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第四十一話 題名は大事だよ。

まず、題名をぱっと見た時にその作品の主人公がなんて名前だったか、あるいは名前が浮かばなくてもイメージ画像がぱっと浮かぶのが、人気のある作品の共通点だ。


題名と主人公の持つ「何かの要素」が一致しているということ。

目的だったり、名前そのものだったり、活躍する土地の名称だったり、職業だったり。

これは恐らくラノベ特有の要素というわけじゃない。一般文芸でも、大ヒット飛ばした作品なんかは題名が重要なキーワードだ。(13階段とかストロベリーナイトとか)


13階段ってのは、司法に存在する死刑執行制度に関わる数字を示していて、ストロベリーナイトは主人公の刑事が追ってる事件の重要キーワードだ。

それでいて、両者とも、一見では何の事だか解からないから興味をそそられるんだよね。

13階段と書かれると、まるでホラーのようだ。なのに、ジャンルは社会派推理なんだよね。

ストロベリーナイトと書かれたら、なにかと思う。刑事モノには似つかわしくない。妙にオシャレだ。(笑

マッチングの妙、というヤツだろう。


だけど、「ストロベリーナイト」を小説好きな年配の方に勧めたら、題名が気に入らないと返された。

「13階段」は逆に、ちょっと若い世代には敬遠された。

どっちも刑事モノで社会問題扱いで、面白かったし、話題になった作品なんだけどね。

なんとなく感じ取れないもんだろうか?

「13階段」と「ストロベリーナイト」の字面と言葉の響きだ。


このエッセイ、小説の序盤あたりの事柄ばかりであんまり進展ないと思われるだろうが、まだまだしばらく続くんで覚悟しといてほしい。(笑

なんせ、序盤と題名でその小説の八割が決まってしまうからだ。


以前は、内容が良ければ読んでもらえると思っていたが、それは私がもともとは漫画畑だからだった。

漫画は読者にとって、非常に敷居が低く出来ているのだ。ストーリーの大筋と絵柄に抵抗さえなければ、序盤で切られることはない。


小説はすべてが文字だ。

せいぜい、読者は選者のお勧め文だとか、あらすじだとかを読んで、後はもう本文序盤を読んで購読するかどうかを決めてしまうんじゃないか?

内容に入る前に平然と切ってしまう。

自身が本を選ぶ時の態度を思い返すとそうだった。

タイトルで、自身の年齢層にフィットするものをまず手に取ってたよ。

ラノベの長いタイトルは敬遠対象で、話題作とかの見覚えのあるタイトルを手に取っていた。(贔屓にしてる古本屋はとかく雑然と本を立てて置くんで、ジャンルバラバラのまま背表紙だけ並ぶ)


読んで貰えないと嘆くマイナー作者は、ちょっと工夫が必要だ。

はっきりと、書き手も読者もラノベ対象と一般対象は人種が違うからだ。二者は構造がぜんぜん違う。


ここ、なろうの場合は、ラノベの主流派閥と一般の沈黙した層が居る。この沈黙の層はこれがけっこう分厚い層なのだ。一般文芸に近いものを読む層という事だね。

だから、中途半端に両方を狙って中途半端な作風にしてはいけないという事だ。

ほら、二兎追う者は一兎も得ず、というだろう。


ラノベを好む層は、とにかくポンポンと手当たり次第にお気に入り登録するが、切るのも早い。

一般文芸の層は、厳選というか、あまりお気に入りに登録していない人が多い印象だ。ずっと残すという前提なのかどうなのかは解からないが。

この一大勢力は、簡単には食いつかない。今までのなろう主流狙いの方法論はすべて捨てて掛からねばならない。まるで違う価値観で選んでいるからだ。


ラノベ作品を作る方法論で書きだしたモノが、文章だけは一般文芸だったり、あるいは構成だけが一般文芸だったり、そういうチグハグがラノベを求める読者を遠ざける。



さて、話がいきなり変わるけども。(笑


田中康夫氏がなにかの記事に、新人作家の条件というのを掲載されたそうだ。

「若者・バカ者・よそ者」という三項目で、若者ってのは年齢のことじゃなく、「柔軟な発想」だそうだ。普通の人が考え付かないことを考え付く、違う価値観を持つ、という事だそうで、「世の顰蹙を買ってこそ文学」と仰っていたらしい。

又聞きなんで、~らしいだの~だそうだだのスマンね。(笑


追加。


タイトルの役割は「覚えてもらうこと」である。

記憶に残ること。


だから、記憶術でよく言われるメソッドの通りなのだ。

「イメージを結びつける」「身近なものに例える」「目と耳、両方で覚える」「視覚イメージを引き出す」などなど。

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