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『鑑定眼と成長加速で、最弱から異世界最強冒険者へ』  作者: ハヤテ
第2章 初めての依頼と、迫る影
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6話

8 赤目ゴブリンとの死闘

 「散開!」

 ガイルの声が響くと同時に、毒矢がミリアのいた場所をかすめて木の幹に突き刺さった。

 矢先がじゅっと煙を上げる。腐食性の毒だ。

 ガイルが正面から突撃し、蓮は左へ回り込む。

 鑑定眼がゴブリンの動きを解析し、最適な回避ルートを示す。


【動作予測:左足重心→次の動きは右斬り】

「来る!」

 蓮が叫び、ガイルが刃を受け止める。金属音が森に響いた。

9 即席の戦術

 蓮は素早く辺りを見回し、地面に落ちていた蔦を手に取った。

 《成長加速》を発動——蔦を結び、木と木の間に低い位置で罠を仕掛ける。

 その間もミリアがガイルの軽い傷を回復していた。

 ガイルがわざと下がってゴブリンを誘導。

 赤目ゴブリンが飛び込んだ瞬間、足が蔦に絡まり体勢を崩す。


「今だ!」

 蓮が拾った石をゴブリンのこめかみにぶつけ、よろめいたところをガイルが一刀両断した。


10 迫る脅威

 息を整える間もなく、森の奥から複数の気配が近づく。

 蓮が鑑定眼を使うまでもなく、赤い光が木々の間で揺れていた。

「群れだ……!」

 ガイルが舌打ちし、全員が後退を開始する。

 幸い、追ってきたのは数分だけで、やがて気配は消えた。


11 ギルドでの報告

 街へ戻った三人はすぐにギルドへ駆け込み、赤目ゴブリンの存在を報告する。

 受付嬢の表情が一瞬で引き締まった。

「その情報、本当ですね?」

「死体も見ました。魔族領から来た個体の可能性があります」

 ギルドは即座に上層部へ連絡を取り、周辺の冒険者に注意喚起を出すことになった。

12 新たな依頼

 日も落ち、ギルドの二階の会議室に呼び出された蓮たち。

 そこには支部長と数人の熟練冒険者が待っていた。

「お前たちには、特別調査依頼を受けてもらう」

 支部長は机の上に一枚の地図を広げた。

「北の森の奥地で、最近モンスターの活動が不自然に活発になっている。原因を探ってほしい」


 蓮は直感した。

 これはただの薬草採取や小型モンスター討伐とは違う。

 自分たちの命を賭ける本当の冒険が、ここから始まるのだと。


13 次回への引き

 会議室を出た後、ガイルが蓮の肩を叩いた。

「怖いか?」

「……少し。でも、それ以上に楽しみです」

 ミリアは心配そうに笑い、二人に付いていく。

 夜の街を歩きながら、蓮は空を見上げた。

 この世界に来た理由はまだ分からない。

 だが、やるべきことははっきりしている——仲間と共に生き抜くこと。


 その決意を胸に、蓮は剣の柄を強く握った。


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