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最凶最悪の魔女がやってきた

「まあ、やっぱり記憶がないのね?見た目も変わっちゃたし・・・どうしようかしら?」


 まずは、説明責任を果たしていただきたい。


「んーと、今は鈴木健介って呼ばれてるのね?不思議な名前。面白いわね・・・これからはケンでいい?」


 それで構わないので、説明を。


「ケンはね、私の愛しい旦那様なの・・・きゃ♡」


 謎が謎を呼ぶ展開になってきたな。


「ああ、みなまで言わないで。私の旦那様・・・フェルムって言うんだけど、異世界に飛ばされる大魔法喰らっちゃって、肉体も失っちゃったのね?」


 ほうほう、それで?


「転移先で魂だけ放り出されたけど、ちょうどそこに魂が消失した身体が目の前に!!」


 ・・・それが僕だと?


「そうなの!!理解が早くって助かるわ。あなたの器の鈴木健介って人、きっと頭もよかったのね?そもそもこうして命をつなげているだけでも幸運なのに、生活習慣とかも残ってたんだから、記憶がないぐらい不問というべきね。」


 いや、理解はしたが、まったくもって納得はしてないんだけど・・・


「ところでケンは魔法を使えないの?」


 むしろ使ってる奴を見たことがない。


「ああ、魔法のない世界だったのかぁ・・・それで身体に魔力がないのかぁ・・・魔力さえあったら魂が覚えてる魔法が使えるはずなんだけど・・・どうしようかなぁ・・・」


 僕を置いてけぼりにして、何やら考え込む魔女。それはそうと取り敢えず、この自称僕の妻を名乗る不審者を何と呼べばいいのだろう?


「あ、ごめんなさい。私はオーラムエベルソル。あなたはオーラムって呼んでたからそれでいいわよ?」


 では、オーラム、明日も仕事なんでそろそろ帰りたいんだけど?


「あら、駄目よ?ケンと私は夫婦なんだから、ここで、いつまでも一緒に幸せに過ごさないと。」


 にっこりと微笑むオーラム。でも一切目が笑っていない。こいつはヤバい匂いがプンプンするぜ!!(泣)・・・逃げないと・・・でもどこへ?どうやって?


「うふふ、どうして逃げなきゃいけないの?・・・そろそろ、あなたがしゃべってないのに私が質問に答えていることに、違和感は感じないかしら?」


 ・・・・・・あ!!


「さっきキスしたでしょう?あの時、あなたの身体の情報をもらったから、思考の同調ができるのよ?脳に直接話しかけられてるって感じかしらね?」

『こんな感じで聞こえてくるのよ』


  ・・・・・・・・うわあ・・・


「ああ!!これだわ!!もっと大量に取り込めば、魔力が送れそうだわ!!夫婦なんだし、とても効率的で気持ちいい方法が・・・」


 僕にのしかかってくるオーラム。あれ?どうして身体が動かないんだ?ああっ僕の色々なものがピンチだ!あああああああ・・・


                   ・・・・・・・・・


 ううう・・・穢された・・・もうお婿さんに行けない・・・


「だから、こんな美人の妻がもういるでしょう?・・・そんなことより、魔法、使ってみてくれない?あなたは身体強化と回復が使えたから、考えるだけで使えるはずだけど?」


 そんなこと扱いされた・・・えーと身体強化・・・痛!!!い”だだだだだだだだだだだだだ


「まあっ♡フェルムはものすっごいゴリマッチョになってたけど、ケンの細身で引き締まった感じもいいわね♡」


 痛みが治まったので、自分の身体を見てみると、なるほど、どう見ても強化されている。ジムのCMに明日からでも出れそうな、見事な細マッチョな体型になっている。言われた通りに僕にも魔法が使えたとみていいな。ということは、オーラムの言動に信憑性が出てきたな。


『ああああああああ私の旦那様、素敵ぃぃ♡♡♡♡♡♡これなら、もうちょっと・・・もうちょっとすごい事やっても大丈夫よね♡♡♡♡♡♡うへへへへへへへ』


 あ、オーラムものすっごいやばい事考えてる・・・あああもうダメだ、身体が動かない・・・・・・・・


 


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