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26.師匠を助けて!

家に着くや否や私たちは動けなくなった。


師匠から黒い靄が立ち上って、苦しそうなうめき声を出しながらベッドから落ちてのたうち回っていたのだ。


「まずい魔人になりかけている!すぐに癒しの魔法をかけるんだ!」


デポネの声に我に返り急いで手を師匠に向けて集中する。全身を光が包むと余計に苦しそうな声を出してもがき苦しんでいるのがわかった。

助けて!助けて!助けて!師匠を助けて!!!


2人で魔法をかけ続けるが状況が変わらないことに戸惑った。

さっきは上手くいったのに…


「もう少しだ!頑張るんだギディオン!!リリー君も耐えてくれ!!」


「師匠!私にとって師匠も大切な人です!だから私にその命を守らせてください!!!」


2人の叫びが聞こえたのかギイは微かに頷いた。

ものすごく長い時間が過ぎたような気がするけれど、実際には数分であっただろう。

ギイから黒い靄が出なくなり光が体中を包み込むと消えていった。


バタリ


ギイの姿を確認すると同時にリリーは意識を失い、またギイも倒れてしまった。


「ギリギリだったな…。しかし彼女のおかげで助けることができた。よかっ」

最後は言葉にならなかった。


2人をベッドに寝かせるとデポネもまた疲れ切ってそのまま眠りについた。





なんだかとっても温かくて気持ちいいなぁ。今日は天気がいいのかしら?お洗濯日和ね。

今日はチキンが食べたいわ!そういえば母さんの作ったシチュー最近食べてないような。。。

すると目の前にシチューが出てきた!やったわ!


どうしましょう。。。食べても食べても無くならない。

それなのにチキンが『私も食べて~』と襲い掛かってくるから大変だ!うわーごめんなさい

「ダメ、、、もうお腹いっぱい、、、無理」


リリーの寝言を聞きながらギイとデポネはクスクス笑いながらシチューを食べていた。


魔力切れを起こして倒れたが疲れもあったのだろう。すでに丸1日寝ているが、まだ起きる気配はない。

先に目を覚ましたギイは食事をしながら昨日何が起こったかについて話を聞いていたのだった。


「実はもう一度魔力封じの腕輪をした方が彼女の身を守れていいんじゃないかと思っているんだよ。」


「しかしそんなに簡単に手に入れることができる代物ではないでしょう?まずは彼女が魔力操作を完璧にできるように手助けすることが先決かと思いますね。」


「セレスティア様に連絡を取ってみようかと思うんだ。もし入手できるようだったら連絡する。」


「わかった。私も旅の途中で魔法については教えられるだけ教えるよ。」


しかしながらリリーの癒し魔法は…、いや彼女を帝国に連れて行くわけにはいかない。


「陛下の異常状態を治せるかもしれないとか考えてるかい?」


デポネが静かに尋ねた。


「だが、彼女を連れて行くのは危険だ。彼女はセレスティア様にそっくりだし、私も見つかれば捕まってしまうだろうしな。」


「今はもう誰を信用できるかもわからないからな…。」


2人は沈黙と共に食事を続けた。


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