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第十九話「一人称変則」sideについて。

この形式に近いのを最近読んだ。

「嗤う伊右衛門」京極夏彦センセ。作品の中でside表記なんてのは無かったが、章立てで視点主が代わり、短編みたいな形式で怒涛のラストへと繋がっていく、という手法の作品。

三人称一元視点でかなり視点主の内面描写に文を割いているから、途中で視点変更することを嫌ったんだろうと思われ。最後まで怒涛で読まされ、打ちのめされた。さすが直木賞候補。


sideでは無いんだが、意図は同じであるのよ。

登場人物全員を、がっつり、じっくり、書こうという狙いがあっての三人称一元視点思いっきり内面描写、だから。和物だからsideじゃないんだけど、side〇〇、の〇〇だけで章立ての代わりにしてらっさったよ。和物だからのデザインというか、レイアウトとして、そうしてるわけだね。


なろう発の商業でも、「邪神に転生したら・・(以下略」が代表的にそうだよね。

え、では、効果的にsideを使うには?を考えよう。


sideを使う最大の理由、それはカッちょいいからだ。(笑


side〇〇、とかで目次にズラッと並ぶと、それだけでスタイリッシュ。

けれど、それはつまり、ハードル上がってんよ、という意味でもあるんだよ。(笑

目次がスタイリッシュなんだから、文章も内容もハイブリッドにスタイリッシュであってくれなきゃ困るんだよ。カッコイイ文章が書けないなら使うな。(暴論)


side〇〇を使っていい作者ってのは、ある程度以上に実力が伴う、カッコイイ文章を書ける人に限るんだ。でなきゃ、レイアウトした表紙に負けてしまうことになる。

そんなモン使わなくても書ける作者が、ちょいとポーズを付けて書いた、てのが本来のside使い小説だからね。sideってのは、レイアウト技の一つでしかないんだよ。


余談だが、邪神――はそれでちょっと損をしたと思うんだ。

完全になろう発扱いはされずに、sideに似合いのお洒落な装丁をされてしまったからね。(なのにタイトルはあのままだろう? ちぐはぐになっちまった。)

わたしが書いたデスゲ・スライムと本質同じ問題を抱える作品。タイトル、序盤で抱くイメージとその後の展開が著しくズレている。ようするに、ラノベ書きじゃないんだよね、あのセンセ。(笑



じゃあ、一人称でside使わず視点変更って、どうやったらいいの?、て?

だから、先のページで言っただろうが。素直に三人称で書けと。

視点変更しなきゃいけないような内容のモノを一人称で書くからそうなるんだよ。ものっすごく簡単な話じゃないか。


ここでは、「賞に応募するなら」の前提で話をしているよ。

なろうで書くぶんには何をしたって別に構わないし、それを出版社が拾い上げるんだったら、一つの思考法として認められたってことだよ。(現状、ラノベ界隈だけかも知れんが)


なろうで多く見る『序盤一人称、途中から三人称一元視点』作品だろうが、類型『序盤一人称、風景描写だけ三人称』でも、実験作としては何をしてもいいんだし、多くの読者に支持されるならその方法論は新しい書き方として認められたということだよ。


意図的にやってんじゃなく、偶然でそうなっただけだから、後々でヘンな具合に一人称と三人称が入り混じってしまうんだろう? それは実験作じゃない。

解かってやる分にはいいんだって。(笑


要は、読者が気付かずに「引っ掛かりを覚えなければいい」んだから。


side無し一人称で、ヒーローとヒロインの視点を変更したいんだったら、ページで区切ればいい。視点が「明確に」「誰に代わったか」が解かればいいんだから。

普通は、シーンが完全に切り替わった時、一つのイベントが終了した後に挟み込むよね。「邪神――」の、side表記を消しただけの状態と同じになればいいんだよ。

あの作品はside消しても成立するから、だから出版社が認めたんだ。


視点変更の為にsideを使おうとするから失敗する。

本当のside使いは、sideを使わなくても視点変更が出来るよ。(笑


そのうち、「ラノベ書きじゃない」と言ったあたりも詳しく解説します。

ラノベと一般書籍とは完全に違うから。(違わないならわざわざ「ラノベ」と区別しないんだよ、読者は。)

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