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第二十八話 「あんた…」

二十八話目となります。 一日に見に来てくださる方がついに500人越えてきました。 ありがたいことでございます。


今回はガットとアリセア。 

ちょいシリアス・ちょいエログロ。

そしてやっぱりガットがいるので、ギャグ混ざり気味です。



  「うるぁーーーーーーーーーーーーっ!!!」

イグリスを飛び出て丸一日! 俺様は止まらず北へ走り続けた!!


  「おねがい…とまってもう…限界」

  「あんだよ! 俺様はまだまだいけるぜ!!」


アリセアを担いで走り続ける!! 途中に何かモンスターいたみたいだが関係ネェ!

 体当たりで蹴散らして進む俺様。 そんな俺様の耳横で嫌な言葉が。

  「だめ…もう吐く」


吐く!? 酔ったのかよ!!!!

 俺様は慌てて土煙をあげて、体勢を斜めに、右足を前に出して地面を滑りながら止まる。

  「俺様にゲロんなよ!!!?」

  


  「…最低。あんた」


取り合えず顔を見てみたら、こりゃひでぇ。顔から血の気が完全に引いてやがる!!

 短めの緑色の髪が見事にぐしゃぐしゃになって、

 青い目の所為か血の気の引いた顔が更に青くみえなくもない。

取り合えず水か?

 地面にアリセアを置いて、俺様は付近にある森へと走った。

  「…うぅ…ガット酔いなんて…最低」



わりと小ぶりな森に入ってきた俺様は、取り合えず臭いを嗅いだ。

  「こっちから水の臭いがするな!」

風に乗って水の臭い、というよりも湿った空気という方が早い!

 それを嗅ぎ取って川のある方へ走る。 すぐに見つかった。…があの大雨で濁っている。


  「あちゃー」


確かなんだったかあったな!…俺様は地面をひたすら掘った。

  「あったコイツだ!」

昔に師匠から聞いた事がある。

 何かブニブニに柔らかい土と普通の土とかそのブニブニした所に至るまでの土。

 ソイツを…腰に刺してある刃物で入れ物の蓋に穴をいくつかあけた。

そして蓋を削って中にピッタリ入る様に…と。

 んで確か、ブニった土から順番にこうして…。よし。

後は川の水を汲んで。暫く待つ!


そして、土を取って蓋を除くと何故かワリと綺麗な水になってると。

 後は…ん? 俺様は再び臭いを嗅いだ。空気が川の所為もそうだが…いつもより湿ってるな。

急いで森から飛び出て空を見る。

  「あ~…雨くるか」

森の外に出てもう一度空気を嗅ぐ。 ああ~…やっぱ雨くるか! まだ少し時間あるみたいだが!

 今のうちに雨宿りの準備しておくか!!


再び森の中に入り、木の葉を集めた。 

 この燃料になる木の葉はデカくて屋根や、寝床に使えるんだよな!

大量に集めると、次はその木の枝をかき集め、そして…。

  「どりゃーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」

跳躍して手ごろな幹を蹴り折った。こいつが柱で…。もう三本ってとこだな!

 今度は木によじ登り、高い所にあるワリと細めの枝を叩き折る。

 こいつを屋根の支えにして…さっきの葉を重ねて~と。


で、残りの葉を中の敷物にして。後は・・・俺様は目を閉じて周囲の音を聞いた。

 …フィリドがいればいいんだがなぁ。・・・お?

再び木によじ登り、木から木へと飛んで移動して、音のした所にたどり着く。

 さっきの川のほとりで水を飲んでるフィリドだ。 茶色くて体が丸っぽい。

 見た目は大人しそうだが、怒らすと結構危ない奴。

そのまま木から飛び降りて、フィリドの太いというか顔と胴体が一体化?

 首がほとんど無い首に向かって肘を打ち落とした。

骨が砕ける鈍い音と僅かな吐血。 よし殺った!! これでメシも問題なしだぜ!


 とりあえず、寝床の地面に穴を掘り、雨が降る前に薪になる枯れ枝を大量に集めた俺様。

 さて、これで後は、フィリドを外で解体して、いくつかの肉片に分ける。

 食う分は葉に乗せておいて…、再び寝床へと入り、刃物の火花と燃料の樹液で枯れ枝に火をつけた。

 そして松明を作り、寝床の柱の上部と支えの部分に肉をつけて焼いて固めて終了!!


俺様は早速アリセアの所へと駆け戻る。

  「何してるのよ…う・・・きぶんわる」

  「ハッハー! 体を鍛えないからそうなるんだ!!」

  「あんたが異常なのよ馬鹿」

  「馬鹿言うんじゃねえ!!」

  「馬鹿にばかいっ…っちょ!?」


そして、有無を言わさずアリセアを担いで寝床に運んで放り込んだ!

  なんだよ! 俺が寝床つくれるのがそんなおかしいのか!?

  そいやコイツと野外訓練なんざしたことなかったな!

  「ガット、あんた以外と…」

  「がはははは!!! じきに雨がくるからな! 今日はここで野宿だ!」

  「え? 雨くるのわかるの?」

また不思議そうに俺みやがる! そんな事誰でも判るだろ!!

  「極端に空気が湿ったりすると結構強い雨が降るんだよ!」

  「いや、どうやつて湿ってるとか…」

  「臭い嗅げばわかるだろ!!」

  「…まるで動物ね」


酔ってるからかえらい元気無いな!! よし。

  「食え!」

  「は?」

  「元気無い時は腹いっぱいくったら治る!」

  「ガット…あんたの所為で目が回って気分が悪いんだって」

ええい!女はなんでこんな軟弱なんだ!!

  「師匠を見習え!!」

  「無茶苦茶いわないでよ…」


ええい全くどいつもこいつも!!

  「じゃ、食い物ここにおいとくからな」

  「え? どっかいくの?」


あんだよ! 女と一緒に寝てられっかよ!!

  「見張りだ見張り! この辺りだと結構危ない奴おおいからな!」

  「元気すぎるわ…」

  「ハッハー! 俺様を見習うが良い!!」

  「馬鹿…」



俺様は寝床を出て、近くにある木の下へと行く。

 案の定雨がふってきやがったな!

こりゃあんまり動くとズブ濡れになっちまうな。

 …結構冷えてきたか? まぁ、薪は余分にいれたから大丈夫だろう!

俺様は、木々から覗く空を見る。 雲が厚くて遅くなってるな。

  「こりゃ…結構長い事降りそうだな。…って」


やっぱ出たか! この辺り食料になる奴が少ないからな!

 かなりの大物…見た目つてか顔が可愛い癖にたら獰猛なスラク!!

全く! 木もデカけりゃ生き物もデカくて困るぜこのあたりはよ!!

 

俺様は足元にあった石をスラクに向かって投げた。

 アリセアがあの状態だ。リンカーフェイズは期待できねぇし…マトモにやったら負ける!

 体格差がありすぎて致命傷を与える事ができないからな!

石を投げて注意をコッチに引いた俺様。

 こちらに気付いたのか、物凄い勢いで突撃してくるも、

  後ろの木を蹴った反動で横に逃げたが、少し遅かったか右足を巻き込まれちまったよ畜生!!

  「いでぇな!!」


あのデカい木が倒れはしないがメキメキという音を立て、

 落ちてくる木の葉と雨粒が視界を遮り邪魔をする。

  「クソ!見えネェ…」

いや、奴も一緒か。どうする? 

 ・・・少しの間視界を遮られ考える時間が出来たのはいいが、右足がこのザマ。

明らかに骨…つか足がベコっといっちまってるじゃないか!

 コイツは後でリンカーフェイズして再生させればいい…。

が、問題は今動かないという事だ!! どうする!!

  視界が開けてきた…やばいな!!

  「クソ! やるしかないか」


あんまり好きじゃないんだがな!!

 俺様を確認したのか、再び突っ込んでくるスラク。

 右手で地面をぶん殴り、

 反動で左足のみで立った俺様は、まともにスラクの突撃を食らう瞬間に後ろに飛びのき衝撃を和らげた。

然し、激痛というか鈍い痛みが胸部に伝わってくる。

  「ちぃ! アバラいったか!?」

息をすると激しい痛みが伴ってくるが吐血が無い所、肺は無事の様だ。

 アバラはやられたが、後ろに跳ね飛ばされた形になった。そして飛ばされた俺の目の前にスラクの顔。

  「っしゃぁぁぁあああああっ!!」

そのまま明らかに自分より大きいスラクの口の牙に捕まり、口の中に入り噛まれる前に喉に入り込む。

  「どんだけ耐久力あろうが内臓潰されたら終りだぜ!!!」


そのまま這って喉から食道、胃と思われる部分にたどり着く。

  「は! 相当腹すいてたんだな! 見事に空っぽだぜ!!

   っと…胃液出てくる前に!!」

腰に刺してある刃物を手に取り、胃袋を切り裂いて、更に内臓を手当たり次第に切り裂く。

  「ぶわっ! 血が目に!」

心臓の一つを斬ったのか、大量の一際生暖かい粘着力の強い液体が顔どころか体につく。

  「ぶえっ!!ぺっぺっぺっ…!!!」

口の中まで入ってきやがった!っつか息ができねぇ!!!

 鉄臭い味が口の中に広がり、更に喉にまではいっくる。血で溺れるなんて御免だぜ!!

 その直後激しい振動があり倒れた事を確認した俺は、喉までもどりスラクの口から顔を出した。

  「ぶはーっ!!! げほっ…うぷ」


胃袋まで入ったのか、相当気分が悪い。

  「う…ちくしょ」

自分の喉に指を突っ込み、強引に胃の中に入った大量のスラクの血液を胃液ごと吐き出した。

  「おぇ……」

その場で四つんばいになり、息を荒げる。

  「ぜ…はぁ。 ふう…なんとか倒したか」

四つんばいから仰向けに倒れこみ、スラクの方を見る。 どうやら絶命した様だ。

  「まぁ、これで…食いモンにこまらないな」

スラクから、視線を空に移し大雨が降り注ぐ中、その雨で大量に浴びた血を洗い流す俺様。

  「ふひぃ…」

仰向けに倒れこんでいる影が一つ落ちる。



  「…なんでウチ呼ばなかったのよ?」

  

何か目を合わせ難かったのか、顔だけ横を向いてこう返した。

  「はん! あんな奴俺様一人で十分なんだよ!!」

  「そのザマで?」

  「ハンデくれてやったんだよハンデ!! 

 …って歩けるならはやくリンカーフェイズして再生能力つかわせろ!!

   痛くてたまらん!!」

  「はいはい」


そういうと、ワイバーンにリンカーフェイズして、再生能力に全てまわして数分程で治した俺様。

  「相変わらず、どんな再生速度よあんた…」

  「ハッハー! 鍛え方が違うんだよ!」

  「ほんと会長も会長ならあんたもあんたねぇ」

  「うっせぇ!って何しやがる!?」


いきなり俺の肩に手を回して、俺様を寝床へと運ぶアリセア。

  「は な せっブス!!!」

  「傷は治っても体力は回復しないんだから…って誰がブスよ馬鹿!!!」


そのまま寝床に寝かされた。 …ってやめろこら!!

 俺様の服を脱がし始めた。 オマエもディエラかっ!!! やめろっ! 記憶が蘇る!!!

  「ほら、そんなずぶ濡れて寝たら風邪引くから」

  「ひかん!!!」

  「馬鹿だから?」

  「馬鹿言うなブス!!」

  「ブス言うな馬鹿!!! …ちょっとまってて」

  「あんだよ」


暫くそのまま寝転んでると、帰ってきたアリセア。何してたん…スラクの毛皮? 剥いできたのか。

  「ほら、この大雨だし冷えるから」

  「俺様は風邪ひかん!!」

  「はぁ…まぁいいわ」

  「っておい! なにしてっやめろ!」

  「しっ…仕方無いでしょ。ウチだって濡れちゃったんだから…」

何を血迷ったコイツ!! 服を脱ぎ始めたぞ!!

  いやそれ以前に…スラクの毛皮被せた俺の隣に入ってくるな!!!!

クソ!体力使いすぎて体があんまうごかねぇ!!

  「・・・ねぇ、オジサンの時とかあの騒動の時とか」

  

なんだよ!離れろ!ひっつくな!!!!!

  「ええい! ひっつくな!!」

  「照れないでよ!ウチまで恥ずかしいじゃないの!」

  「照れてネェ!!! つかなんだよ!!」


うぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ! 何か柔らかいモンが腕にあたってる!

  「ほら…そのまぁ、何も考えてないようで…あんた」

  「だからっひっつくな!!!」


  「・・・あったかいね色々」



だから!更にひっついてくるな! 何かあたってる!あたってる!!!!

  「ぎゃぁぁぁぁぁああああああっ!!」





そのまま何か俺様は気絶した様で、その後の記憶が無い!!

 気が付いた時には雨の音みしなくなって、朝になっていた。

  「朝…か?」


ふと横を見た、寝ているアリセア。・・・・・・。

  「ぎゃぁぁああああああっ!!!」

  「…ふぇ?」


その声に気が付いたのか、起き上がってきたアリセア。

 入り口から差す日の光が、ハラリと落ちるスラクの毛皮を照らす。

 そして、見たくも無いモンが目の前に…。

  「ちょっ…なんっなんでウチ裸っ…っ!? ガット!?」

  「待て!テメェが! テメェがっっっっ!!!!」


  「ガット…あんた・・・・」

  「おい! 話聞けよ!!!」







  「最・低!!」




小ぶりの森に響き渡る往復ビンタの雨の音。


 だから女は嫌なんだぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああっ!!!!!!!!!!


  

 







 

 

  

二十八話 最後まで読んで頂いてありがとうございます。


その内、ガットがディエラに何をされたのか。 それも出てきます。

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