父ちゃんはその大きさを自慢するように小さなブーメランパンツを履く。形がはっきりと分かるし、たまに横から玉金がはみ出していることもある。玉金もでかい。