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一緒に魔王を討伐しよう!  作者: 純白
第十八章―ギルド  vs  ギルド
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69 第二戦


戦闘不能者は再び行動可能となったが、全身の筋肉は鉛のように重い。


両陣営は指揮台へ戻り、次の手を協議する。


「初動で三人失った。これは防げたミスだ。次は気をつけて。

最初の集中砲火は悪くなかった、よくやった」

かなは腕を組み、寛容に笑った。


「どうして副長は、戻って救出したんですか?」

一人のメンバーが率直に尋ねる。


皆が首をかしげ、むぐち やよいを見る。


「もしあの時、六人を失っていたら、その時点で敗北は確定です。

六人の欠落は、集中火力で敵を落とせるかどうかだけでなく、戦闘テンポそのものを崩します。

こちらが六人減るということは、相手が六人多いのと同じ。

実質、戦力差は十二人分になる。分かりますか?」

むぐちは丁寧に説明し、続けた。

「だから、一人一人が重要です。欠けていい存在はいない。それが、戻って助けた理由です」


皆が静かに頷いた。


「副長が言ってた“戦場意識”、覚えてるよな?

さっきは初動で混乱して、動くことすら忘れた奴がいた。そのせいで全滅した。

これが城戦だったら、もっと悲惨だった」

パシュスが補足する。


「もし今の状況が城戦だったなら、私は絶対に戻らない。

他の全員の命に責任があるからだ。だから、戦場意識を忘れないでほしい」

むぐちが念を押した。


「それと、私たちにはまだ一つ有利な点がある。

アンドリアは直接指揮をしていない。銀龍の刻印は、彼女が事前に決めた戦術だけで動いている。

でも、私たちの指揮は前線にいる。つまり、こちらの方が柔軟に動ける」

かなが、自身の観察を共有した。


「はい!」

Kanatheonが気勢を上げる。


一羽の小さな白い鳥が、むぐち やよいの肩に舞い降りた。


【密信 アンドリア: 次はもっと刺激的よ :)──5分前】


【双方準備完了。

カウントダウン30秒———

第二ラウンド──開始】


霧が消えると、銀龍の刻印の眩い装備が再び視界を奪った。

あの白光は、相変わらず目障りだ。

彼らは最初から散開しており、固まってはいない。


Kanatheonは今回は迷わず前進し、銀龍の刻印へ圧をかける。


銀龍の刻印は即座に密集し、迎撃態勢を取った。


「準備」

むぐちが短く告げる。


両軍は一気に接近し、互いの顔がはっきり見える距離に入った。

誰もが緊張した面持ちで、慎重に動く。


「戻れ!」

むぐちの号令で、全員がその場で反転し、隊形を崩さず後退する。


銀龍の刻印に範囲攻撃を誘発させる狙いだったが、相手は乗ってこない。


銀龍の刻印は重装職を前面に置き、Kanatheonを睨むだけで手を出さない。


再度、むぐちは誘導を試みるが、結果は同じだった。


「準備……来るわ」

むぐちの予告に、全員の目が鋭くなる。


Kanatheonは再び、銀龍の刻印へ突進した。


「集中砲火!」

むぐちの叫びと同時に、数名が跳躍する。


「……っ?!違う!」

空中で、むぐちは異変に気づいた。

銀龍の刻印の人数が、明らかに少ない。


重装職の背後には、わずかな神官と少数の魔導士しかいない。


「止めて!スキル温存!」

むぐちが必死に叫ぶ。


だが、間に合わなかった者たちが、重装職へスキルを叩き込む。


【銀龍の刻印07 戦闘不能】

【銀龍の刻印08 戦闘不能】


Kanatheonは戦車が海綿を押し潰すように前線を粉砕し、乱戦へ突入した。


【銀龍の刻印10 戦闘不能】

【銀龍の刻印12 戦闘不能】

【銀龍の刻印13 戦闘不能】


「ブリザード!」

「足止めの矢雨!」


二つの大範囲減速スキルが突然放たれ、Kanatheonの動きが地面に縫い止められる。


「気をつけて〜」

遠くから、かなの小さな声が届いた。


次の瞬間、十数人の銀龍の刻印がKanatheonの左後方に出現し、無防備な遠距離職へ襲いかかる。


「まずい!重装職、反転迎撃!回復組は———」

むぐちが叫びきる前に、後方で大規模なスキルが炸裂した。


銀龍の刻印の重装職がKanatheonの中央へ突き刺さり、無差別に斬り伏せる。

血飛沫が舞い、刃と刃が激しく交錯する。


バンッ!

過剰なダメージを吸収した鏡の盾が、次々と砕け散った。


「ダメ!ここを離れて!」

むぐちは周囲を突き飛ばし、散開を命じる。


眩い光が迸り———


ドォンッ!!!

闘技場全体が激しく揺れ、土煙が巻き上がった。


【Kanatheon01 戦闘不能】

【Kanatheon04 戦闘不能】

【Kanatheon05 戦闘不能】

【Kanatheon10 戦闘不能】

【Kanatheon11 戦闘不能】

【Kanatheon12 戦闘不能】

【Kanatheon14 戦闘不能】

【Kanatheon16 戦闘不能】

【Kanatheon19 戦闘不能】

【Kanatheon23 戦闘不能】

【Kanatheon25 戦闘不能】


中央にいた、むぐち やよいとパシュスは逃げ場を失い、HPを一瞬で削り切られた。


「はははははははは!」

アンドリアが高らかに笑う。


残ったKanatheonのギルド員は、道端の米粒のように、一人ずつ啄まれていった。


【銀龍の刻印 2:0 Kanatheon】

幻音が結果を告げる。

……



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