14.謎の病3
師匠が見つからない!
朝が早いから?もしかして宿で休んでる?あっ、そうかも!
そんな簡単なことに気が付かないなんて寝不足だからだわ。
私は宿に向かった。着くとちょうど女将さんが玄関の外を掃除しているところだった。
「女将さんおはようございます!」
「あらおはよう!昨日はありがとうね。あの2人はどう?」
「熱も落ち着いて、顔色も良くなってきましたよ。」
安心したように手を胸にあてて息を吐いた。
「本当によかった。ナーサは私の大切な友人だからさ。どうお礼をしたらいいか。」
「お礼なんていいんですよ。それに師匠のおかげですから。」
「私は2人とも感謝しているんだよ。そういえばギイさんも昨日は帰ってこなかったね。」
「えっ?帰ってないんですか?」
旅をしていれば野宿なんていつものことだけれど…
「あたしはてっきりナーサの家で休んだのかと思ってたよ。」
私は首を振った。どこにいるの?なんだか急に不安になってきた。
押しかけるように弟子入りして、決して迷惑な顔をせずに私を気遣ってくれる師匠が何も言わずに外泊だなんて。
絶対に私に心配を掛けないようにこっそり何かをしているに違いないわ。
女将さんに言われて宿で朝食を食べてから探しに行くことにした。
宿の朝食はパンと簡単なサラダにスープ。
「落ち着いたら朝食を届けようと思ってたんだ。あとでナーサとジャスの分は私が届けておくからリリーちゃんも休んでね。」
「ありがとうございます!でも師匠がどこにいるかわからないので少し探してみようと思います。」
「それなら私も町の人に聞いてみるよ。」
助かる!お礼を言って急いで朝食を平らげた。
女将さんと一緒に出掛けると、さっそく町の人たちに声をかけて話を聞いてくれている。
「その人なら昨日ライラさんの家に入っていくのを見かけたよ。見かけない人だから気になってね。
ボアが案内してたからあとで聞いてみたら薬師さんなんだってな。」
師匠は同じような症状が出ている人を探して治療をしていたのか!流石すぎる!!!
「ライラさんの他にも体調を崩しているとか熱を出して寝込んでる人はいないでしょうか?」
「すまないが知らないな。」
お礼を伝えてライラさんの家に案内してもらった。
しかし既に治療を終えて、師匠はどこかに行ってしまったようだ。
女将さんはすぐに戻ってくるから心配しないでと励ましてくれたがなんとも言えない不安が襲ってくるのだ。
女将さんとは別れて一人で探すことにした。
町の人たちは師匠のことを覚えていて教えてくれたが見つけることは出来なかった。




