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何者でもない

作者: 藤山さと
掲載日:2026/09/28


朝


目が覚めて 体を起こし 立ち上がる


まだ起きていない頭のまま


南側の窓へ トコトコ歩く


まず左側のカーテンを開け 次に右側のカーテンを開ける


時刻は7時32分


明るくなった空を見る そこには太陽もいる


南側のカーテンを開けたら 次は東側


さっきと同じようにカーテンを開ける


東側は家があるから 太陽は見えない


それでも部屋に光は入ってくる


毛布をたたみ 布団をあげる


最近の朝は冷えるから 長袖と長ズボンを着る


秋の この冷えた空気 大好きだ



部屋から出て階段を下りる


一階は何か所か窓が開いているから


風が通って気持ちがいい


コップ半量の水を飲み コーヒーマシンに電源を入れる


今日もよろしく マシーン君


一杯のコーヒーから始まる朝


香りに癒され 今日が始まる



朝ご飯を食べ 顔を洗い 身支度をする


昼ご飯を準備し いざ仕事へ


徒歩で向かう職場


その間で見る木々


最近の朝晩の冷え込みのせいか


葉っぱが色付いている


黄色 赤色 ちょっとオレンジっぽいのと ちょっと緑のと


青い空に 白い雲 飛行機が飛んでいたり 飛行機雲があったり


お日様の暖かさを感じたり 風を心地よいと思ったり


自然の匂いがしていて 落ち着く


さあ 今日もがんばろう



仕事から帰宅したら ひとまずベッドへごろん


一旦体の力を抜いて ゆっくり呼吸をする


この時間がとてもすきで 自分の重さを感じて落ち着くなぁ


一休みしたら 夜ごはんを考えて スーパーへ向かう


わたしの頭の中にはそろばんがあって


買い物中は珠をはじいて計算している


四桁になると ほぼ正確ではなくなるので


大まかに計算している(汗)



料理は好きだ


集中して何かをすることが好きだから


料理は楽しい


特に千切りは 無心でできるから楽しいし落ち着くんだ


食事は死ぬまで続いていくこと


死ぬまでやらなきゃいけないことだから


食欲はできる限り満たしたい


体を気遣いつつ 好きなものもたまには食べている


甘いものは苦手 しょっぱいものが好き


辛いものも好き だけど あまりに辛いものは無理


肉より魚が好き 焼き魚 刺身


自分の好きなもの 苦手なものって ほかに何があるかな



夜ご飯を食べ終えたら あとはお風呂と寝る準備だけ


お風呂で神経や体を労わって


しっかり歯磨きをして ベッドに横になる


今日はどんな一日だったろうか?


楽しかった?


悲しかった?


疲れた?


嬉しかった?


楽しかった?


なにか嫌なことあった?


どんな日だったんだろう?



毎日毎日 毎日 毎日


ずっと ずっと 日々進んでいく


自分が居ても居なくても 時間は進んでいく 止まらない


自分という人間がここにいて


友達 家族 同僚 知人 他人


たくさんの人がいる


わたしはその集合体の中の ただの一人の人間


何者かになりたかった


でも


何者にもなれなかった


違う


何者でもないんだ


そう思った


みんな何者でもない


ただの人間で ただの哺乳類で ただの生物


なにかを成し遂げることが すべてじゃない


なにかになることだけが 生きる意味じゃない


生きる意味 生きる理由


基本的に わたしにはそれらがない


落ち込んでいると より深みに落ちていく


けど


ふと 掬い上げられることがある



澄んだ青空を見たとき


地平線が見えて 太陽の光を浴びた広い海を見たとき


夕焼けが空にグラデーションをつくったとき


晴天の中 風が木々を揺らして葉が擦れる音を聞いたとき



たくさんの掬われポイントがある


これがあるから 生きるっていいなぁと思わされる


そして


自分はちっぽけで ただの人間で 何者でもない


ただ今を生きるだけの 人間なんだと


そう思わせてくれることで


なぜか心が軽くなる気がするんだ



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― 新着の感想 ―
秋の朝、冷えた新鮮な空気が心地よいですよね。そこからの朝のひととき、見上げた空、仕事帰りの家での一つひとつの動作や想いがとても伝わってきました。 たくさんの集合体の中での「一人」を感じること、ありま…
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