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一緒に魔王を討伐しよう!  作者: 純白
第二十二章—偽りの人
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92 緊急救援

「ドド~フレンド転送で助かったのか?」荒道一狼は逆十字を担いだまま、ゆっくり振り返る。


「油断するな。あいつは過負荷のスイッチを自在に制御できる四次職の狂信者だ。一対一では勝てない。疲労値はかなり削れているはずだが、警戒を解くな。」アンドリアは即座に警告した。


「四次職?!」まつみは息を呑むが、荒道一狼の威圧感の前では小さく見える。


「残念だね、ドド~。お友だちも一緒に行こうか。」荒道一狼と処刑人、修羅は三人を見据える。


六人はプラムス塔下の庭園で三対三で対峙した。ステータス上の戦力はほぼ互角だ。


アンドリアのHPは徐々に回復し、通常戦闘なら支障のない水準に戻りつつあった。


【システムメッセージ: アンドリア パーティーに参加】


黒淵竜を再召喚し、紅晶の槍を荒道一狼へ向ける。

「油断したのは認める、荒道一狼。第二ラウンドだ。」


「かみこ~暗殺任務の連携と同じでいける?」まつみは小声で問う。


「可能。アンドリア、四次職を引きつけて。」かみこは淡々と言う。


「やるだけやる。」アンドリアは息を整えた。


「烈炎の塵!」黒淵竜が光の粉塵を撒き散らす。


「覚悟しろ、荒道一狼!!!」アンドリアは歯を食いしばり、黒淵竜で急降下し敵将へ突っ込む。


荒道一狼の瞳が再び金色に染まり、逆十字を構えて踏み込む。

「ドド!!!!!!!」


激突と同時に二人は百メートル以上吹き飛び、背後の建物が積み木のように崩れ落ちた。


轟音とともに砂塵が舞い上がり、その中で炎が揺らめく。黒淵竜の低い咆哮と、爪が木材を裂く音が響く。


「最高だ!最高だぁ!!!!!ハハハハハハ!」荒道一狼は恍惚と笑う。


砂塵の中で影が交錯する。荒道一狼が跳躍し重撃を放つが、黒淵竜が尾を鞭のように振るい、彼を弾き飛ばす。


「五倍速!」


「地霊の硬甲!」


血紅の夜空を一直線の虹が貫き、地面へ叩き落とされた。


轟!!!


遠くで爆音が響き、プラムス全体が揺れる。


別の戦場――


「仲裁の刃!」処刑人が逆十字を掲げると、黒い影が武器に絡みつく。


修羅が真っ先に飛び出し、金色の光を纏った拳を突き出す。まつみは寸前で身を引いたが、その拳風が頬をかすめた。


「火霊の触手!」修羅が拳を爪に変え、炎の腕を噴き出して掴みかかる。


まつみは身をひねって回避するが、炎が外套を裂き長い焦げ跡を残す。


「影縛り!」黒い縄が修羅の身体を締め上げる。


「白の矢!」かみこは魔力を温存しつつ牽制する。


処刑人は即座に逆十字を振るい、かみこの詠唱を断とうと迫る。


身体能力では避けきれない。かみこは刹那の演算で軌道を読み、次の瞬間に逆十字が通る位置を見極めた。


「まつみ、カウンター来る!」かみこが鋭く叫ぶ。


「なに?!」処刑人と修羅が同時に息を呑む。


「急所スキャン。」まつみは即座に修羅の側から跳び退き、敵の身体を追尾する。


逆十字が一瞬でかみこの眼前に叩きつけられようとする。


「位相シフト。」


処刑人とかみこの間に鏡の盾が出現し、その出口は修羅の真上に開いた。


「気をつけろ!!!」処刑人は空中で踏ん張れず、慌てて力を殺すが間に合わない。


「はっ?!」修羅が見上げると、逆十字が鏡を抜けて頭上から降ってきた。


轟音とともに処刑人が修羅の上へ落下し、二人はもつれ合って倒れる。パーティー状態のためダメージは発生しないが、強烈な衝撃で視界が揺れた。


「ぐあっ!」背中に激痛が走る。まつみの短剣が深々と刺さり、急所を貫いていた。


三人が折り重なる。


「調子に乗るなよ、三次職のザコが!」修羅は渾身の力で二人を振り払うと、即座に仲間へ回復を施す。


だが次の瞬間、言葉を失い血を吐いた。まつみが軽やかに回り込み、再び致命傷を与えていた。


「まず一人!」まつみが跳躍し、双剣を振り下ろす。


「神よ、最後の盾となれ!」処刑人が叫ぶ。


閃光が弾け、まつみは弾き飛ばされて地面を転がった。


「浄化術。」「高位祈祷。」


九死に一生を得た二人は互いに治療し、まつみとかみこを侮れないと悟る。


かみこが静かにまつみの隣へ歩み寄る。


「優先目標は処刑人。支援能力が高い。気爆術。」かみこは無表情で告げる。


「了解、かみこ様。影の粉~」まつみは微笑み、黒粉を優雅に撒く。


二人は同時に姿を消した。


修羅と処刑人は背中合わせに立ち、明らかな実力差を痛感する。


プラムス市街は炎と血に染まり、戦闘が至る所で続いていた。


H十字軍は破竹の勢いで四分の三を制圧し、西門のみが銀龍の刻印の最後の二十人によって守られている。


修羅と処刑人は互いの荒い鼓動を感じ取り、脈打つ痛みに歯を食いしばる。


前方の地面が揺れた。


「火霊の触手!」修羅が即座に炎の腕を伸ばす。


だが背後に複数の鏡の盾が展開された。


「しまっ——」二人が振り向く。


「動脈断裂。」まつみが処刑人の前に現れ、蒼い閃光とともに首元を斬り裂く。詠唱は封じられた。


修羅が拳を振るうが、複数の魔法が直撃し遠くへ弾き飛ばされる。


処刑人は重傷、孤立した。


「喰らえ——滅心重撃!」まつみが突き刺す。


その瞬間、視界に警告が跳ね上がる。


【注意: フレンド アンドリア HPが20%以下に低下しました】


「なに?!」動揺したまつみの刃は空を切り、処刑人が辛うじて回避する。


轟音が遠方から響き、地面に震動が走る。


四人は同時に振り返った。


空に巨大な黒影が現れ、みるみる膨れ上がる。


次の瞬間、巨大な物体が落下し衝撃で四人を吹き飛ばした。



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