表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一緒に魔王を討伐しよう!  作者: 純白
第十一章-ダークエルフ
40/138

39 共食い?!

「あなたたちは……闇精霊?」

ニフェトは両手を上げ、敵意がないことを示した。


精霊たちは顔を見合わせ、まだ武器は構えない。


「▒▓ 隴ヲ蜻奇偵・∬・縺・」

槍を持つ精霊と、魔杖の精霊が言葉を交わすが、五人にはまったく理解できない。


「シ夂嶌蜷・邏ー閭櫁ェ・」

魔杖の精霊がそう言うと、他の精霊たちが一斉にくすくすと笑った。


「精霊語じゃなくて、普通に話してくれないか? こっちは分からない。」

パシュスが声をかける。


「螟ア謨・縺」

弓を持つ精霊の一人が怒鳴った。


同時に、五人へ向けて武器が突きつけられる。


「待ってくれ! 俺たちは敵じゃない! レベル上げとクエスト探しで来ただけだ。君たちの仲間が殺されたなら、手伝えるかもしれない!」

パシュスは必死に説得を試みた。


「繧偵!」

弓精霊が矢を放つ。


パシュスは虫殻の盾で矢を弾き、銀騎士の長剣を抜いた。


「もう十分だ。」

むぐち やよいが低く言う。

「犯人はあいつら。あの武器……遺体のそばにあった銀槍と同じ型だ。」


確かに、白き精霊たちの武装は、黒肌の精霊を虐殺した凶器と一致していた。


「同族殺し……どうしてだ?」

パシュスは愕然とする。


「理由なんてどうでもいいでしょ。戦えばいいだけ!」

まつみは短剣を握り、身構える。


「謔ェ縺ョ!」

魔杖の精霊が叫び、弓精霊の長弓に魔力が付与される。


「ラロの賛歌!」

「聖燃術!」

ニフェトが二次転職・神官の強化を発動する。


仲間全員の身体を、薄い光の膜のような半透明の光膜が覆い、被ダメージを軽減した。


「謨・ΞΔ!」

魔杖の精霊が叫ぶと、五人の足元の石畳が泥へと変わる。


粘つく泥が足を絡め取り、移動が困難になる。


「ニフェト、早く浄化を!」

むぐち やよいが叫ぶ。


「無理! 地形系スキル、しかも持続型!」

ニフェトが焦って答えた。


「気をつけろ!」

パシュスが盾を掲げる。


三人の精霊が弓を引き絞る。

矢はつがえられていない――しかし、弓弦を放った瞬間、周囲を舞う小さな緑の光球が同時に射出された。


一本、二本、三本、四本、五本……

腕を機械のように動かし、緑光の弾幕を機関銃のように放ち続ける。


泥沼でもがく五人の目前へ、弾幕が迫る。


「聖庇所!」

ニフェトが杖を突き出して叫んだ。


円形の青い光盾が五人を包み込み、緑の弾丸がぶつかるたびに波紋のような衝撃が走る。

だが、盾にはすぐにひびが入り始めた。


「急いで! 魔力がもたない!」

ニフェトは歯を食いしばり、必死に盾を維持する。


「行って、ポポ!」

まこが魔狼を召喚し、敵の注意を逸らす。


炎を吐きながら弓精霊の一人へ飛びかかるが、相手は軽く身をひねってかわす。

さらに銀羽弓の端で魔狼の背を引っかけ、地面へ叩きつけた。


跳ね起きようとした瞬間、魔狼は蹴り飛ばされ、同時に緑の矢の連射を浴びせられる。


弓精霊の動きは、魔狼をも上回る俊敏さだった。


その隙に小隊は泥沼を脱し、木屋の陰へ転がり込む。


「引いて! ポポ!」

まこが顔を出して叫ぶと、即座に二筋の緑光が木屋を撃ち抜いた。


「ちっ……完全に火力で押さえ込まれてる。」

まつみは悔しそうに銀の短剣を構える。


「モンスターのくせに、戦術が洗練されすぎてる。」

むぐち やよいが冷静に分析する。

「あの銀槍は動いていない。前衛で射手を守り、後衛火力で削る構成だ。」


やがて、作戦が固まった。

正面から全員で押し込み、その隙に――


まつみが姿を消し、敵の背後へ回り込む。


狙いは魔杖の精霊。

正確な一撃が突き刺さり、陣形が崩れた。


「今だ! 一気に行くぞ!」

パシュスが先頭に立ち、突撃する。


五人は一斉に雪崩れ込み、精霊たちを隅へ追い詰めた。


うぅ~~


すでに満身創痍の弓エルフは仲間の背後に下がり、角笛を吹き鳴らした。


うぅ~~


四方から、応えるように角笛の音が重なる。


「まずい! 増援を呼んだ!」

まつみが叫ぶ。


森の奥から、点々とした緑の光が浮かび上がり、ニフェトは即座に聖盾を展開した。


「どうするの?!」

まこは召喚杖を握りしめ、包囲する緑光を見回して叫ぶ。


その瞬間、村に雷鳴のような轟音が走り、五人は黒い光球に閉じ込められた。


黒い光とともに、一人のダークエルフが突如として小隊の中央に現れた。


パシュスが反射的に拳を振るうが、その拳は片手で受け止められる。


「つかまれ!」

ダークエルフは両腕を広げて叫んだ。


「これ……イベント?」

まつみは戸惑う。


四方八方から緑の光が黒球へと叩きつけられる。


「無駄口はいい! 生きたいなら、つかまれ!」

ダークエルフが怒鳴る。


深く考える余裕もなく、五人はダークエルフの身体につかまった。

次の瞬間、足元から重力が消えた。


重力の渦に吸い込まれ、上下も方向も分からなくなる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ