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最凶最悪の魔女とデートする

 ああ、ついさっき、新バージョンに更新された走馬灯を見た。思わず右下あたりにバ-ジョン表記がないか確認してしまった。


「ごめんなさいね、ケン。もう、私ったらうっかりさん♡♡♡」


 僕、うっかりで殺されたくないのだけど・・・水の中ってのはよくなかったのか。砂浜で、捕まえてごらんって走って逃げるべきだったか・・・取り敢えず、僕の身体を拘束するのは禁止しよう。鬼ごっこの前提条件が崩れる。それから・・・


「何が楽しいのかは分からないけど、逃げるケンを追いかけて、時間内に手で捕まえればいいのね?わかったわ!!」


 物分かりが良くてよかった。


「あ!ケンを捕まえたら、あんなことやこんなことをすればいいんだわ!!これは楽しいわ!もう私ったら天才だわ!!」


 そんな肉食獣みたいな目でこっち見ないでいただきたい・・・今回は恋人っぽくイチャコラするのが目的でして、ハンターから命がけで逃げるデスゲームやろうってわけではなくて・・・あ、もう聞いてない。


「さあ、ケン。行くわよ行くわよ行くわよ!!!」


 うわ!めっちゃ足早い!!あいつ実は魔女じゃなくてプレデターだな?とにかく逃げなきゃ・・・

 うわ!!僕も足早!!多分これ身体強化だけの影響じゃないな?なにかのバフが作用してるんだろうか?まあいいや、とにかく逃げないと・・・


「ケーーーン!!お待ちになってぇーーーーーー!!!」


 あ、セリフはそれっぽい。残念だなあ、可愛らしい笑顔でパタパタ追いかけてくれば完璧だったのに。なんだって目を血走らせて口から涎を垂らしながら狂気を感じさせる笑顔で、獲物を狩る勢いで追いかけてくるんだろう(泣)・・・あれか?僕は予め、和尚さんから三枚お札をもらっておかなきゃいけなかったのか?


 撃ってきた!!オーラム、なにか撃ってきた!!後ろを確認する余裕なんてないから詳しくは分からないけど、僕のちょっと後ろで地面が派手に爆ぜてるのは分かるぞ。何考えてるんだあいつ!!


「うへへへへ、手とか足とか千切れても、後でくっつけたり生やしたりすればいいのよ♡♡♡」


 なんかアバンギャルドな事言ってるな?僕はデートに行くたびに手足の欠損を考慮するなんて嫌だぞ?

 取り敢えず、飛来物から身を守らないと・・・森に逃げ込むか?・・・ダメだな、大規模爆撃に切り替えそうだ。ついうっかり全身を粉々にされかねん・・・うう、石の壁とか作る魔法、覚えてればちょっとは楽できるのに・・・湖の水を壁代わりにしてはどうか?


 僕は、ある程度水深のある所まで移動・・・右足が沈む前に左足を出せば沈まないって本当だったんだ!そういや、何たらバシリスクとかいう水上走行するトカゲがいたなぁ。人間、やればできるもんだな。 そして、目的地に着いた僕は、水面を力を込めてぶっ叩いた。

 よし!!出来上がった水柱で攻撃が防げている。その隙を逃さずオーラムに接近し、足払いをかけた。うまく不意を突いた形になったようで、たまらず転倒する彼女を抱きとめた。

 キョトンとするオーラムに、自分にできる精一杯の爽やかな笑顔で、夫に気軽に攻撃したり、手足を簡単に千切る判断をしてはいけないよ、と窘めた。


「え?あ・・・う・・・はい・・・」


 一応ちゃんと分かってもらえたようだ。

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