最凶最悪の魔女と、故郷の森に帰る。
『・・・そんなわけだから、イグニスは此処に居てほしいんだ。』
結局、イグニスと僕とも思考同調を行って、僕が説得する羽目になった。まあ、オーラム相手みたいに常に会話が必要な相手ではないから、頻繫にあんなことをしなくてもいいのは救いだ。
「いやですわ!いやですわ!マスターと引き離されるぐらいでしたら、今ここで死んでやるのですわ!!」
「ケン、ちょっとヤるだけで良かったのに、なんで強烈な刷り込みしちゃうのよぉ。」
え?僕が悪いの?なんにせよ、僕にくっついてこられたのでは意味がない。
『いやだから、君を始末するのは忍びないから、折衷案として、ここに住んでくれって言ってるんだけど・・・』
「私を野放しにするのが不安というのでしたら、尚更私を連れ歩いた方が良いではありませんか!」
それはそうなんだけど、せっかくの魔力タンク計画が・・・
「それでしたら、ゴーレムを何体か作って、それにさせればよいのでは?」
「あー、私そんな繊細な作業できるゴーレム作るなんて無理ぃー。」
「私、できますけど?」
・・・・・・・・
「まあ♡問題が解決しましたわ!もうずっと一緒ですわねマ・ス・タ・ぁ。」
いや!!無理無理無理!!僕にハーレム物の主人公なんて無理!!妻は一人で十分だから!!
「私をこんなにしておきながら、責任を取らないだなんて、なんてひどい・・・」
「なんてひどい・・・」
なんでオーラムもそっち側なんだ?
「まあ、ケンがハーレム嫌がってるんだから、イグニスも我慢なさい。あなた、術式の効果でケンの位置を把握できるようになったんでしょう?間違って喧嘩売ったりもできないわよね?だから、もういいわ、好きにしても。」
「え?いいんですか?じゃあ、好きにします!!マスターをひたすら追跡して、愛人として、隙を見て肉欲に耽ります!!」
こいつはなにを堂々と宣言しとるんだ?やらないよそんなこと!
「バカねえ、イグニス。こういうのは『推しにお布施する』っていって、お金が必要なだけで、あとは堂々としてればいいのよ?一回10Gくらいでいいかしら?」
「おお・・・おおお・・・そのようなことが・・・お金を稼げばいいのですね・・・」
まって。それホストとかヒモ・・・イグニス、嬉々として出稼ぎに出発しないで!!騙されてるから!!絶対騙されてるから!!10Gって君の保釈金と同額じゃないか!!ちょっとおかしいとか気が付こうよ!!・・・行っちゃった・・・
「どうよ!!こういうのかしら?えーと、不労所得?私、すごくない?」
・・・とりあえずオーラムは、もっと真っ当な不労所得を得てる人達に謝った方がいいと思う・・・




