第十五話 整合性とダブルキャストなハーレム
プロを目指し研鑽を積んでおられるであろう諸君! 桜の花は咲いただろうか。
なんてカッコつけて始めてみよう、第十五回。
こんなテキトーなエッセイがもはや15回目だよ。
あ、ちなみに一つの作品内で漢数字とアラビア数字が混ざってしまうのは宜しくない。
わたしとしては「てやんでぇ!」なんでサクッと無視するが、むろん、賞に応募とかで格式ばったりするときにはTPOを弁えるつもりだ!!
賞に出すということは、本来なら試験作品を出しては失礼に当たるということだ。解かっててやったりすんのは、もう落ちてもしゃーねー、と諦め半分で出すということだよ!
なろうコンに出したわたしの作品みたいにね!(笑
漢数字、アラビア数字、混ぜて使ってなにが悪い。漢字、ひらがな、カタカタ、混ざってんのが日本語だろうが。外国語の看板が当たり前に街中に溢れかえる文化圏で世迷言をほざくな、と言いたい。
ルールを設けずに使うから雑多になるんだよ、漢数字を使う場面、アラビア数字のがしっくりくる場面、それぞれキッチリ自分の中でルールを作って使えばいい。
けれどそれはあくまで自分ルールだ。公用の場に相応しいモンじゃない。
だから賞に応募する時は統一した方がいい、見栄えがいいという誰かの価値観に従っておけばいい。わざわざ喧嘩しなくていい。「ハイハイ、」言っときゃいいんだよ。(笑
文頭一文字下げもそう。
エッセイの時はめんどーくせーから無視るけども。(笑
縦スクロール、横書き文面のWebってさー、この(↑)改行が一文字下げに相当するんじゃね?
わざわざ二か所も気を遣って、画面ガタガタで汚らしいと思うんだが。実は。レイアウトがさ。
けど文壇のお偉いさんがその方がイイとか言うんだろー、だったら長いモノに巻かれときゃいいんだよ、どうしても耐えられないとかじゃなきゃさ。(笑
(わたしゃ「~。」「~、」は耐えられんから貫くけどな!)
自分のホームページ持ってた頃は、右側の空白を不格好にしないためにと一行の文字数いじって、文の塊が出来るだけ四角くなるように調整してたよ。
だから、昔の作品は一文字下げがまるで出来てないよ。(笑
まぁ、それは置いておいて。
TPOとか公式ルール、というヤツだから賞に応募とかの場合には気をつけなくちゃね、と。
そういう気をつける事を書いてみる。
まず、わたしの悪い癖でもあるんだが、序盤を読んで中盤をいきなり開いてみると雰囲気がガラリと変化してしまう事が多々ある。
デスゲスライムではわざとやってるけど、わざとでなくても結構やっちゃう悪い癖だ。
あれは、イカンのですよ。(笑
デスゲスライムは実験作品なので、色々とルール破りをやってんですな、わざと。
●なろう読者は重苦しい話は食いついてくれないのか?
これの実験のために、序盤を軽い語り口で始めて、中盤以降で緊張感溢れるストーリーにシフトさせていったのがアレだったわけでね。あの作品に関してだけは、わざとだ。
けど、本来、賞の応募だとかではやっちゃいけない禁じ手だからね。
途中で作風が変わるってのは、一人称で書かれてた作品が途中で三人称になっちゃった、くらいに印象が悪いんだ。意味は同じだから。
文章でしょ? 書き直せる媒体でしょ? ・・・なんで書き直さないの? となる。
途中で変わっちゃったのは仕方ないとして、統一させられない理由はなに? となるんだよ。
だから、やっちゃいけない。
効果を狙ってんのかと、読者が思ってしまうのも宜しくない。出来るだけ気付かれないようにシフトしていくならまだしも、いきなり急激に作品のカラーが変わるのは、それは騙し討ちだからさ。
騙し討ちなら騙し討ちだけの理由があって、納得できたなら読者も選者も効果と認めてくれるだろう。が、それは非常に難しい技巧だよ。
それから、ハーレム展開、逆ハーレム展開でよく聞く、それぞれの攻略側性別読者の「ないない、」という意見。これは整合性の問題だよね。
ハーレム、逆ハーレム、ないない言うのは実は「こんな記号みたいな女(男)居るわけない、」とか言いつつ、攻略キャラがそうなる理由は、実は主人公のウソ臭さにあるんだ。
本当は「こんな男(女)主人公がモテモテになるわけねーだろ、」と思ってんだよ。そして、読み方としては、主人公が透明人間になる。ダブルキャストで、文面に見える主人公はただのナレーターで、攻略キャラが向き合ってる主人公はベツモノになってんだよ。補完だね。(笑
そこに居るのは補完された素敵な主人公なので、攻略キャラがニコポナデポされてもなんら不自然じゃないんだよ、魅力あふれる素敵な主人公なら説得力があるわけだからさ!(笑
こういう補完技術が、テンプレや二次創作書く原動力というか、同じ技術なわけだよ。(笑
ダブルキャストに出来る読者は、ハーレム読めるけどそうじゃない読者は読めないわな、ただ「こんな男」にも個人差があるからさ。この主人公なら納得、とか、ヒロインが可愛いから無理やりその技術を身に付けた、とかはある。(作者読者間のお約束、素直に想像する、を破らせてしまったんだけどね。罪深い・・・)
ハーレム好きの読者は、かなりの数が実は主人公なんざどーでもいいと思ってんじゃないかな?
気に入ったヒロインが居るんだよ、で、先にも書いたような、一人称による他者描写の妙ってのもあって、非常にヒロインが魅力的なんだろうよ。
主人公はダブルキャストで、ただのナレーターだ、ヒロインが見てるのは読者が用意したヒーローの方だから、そりゃ面白いわなぁ。(笑
だから、そうなると逆に、中途半端にカッコイイ主人公がハーレム展開すんのは、主人公が異物になってしまってダメなんだよ。(要するになろうじゃ何につけても中途半端は駄目ってことよ、)
不思議な化学変化だなぁと感心してしまう、小説の七不思議だ。(笑
でも、そういう邪道な読み方をされてしまうような作品が賞に選ばれるわけはないんで。
きっちりと読者を魅了できる主人公を書こうと思ったほうがいいよ。
商業作、いくら凡人主人公といっても設定が凡人ってだけで魅力がない主人公なんてのは、そうそうお目にかかれるもんじゃないからね。(笑
ダブルキャストされるよーな作品は、はっきりと、主人公に魅力ないです、と言われてるだけだ。
特に、一人称で書く場合、あまりにも露出が多すぎるせいで、主人公を魅力的に書くというハードルは三人称以上に厳しくなる。内面描写ですべて曝け出されるからね。かつて言われた、映画スターがミステリアスなのは私生活が謎に満ちているからだ、という理屈と同じだよ。
大衆化されて、引きずりおろされてくるのだから、一人称で「カッコイイ」をこと主人公に付与するのはそうとうに難しいと思ったほうがいい。
追加。
そうすると、主人公は露出が多いからこそ魅力的に書くのは難しいという事だったら、ヒロインが魅力的になるのは描写不足のミステリアス効果&読者補完の賜物ってこともあるんだろう。
それは、プロの目は誤魔化せない種類であるから、やっぱりまずは主人公を魅力的に描く努力が第一だろうねぇ。(笑




