鈍色
手に入らないのなら
どこか遠くへ、遠くへ
あなたの姿が、声が、笑顔が
わたしを縛りつける前に
どうか飛んでいって
手の届かない場所まで
あなたの手に、腕に、背中に
わたしが絡みつく前に
消えない思い出
解けない願い、夢の残滓
散り散りになったカケラ
拾えない、掬えない
誰もわたしを救えないから
何度目か知れない、知らない
さよならを繰り返しては
空を仰いで目を瞑る
あなたを忘れるために
わたしが忘れるために
バイバイ、と手を振っては
おはよう、と繋ぐ日々
もういらないのに、苦しいのに
止まらない日々、新しい日々
進めば進むほど燻むのだ
わたしの、鈍色の心




