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あの日の思い出2

夜なるとお父様が帰ってきて、一緒に食事をした。


「ナーナは可愛い。 本当に天使。 この世の可愛さを集めて固めた存在だよ。」


「おとーさまー、うっとぉしい愛情は親ばかっていうんですよ。 ばかですって。 気をつけてすださいませ。」


「…ラシュザのとこだな。 また変な言葉を教えたな。 今度あったらタダじゃおかない。」


「アルはなんにも悪くありませーん。 ところでおかーさまはこんにゃくがどうのいってました。」


「…そうなんだよ。 ガシュ王の第二王子、ヤード様との婚約を打診された。 そして、これは…ヤード様のお顔だ。」


お父様が一枚の絵を私に見せた。

その絵に描かれていた少年はまさに天使。 リザルト帝国では似顔絵と言われるものは出来るだけ忠実に再現されるのが望ましいとされている。 もし、その通りの少年であれば帝国一の美男子になるであろうと想定ができる。


「すごーい。 天使様ですねー。 会ってみたいなぁ…」


「うちのナーナの方が数倍天使だけど。 ナーナが一番だけど。 ヤード様なんてくらむけど。」


お父様がぶつぶつとつぶやく。 怖い、この人。


「…ヤード様と本格的に会うのは学生になってからか。 その前に一度顔を合わせておこうとの話になっているが。」


「うわー、とてもたのしみでーす!」


私はにこっと笑う。


「やっぱりナーナが一番天使。」


お父様の目が一点。 私のみを見つめる。

自分の親だけど怖い。

そんなお父様を無視してディナーをそそくさを食べる。

鬱陶しい視線から早く逃げよう!

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