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29.レディジョーカー

ぜひお話をって言うから付いてきたのになかなかやってこない。

レディジョーカーよりも先に昼食が目の前にやってきた。


屋台で食べるよりも豪勢で本当に食べてもいいのかと戸惑っていると何でもないことの様に師匠が先に食べ始めてしまった。

「とても美味しいからリリーも食べてごらん。熱いので気を付けてくださいね。」


笑顔で言ってくれたので私も一口食べてみると、

「!?んふっ!!はっ、あふっ!」


一口サイズの白い物を口に運ぶともちもちしており、噛むと中から熱い汁がジュワ―と広がった。

仲にはお肉のようなものが入っている。熱くて口の中をやけどしながらも、もう一つ、もう一つと口に運んでしまった。


細長いこんがり狐色のものを食べてみると、同じように中に何か入っている。カリッとしてもこちらも美味しい。

師匠と同じく白いトロリとしたものに、具をのせながら食べてみるとこちらも美味しい。全部美味しい!


どれも食べたことがない物ばかりでさすが貿易王国イグラクトと舌を巻いた。

何を食べているのかさっぱりわからないけれど、どれも美味しくていつか母さんにも食べさせてあげたいと思ったリリーだった。


食事が終わってもレディジョーカーは姿を現さない。

テーブルの上に所狭しと並べられていた食器が片付けられ食後のお茶を出してもらった。


お茶といえば貴族の飲み物だ。私なんかがおいそれと口にしていいのだろうか?と思っていると


「これは不思議なお茶ですね。紅茶とは風味が全く違います。」


師匠が茶を入れてくれた人に話しかけた。


「これは東洋の代表的なお茶なんですよ。癖が少なくて飲みやすいと好評です。」


彼女はお茶の話を振ってもらえたのが嬉しいようで、お茶をについていろいろと教えてくれたのだ。


「お待たせしてしまって申し訳ございません。」

ようやくレディジョーカーのお出ました。


彼女がソファーに座ると話し始めた。


「ご足労いただきありがとうございました。

お食事はいかがでしたか?これらは東洋から伝わったものをアレンジしたものですので、他国の方には珍しいかと思い準備したんですよ。」


「どれも初めて食べる物ばかりでしたが、すごく美味しかったです!

私は甘いものが大好きなのであのデザートが美味しかったです!もっちりした触感もですが、中に入っていたものは何ですか?

あの中に入っていたのがとても美味しくてまた食べたくなってしまいました。」


「あれは小豆という豆から作ったあんこという食べ物です。イグラクトでは菓子によく使われているんですよ。」


あんこ!?

「以前師匠に教えていただきました。とても美味しかったです。

やっぱりイグラクト王国には美味しいものがたくさんあるのですね!」


「ありがとうございます。

イグラクトの名物なんですよ。他国へは小豆を輸出していませんので、この国でなければ食べられないんです。あんこを使ったお菓子はたくさんあるのでいろいろ食べてみてくださいね。」


すごく楽しみだわ!


「私はあの主食のようなものが気に入りました。

あれは麦ですか?食べやすくいろいろな具材を載せても美味しかったです。」


「それは粥と呼ばれていまして米という穀物から作るんですよ。

この国では麦と同様に米もよく食べられています。

米を粉にして菓子を作ることも多いのです。」


食べ物の話が一段落すると徐にリリーに体を向けた。


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