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一緒に魔王を討伐しよう!  作者: 純白
第三十三章—虎の尾を踏む
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167 最強の第三勢力

ディベルは夢の唇の者たちを連れて、騒ぎに紛れてハググから脱出した。大通りの真ん中まで来ると、そこには柑柑と影鬼たちが待っていた。


「思ったよりうまくいったわね~」柑柑は意地の悪い笑みを浮かべる。


「でも、他のプレイヤーたちが本当にあの芝居を信じると思いますか? もし見破られたら大変です。私たちは強大な相手を敵に回したんですよ。」夢の唇の仲間たちは遠くのハググを振り返り、不安そうに言った。


「あなたたち、まだ甘いわ。この芝居の目的は他のプレイヤーを説得することじゃない。騒ぎを作ることよ。掲示板で一番人を惹きつけるのは、いつだって社会面じゃなく娯楽欄でしょう? 黒真珠はずっと、プレイヤーの口コミだけで広がった聖地だった。でも王都では宣伝規制。今はムー大陸中が黒真珠を話題にしてる。ならず者の自治都市が、由緒ある強大な首都と並べて語られてるのよ。もうそれだけで私たちの勝ち。


今のKanatheonは腫れ物に触る状態。もう軽々しく黒真珠に手は出せない。逆に黒真珠はもともと盗賊の巣窟よ。誰が評判なんて気にするの? 金になればそれでいいの。ふふふ。


相手が縮こまり、こちらが伸びる。その差はどんどん縮まっていくわ。すぐに銀龍の刻印とKanatheonに並び立つ、最強の第三勢力になれる。恥を捨てた者こそが天下無敵なのよ。美女が罪作りな体を持っていながら、道徳なんてくだらない理由でそれを使わないほうがよっぽど馬鹿よ。」柑柑は煙をひと吸いし、ゆっくり吐きながら笑って説明した。


「柑柑様、護心石の数を確認してください。」ディベルが念を押す。


柑柑はバッグに手を突っ込み、黒い小石をひとつかみ取り出した。


「六、七、八……全部ある。一個も減ってない。タイミングも完璧だったわ。戻ったらたっぷり褒美をあげる! あはははは!」

……


ドン!!!


Kanatheonギルドホールの木の机が、パシュスの一撃で粉々に砕け散った。


「くそっ! まるで俺たちを馬鹿みたいに弄びやがって。」


「八つ当たりしないで! 家具は高いのよ!」ニフェトがパシュスを怒鳴りつける。


Kanatheonの面々は重苦しい空気のまま、一階ホールへ集まっていた。


一羽の白い小鳥がニフェトの肩にとまる。


【密信 かな:ねえ、あんたたちが黒真珠の魔女を殺したって噂がすごいんだけど。どういうこと? エルフの城でもプレイヤーに何度も聞かれてる。──五分前】


「プレイヤーの反応は?」ニフェトはまつみに尋ねた。


「みんなずっとその話ばかりしてる。内容は主に、Kanatheonが本当に夢の唇のギルマスを殺したのか、それと黒真珠って結局どんな場所なんだってこと。」まつみは「情報班」が集めてきた反応を報告した。


「ちっ。最初から、私たちを陥れるつもりだったのね。人の流れと資金の動きを厳重に見て。これから、もっと厳しい局面になるわ。」ニフェトは領主UIを見つめながら、暗い表情で言った。


「小が大を食う。あいつらは大博打に勝った。あの場で一人残らず殺しておくべきだった。」むぐちは窓辺に座り、涼しい風に当たりながら荒れた心を落ち着かせていた。


「むぐち! 今すぐ同盟を集めて攻めましょう。そうしないと他のプレイヤーの笑いものになります。完全になめられますよ!」パシュスは即座に出兵を求めた。


「もう遅いわ。ムー大陸中が黒真珠の話題で持ちきり。今ここで手を出せば、柑柑の『Kanatheonが武力で脅した』という主張を認めたも同然になる。あの女の言葉は、軽率に動くなという警告だったのよ。」むぐちは窓の外の穏やかな景色を眺めながら、淡々と答えた。


「じゃあどうするんです?! あいつが俺たちの拠点で好き勝手やって、何事もなかった顔で帰るのを黙って見てろって言うんですか! ギルドの面目はどうなるんだ!」パシュスは怒りを爆発させる。


「はぁ……耐えるしかないわ。この借りは必ず十倍にして返す。数日もすれば悪影響が出始める。しばらくは気楽に遊ぶ余裕もないでしょう。……はぁ、失策だったわ。」むぐちは苦笑した。

……


騒動から数日後、ハググはすでに平静を取り戻していた。町の人の流れは減っていないものの、プレイヤーたちの消費は以前より慎重になり、Kanatheonの収入はさらに悪化していた。


むぐちは狩猟隊を組んで幽語の森へ向かい、ボス討伐で資金を稼ぎながら、森で資源を盗掘するプレイヤーたちを追い払っている。


「かみこ様。ヴィニフ宮殿の馬車隊が、ワスティン大聖堂北東の紅葉村で十七名のプレイヤーに襲撃され、馬車三台を失いました。残りの隊列はすでにハググのオークション所に到着しています。」獣人衛兵がギルドマスター代行のかみこに報告した。


「そのままオークションを開始して。」かみこは淡々と答える。


かみこは鏡に映る「自分」をじっと見つめ、眉をひそめながら考え込んでいた。

……



皆さん、カンカンの印象はどうでしたか?

好き? それとも「こいつ最悪!」って感じでしょうか?(´艸`)


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