最凶最悪の魔女と、敵性魔女と交戦する
「おーほっほっほ!!人造巨人何するものぞ!!私は豪炎のイグニス!!どこから湧いてきた小物か知った事じゃないけど、私がすべて焼き払ってあげるわ!!」
いつもの受付の人に泣付かれたから、戦場に出てみたけど・・・なんだ、テンプレ満載のあの人は?
「ああーーーー、一応名前は聞いたことはあるわねぇ・・・確かに火力はあるんじゃない?」
うお!!いきなり滅茶苦茶撃って来やがったぞ、あの女!!オーラムの防壁で全部防ぎきってるけど・・・もしや魔女ってみんなこんな風に・・・
「あんなのと一緒にしないでよ・・・オーラム、傷ついちゃったなぁ♡♡♡」
・・・なんか余裕あるな・・・
「そりゃ魔力量に雲泥の差があるもの。瞬殺よ?こんなの。」
あんまりネームドを瞬殺するってのは、穏やかな生活するうえで宜しくないよなぁ・・・やっといつもの受付の人がまともに受け答えしてくれるようになったのに。
そういや、相手の人ってオーラムの事、知らないの?知ってるんならビビッて逃げそうなもんだけど?
「あの娘はまだ魔女としては若いから、名前は聞いてるかもだけど・・・私の顔まで知ってるっていうのは、もはやこの世で数人ってところじゃないかしら?魔女だって絶対に死なないってわけじゃないからね?あ、私は別だけど。」
うーん、ではどうしたもんか。仕事上、敗走を装って逃げるのも良くないし、勝たなきゃいけないわけだけども。
「相手も防壁ぐらい張れるだろうから、走って行って何発か殴ればいいわよ?魔力切れで倒れるまで。」
いやーん脳筋!!でも僕もそれ以外に対策が思いつかないから、やるしかないか・・・折角あんまり自分の筋繊維にダメージのいかないスピードを覚えて、いい感じで動けるようになったのに・・・
「え?待って!私、あの巨人があんなスピードで走ってくるなんて聞いてな・・・ぶへっ!!!」
・・・相手を殴るだけで、こっちも腕を開放骨折するのとか、絶対に割が合わない・・・いや、攻撃力からすると悪くはないのか、僕がすごーく嫌なだけで・・・これ回転上げないと駄目なんだろうな・・・まだ治りきってないけど、やらないと・・・
「あ、待って、ごめ、ぐぎゃっ!!待って、そんな巨体でなんでこんなに動けるの、んがっ!!ちょっとやめ、ぶはっ!!だからやめ、べふっ!!降参!!降参す、んぎゃ!!」
「ケン、今なんか言ってたわよ?」
痛だだだだだだだだだだだだだ・・・くそ痛いなもう!!・・・え?なんて?・・・あ、もうのびてるのか。捕虜に取った方がいいのかな、これ?
「まあ、お金にはなりそうだから、いいんじゃない?」
・・・・・・
「ありがとうございますオーラムさん、今回の報奨金です。あと、捕虜は傭兵でしたので、保釈金を本人から受け取る権利もありますよ?」
・・・担当者さんの距離が目に見えて離れたのは釈然としないが、まあいいか。
「・・・ところであなたたち、ケンを蔑ろにしてない?ケンは私の従者じゃなくて大切な夫よ?あの巨人はケンじゃなきゃ動かせないのよ?相手に手加減したり、あなたたちに友好的に接したりするのもケンがそう決めたからよ?ただ、話せないから代わりに私が応対してるだけって分かってないでしょ?」
ありがとうオーラム。僕が蔑ろにされてると感じてこんな事言ってくれたんだね・・・気持ちは嬉しいし、予め決めた設定に準じているからいいんだけど、僕への視線が恐怖の籠ったものに変化してしまったのですが・・・




