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気を使うのも神様のうち

 異世界転生、不慮の事故などにより剣や魔法などで溢れるファンタジー世界に生まれ変わることを言う。こういうのは死んだ後に美少女の神か天使にガイドされるってのが定番のやつだ。そう俺事上代祐一(かみしろゆういち)はそんな展開を期待していたのに、はっきり言ってこの状況はクソである。




「なんでガイドがおっさんなんだよ、しかもギャング寄りの顔だし」


「失礼なことを言うでないこれでも神じゃぞ、全くお主のように第一声が驚きではなく文句だったやつはお主で3人目じゃ」


 結構なクレームが来てんじゃねぇか、改善に努めろよ。


「で、 転生?」


「転移じゃ」


 死んだわけじゃないのか、こういう神様との会話イベントがあるのは転生系だと思ったんだがな、それにしても俺どうやって転移したんだ? なんか記憶に靄が掛かった様な、ド忘れに近い記憶の消え方で気持ちが悪い。確か学校に登校したところまでは覚えているんだが。


「やはり記憶がないかお主、たまにおるんじゃよな、この天界に来るときの負荷で記憶が少し抜け落ちる奴」


 そっちの不手際か〜


「何があったか説明頼む」


「お主が学校に登校した後すぐ急な腹痛でトイレに駆け込み、お主がトイレに籠っている間にテロリストがお主のクラスを占拠したんじゃよ6人ぐらいの」


「マジかよここ日本だぞ」


 俺はそんなラノベみたいな展開中に腹痛でトイレって、運がいいのか悪いのか。


「お主たちの学校は金持ち達が入学するようなおぼっちゃま校じゃからのう、身代金が欲しかったんじゃないかのお」


 確かにうちはおぼっちゃま校だ、だがただの金持ちが集まる学校ではない、各分野に秀でた超人のような奴らが集まる実力主義の学校だ。


「その後どうなった訳?殺されて終わり?」


「そうじゃのうクラスの奴らにボコボコにされて6名全員縛り上げれれていたのう」


 やっぱりか、うちのクラスは特に武道派みたいなやつが多かったからな、弓ぐらいなら素手で止めれると豪語していた権田くん元気かなぁ〜


「で、俺が転移したのは何で?」


 転生ならわかる、テロリストに殺された〜的なイベントっぽいし、だが俺は転生ではなく転移、死んでいないのである。


「テロリストを縛り上げクラス総勢6名で高笑いをしていた時に突如地面に魔法陣が現れ、クラスのみんなは消え、トイレにいたお主は今ワシが召喚者に転送している途中じゃな」


「・・・・」


「・・・・」




「・・・・えっテロリスト関係ねぇじゃん!!」


 えっ嘘、こう言う時ってテロリストと何か関係があるもんだろ、ただの穴埋めみたいに倒されてるじゃんテロリスト、しかもうちのクラスは6名だから多分銃持ってるテロリストを1人で1対は倒した計算になるぞ(多分違うと思うが)もっと気合い入れろよテロリスト。


「そうじゃのう、テロリストがいてもいなくても結果は変わらんのう」


「ガチ意味のないエピソードじゃん」


「まあ、そう言うわけでお主は今ワシが召喚者に転送しておる途中じゃ」


 本当に納得のいかない『そう言うわけ』だが今は飲み込むとしよう。それに気になることが1つある。


「何で俺だけ転移する時間に差があるんだ?」


 そう、この空間には他の6人は居なく俺1人だけ、こういう時ってみんな同じ空間にいて「何だ?!」ってなるのが定番なんじゃ。


「だってお主腹下してたんじゃろ、流石にお腹下してトイレにいるお主を無理やり転移ってそこまで心無い事はせんよ。だからお主だけここに連れてくるのを遅らせたんじゃ」


「本っっ当にありがとうございます神様」


「ほっほっほ、いいってことじゃよ」


 にこやかな笑顔でグッドポーズをする神様の顔がやたと渋く見える。転移ってもっと問答無用なイメージがあったのにこの神様は俺個人の都合にわざわざ合わせてくれてくれてたのか、なんていい()なんだ。


「まあ、状況説明はこのくらいにして、お主にはこれから決めてもらうことがたくさんあるんじゃ・・・」


 そう神様が呟くと急に40インチぐらいの大きさのウィンドウが出てきた。目を凝視すると若干後ろ側が透けて見える。指で触ってみると、ホログラムの様だがちゃんと触れる。触った時のラグもない、次にコツコツとこづいてみると硬度が変わった様な気がする。触る強さによって硬度が変わるのか? ちょっと面白そうだったので本気で殴ってみるか。


「ぐっっいってぇ!!」


 ありえないぐらい硬くなった、あれだ、片栗粉を水と混ぜたみたいな、優しく指で触ってる時は硬さを感じないのに、攻撃性を表したら固まる的なあれに若干似てる、片栗粉を殴るのと違って手がすごく痛いが。


「何バカなことしとるんじゃ、それは我々神が作ったものだからのう、絶対に壊れない様にできておるぞ」


 腕を抑えて蹲る俺に呆れた様に神様は声をかける。


「今体感して分かった。ちょっと待ってて今腕が痺れて動けない」


「はぁ〜」

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