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第三十五話 プロット作らないよ、ただし小説では。

私はロクなプロット組まずに書く、という事は折に触れて言い続けてますな。

けれど、それは「小説に限って」のことなんだな。(笑


私は漫画も描く。いや、今はさっぱりなんで書いて「いた」。

もちろんプロットを作っていたよ、漫画の場合にはね。だって小説と違って、二度手間するには労力がハンパないからさ。(笑


ところで、私は学生時代は漫画研究部に所属しておって、三年最後の思い出にと部で投稿した作品で佳作を頂いた経験がある。初投稿で佳作、まぁまぁイイ線いってたんじゃないかな。(笑

そん時に作ったプロットは、おそらくプロと同じ方法論でセッションというか、ミーティング形式で作られたもんなので、その辺りを踏まえて今回は語りたいと思う。


そ。私がストーリー担当だったんだよ。(笑


第一回の企画会議だ。皆で投稿しようぜー、と誰かが音頭を取った。

どういう話にするか、恋愛モノか、ギャグ漫画か、まぁ大雑把なトコを決めて、じゃあまめ太がストーリー作れや、とお達しがあった。


まず、最初に私が作り上げたプロット、ラフ画で描いた絵コンテというもんだが、それを30ページばかり作っておいてね、これは丸々ボツった。(笑

原稿と同じ状態、絵がへのへのもへじの状態なのを除いて、台詞もコマ割りも効果線もキチッと入った30ページ分の画用紙が絵コンテなるものなのだが、これを叩き台にして企画会議が行われたわけよ。


完全にゼロからの出発で、それぞれアイデアは用意してきてくれてたようだが、コンテを見ながら使えそうなアイデアとボツるアイデアで分けて、使えるアイデアをコンテに容赦なく赤ペンしてってね。(笑


時事ネタ入れようぜー、と誰かが音頭を取れば、当時世間を賑わしていた大事件のパロディをぶち込もうぜ、とノリで応えるヤツが居て。

そういうカタチで、土台のコンテはどんどん書き換えられ、原型を失くし、再び私は30ページのコンテを切る、という感じでね。


これがアイデア増えた分、ページも増えるわけだ。その増えたもんも一応全部、私はプロットに描くわけだ。投稿要領で30ページと書かれているのにね。(笑

次の企画会議で、この増量50%サービス!された余分な30ページを削り取る作業が始まるわけよ。これを、私の一存でやったらまずいわけだな。(笑


完成絵が入ってないだけの原稿状態だ、そこから要らないページ、エピソード、ざっくりと切り取って、また赤ペン入れて修正箇所の指定ね。

コマ割りとか、細かい設定の変更もこの時点だからザクザクとやれるんだ、なんせ人物はぜんぶ「へのへのもへじ」だから。(笑


けれど、部員たちが見てる原稿は、きちんと仕上がったカタチが見えている。絵が違うだけだ。

どんどん削って、付け足して、また削って、コンテの状態で数日かけて何度も企画会議を重ねて、そうして出来たプロットを元に、あとはその通りに”清書”するだけだったわけよ。(笑


で、これと同じような話を先日、かのディズニー系列ピクサーのインタビューでも聞いた。

何度も企画会議を行い、原型からたたき上げてストーリーを構築する、という話だ。


漫研の話に戻るが、何度も企画を重ね、プロのクリエイターと同じ作業をした事になるわけだね。(笑


そうすると、少なくとも部員の数だけは「面白い!」と思っている作品に仕上がるわけだな、少なくともストーリーに関してだけは。

で、これが何処だったかその商業誌編集部でも認められて、佳作を頂いた、と。(笑

書評では確か、ストーリーが抜群に面白い、時事ネタを入れてきたのはこの作品だけでした、みたいな事を書かれていた。

これは私の手柄ではない、会議中に「時事ネタぶち込もうぜー!」と発した知人の手柄だ。


・・・漫画は、絵コンテ無しではまず作れない。失敗は多大な損失を産んでしまうからだ。

個人の場合でもそれは同じ、途中で変更したくなっても、漫画は小説と違ってそうそうやり直せない。手軽に修正が出来ない媒体なのだ。

だから、コンテ無しでいきなり描きはじめる作者はまず居ないと思っていい。

ゲーム制作も少々齧ってたが、こっちもコンテにあたるプロット無しでは造り始めることが出来ないジャンルだ。個人で作ったらなおさらのこと、やり直しが非常に手間だからね。(笑


だから、コンテの造り方なら知っていたよ?(笑




次回はプロット作成方法にいってみよう。任されよ、無駄は廃している。(笑

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