最凶最悪の魔女とデートする
「ケン!このサンドイッチっていうの、美味しい!!」
鬼ごっこ的なのは、うまくうやむやにできたので、昼食にした。
まあ、結局サンドイッチにしたわけだけども、取り敢えず、今回生野菜は回避して、温野菜と鶏肉の香草焼きと卵サラダを挟んだものを用意した・・・やっぱりトマトがないと彩にかけるなあ・・・今後何とかしよう。
パンはあったから今回そのまま使ったけど、ライ麦パンの部類しかないようだ。これだっておいしいけど、食べ慣れた小麦のパンが食べたいな。もう探すより自作の方が早いな。酵母は間違いなく此処にもいるし、天然酵母の培養からか。まあ、時間だけはたっぷりあるし、のんびりやろうじゃないか。
自分の記憶がなくなって、何をしたらいいのか自分でも分からなくなってる時に、色々かたっぱしに目に付いたものをやってみてたことがあったが、ここで役立つとは。人間万事塞翁が馬ってやつだ。
まあ、それはそれとして、華やかさの足りない野郎の料理を、美味しそうに食べてもらえてよかった。基本、マヨネーズの勝利だと思うけども。
こうなったら、ある程度の犠牲は無視して、ソースやらケチャップやらを出してもらおう。これらがあるだけで、随分レパートリーが広がる・・・ところで、冷蔵庫のようなものは再現可能だろうか?
「ん-?・・・・・・密閉性の高い箱を作って、冷却の魔法石を仕込めば可能ね。でも保存したいなら、冷凍の魔法を継続してかけておくだけのでいいんじゃないの?」
長期間保存するだけならそれでいいんだろうけど、すぐに使いたいものが凍ってるのは困る。5℃以下で、凍結しない状態で、できるだけ腐敗を先延ばしにしたいんだよ。
「なんか色々ややこしいけど、ケンが作ってほしいなら、作るわよ。でも興味深いわね、魔法の無いケンの世界の方が、生活水準が高いだなんで。温度にも厳密な単位が存在しているし、研究職でもないケンがそれを普通に使用している。そもそも知識が多岐にわたって、教養レベルが高いのに、ありふれた一般人であるのは間違いない・・・なにかハンデがあった方が文明って発展するのかしら?」
何やら僕のいた世界に考察が入ってるけど、どうだろうな。魔法の概念自体はあったんだから、今は枯渇しているが、昔は存在していたのかもしれないし。
「ねえ・・・」
現代科学の礎は錬金術とか聞くし、魔法の代替技術の開発に躍起になった結果が科学の発展に寄与したってのは、理にかなっているな。
「ねえ、ケン・・・」
ただ、僕が異世界転移を同じ時間軸で平行移動したとは限らないし、したがって、この世界の文明が発生してから、僕がいた世界より日が浅いだけであることは考慮すべきだし・・・まあ、今の僕には考察したってどうしようもないし、どうでもいい事だけど。
「ケン、食べ物に釣られたらしいグレートジャイアントベアが、こっちに接近しているんだけど、吹き飛ばしていい?」
環境破壊良くない!あと、もう少し名前にひねりの一つも加えてあげて・・・あ、ごめん。これはグレートでジャイアントなベアーとしか言えないわ・・・




