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一緒に魔王を討伐しよう!  作者: 純白
第三十二章—罪都・黒真珠
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159 「……俺だって大学生」

白いローブを纏い、大剣を背負ったまこと、筋肉質な大男の荒道一狼がちょうど席に着いたところだった。


「えっ? 偶然だね! ほら、一緒に座りなよ!」

まこは体をずらし、かみことまつみに席を空けた。


「どうして黒真珠に来たの?」まつみはすぐに尋ねた。


「お前は相変わらずバカだな。決まってるだろ、闇市のオークションだ!」

荒道一狼はまつみをあざ笑ったが、その視線はずっとかみこを見つめていた。


「おい! うちの彼女をそんなにジロジロ見るんじゃねえ!」

まつみは腕を広げ、かみこを背後にかばう。


「まさか彼女が元プログラムだったとはな。あの夜プラムスでも本当に驚いたよ。あんなに正確な角度計算をする鏡像師がいるなんて思わなかった。」

荒道一狼は、かみこと戦った時のことを思い出していた。


かみこは、まつみに「彼女」と呼ばれた瞬間、思わずうつむいた。胸の奥がどきどきと騒ぎ、どうしていいかわからなくなる。


「君たちは? ハググとヴィニフの件で忙しいはずだろ。俺はあと二レベル上げて火属性スキルをカンストさせたら戻るつもりだ。」

まこは声を低くして尋ねた。


まつみとかみこは互いに顔を見合わせて頷き、むぐち やよいの任務を二人に話した。

……


四人は客で賑わう宿屋の食堂で、酒を飲みながら談笑していた。


「むぐち やよいか。名前は聞いたことがあるぞ。大人の美女らしいじゃないか。機会があったら紹介してくれ!」

荒道一狼は興奮気味に言った。


「年増だよ。あの人はあんたに興味なんか持たない。」

まつみは皮肉を言う。


「おいおい、これでも俺だって大学生だぞ? あの冷酷で無駄のないやり方を見る限り、ただ者じゃない。ぜひ会ってみたいんだ。」

荒道一狼は眉をひそめて言った。


顔には風格のある無精ひげ、肌は黒炭のように荒れていて、刻まれた狂信的な紋様のような凹凸が目立つ。どう見ても四十歳の中年だった。


「うそでしょ!」

まつみとまこは驚いて目を見開き、荒道一狼の外見をじっと見つめる。


「ゲームの中くらい、ちょっと狂った姿のほうが面白いだろ。現実とは違う人生を体験するためさ。」

荒道一狼は自分の老けた外見をそう説明した。


「正直言うと、私はむぐちお姉さんがちょっと怖いです。あの大事な場面で見せた目……まるで相手をただの死体みたいに見ているような冷たさで、背筋がぞっとしました。師匠よりもむぐちお姉さんのほうが怖い気がします。」

まこは後頭部をかきながら、荒道一狼に苦笑する。


「どっちも変人だな、ははは!」

まつみは大笑いし、万能薬を半分ほど一気に飲み干した。


「現実の姿もゲームと同じなのか?」

荒道一狼は、ずっと黙っていたかみこに尋ねる。


「私の外見は、ログインしている世界でもログアウトした世界でも同じです。父と母が、私の仮想の姿を生体ボディに再現してくれました。でも……どこか違和感があるんです。」

かみこは言葉を濁しながら、手のひらに小さな鏡を呼び出し、自分の姿を映した。


肩まで伸びた金色の髪を銀のリングで斜めのポニーテールに束ね、シャンパンゴールドの輝く瞳、整った美しい輪郭。

かみこは相変わらず、息を呑むほど清楚で可憐な美少女だった。


「違和感? 以前は別の姿だったのか?」

荒道一狼が尋ねる。


「いいえ。これは私が自我に目覚めてからの姿です。でも、どこかしっくり来ない気がして……。」

かみこは眉をひそめ、自分の容姿に納得していない様子だった。


「すごく綺麗だよ~。あんまり考えすぎないで。」

まつみはかみこの白い肩に頭を預け、すり寄る。


まこはスライムを食べながら、久しぶりの穏やかな時間を味わっていた。幽語の森での血戦の記憶は、ひとまず頭の外へ追いやっている。


「そろそろ行こう。オークションを一回り見たら、空羽谷に戻って修行だ。」

荒道一狼はまこと目配せする。


まこは急いで残っていた小さなカップのスライムを一気に飲み干した。


「俺たちも戻ろう。今日はもう十分だ」まつみとかみこも立ち上がった。


「静かすぎる……」かみこの右腕の魔力符がふわりと浮いた。


気づけば周りのプレイヤーはいつの間にか消えていて、さっきまで満席だった食堂は人の気配もなく、残っているのは四人だけだった。


まこはゆっくりと原木の大剣を抜く。刃と鞘がこすれるザリ……という音が、死んだように静かな宿に不気味さを足した。


唐突に視界が暗くなり、ホールは黒煙で埋め尽くされた。


仮面を着けた影鬼が二十人、ふっと現れて四人を中央に囲む。



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