最凶最悪の魔女と、田舎でスローライフを送る
さて、問題が片付いたので、どっかに移動してみよう。
「ねえ、ケン。お菓子食べてみたい!あの、ショートケーキっていうのがいい!」
・・・乳製品がいるから、自動的に畜産業が盛んなところだな。卵もそこなら手に入るだろう。小麦粉は念の為、どっかで買っといた方がいいかも知れないな。問題なのは砂糖か。高いし、黒砂糖しかないもんなあ、触媒にしてグラニュー糖でも出してもらうしかないか・・・
まあ、なんにせよ、移動しようか。
「やっほーい!!楽しみだなあ!!」
・・・・・・・・
途中の寄り道を含めて、五日位かかったけど、畜産メインののどかな農村に着いたぞ!!
仕事は後日改めて探すとして、まずは買い物しよう。
「ほらケン、牛乳よ牛乳!卵よ卵!!これでケーキ食べれるのよね?」
良かった。材料は全部揃った。材料だけは。
職人でも苦戦するスポンジケーキなんぞ、僕に作れるわけないじゃないか!!ええい畜生!!僕を好きにするがいい!!でもせっかくだから、名店のショートケーキをよろしく!!
「・・・なんか、私が悪い人みたいで気が悪いわね・・・まあ、やることはやるけど。うへへへ・・・」
・・・・・・・・
ふっ・・・犠牲は払ったけど、自分では絶対買わないような豪華なショートケーキが目の前に!!
「おお・・・おおおお・・・これが食べ物?きれい・・・職人すごい・・・ケンのところ、食べ物に異様に執念を燃やしすぎてないかしら?」
食べるのがもったいないとか脳が腐敗したような感想言うつもりなら、先に食べるよ?えーと、コーヒーは前の残りがあったはず・・・
「食べるよ!!食べるわよ!!・・・もう、なんでわざわざ形が崩れるのを躊躇するような形成にするのかしら?・・」
それは、まず目を引かないと、いくら美味しくたって手に取ってもらえないからだよ。実際、味は良いけど近所の人しか買いに来ない、地味なケーキと店なんて腐るほどあるだろうし。まあ、見てくれだけってのはすぐに潰れる厳しい世界だから、美味しいのは間違いないよ?
「ふーん、そういうもの?・・・では早速・・・あ・・・ああああああ・・・ああああああああ・・・」
そういえば、あんまり甘いものになじみがないんだっけ?飴とかジャムとか、これでもかって甘いものばっかりなんだよな?甘さが物足りないとか思ったりするかな?
「あはあああああん♡♡♡♡♡♡はああああああん♡♡♡♡♡♡」
おや?オーラムのようすが?
「おいしいぃぃぃぃl!!なにこれなにこれ!!頭おかしいんじゃないの?こんなもの作って!!悪魔ね?悪魔の手先なのね?世界を堕落させて滅亡させようとしているのね?!私はそんなものに屈しないわよ!次のケーキちょうだい!!!」
美味しかったのはよく分かったが、とりあえず、悪魔の手先扱いしたことを世界中のパテシェに土下座して謝れ。あと、僕のケーキをさりげなく自分の近くに引き寄せるのもやめなさい。




