あの大魔術師、苦戦する 7
「あら、よかったら、園芸部の薔薇園の庭で話しましょうか。」
リベラータお姉様が提案してくれたので、そのまま3人で薔薇園へ行き、お茶を飲みながら話をする。
「実は昨日のことなんですが…」
私は昨日のピンクちゃんの出来事を全て話した。
「あらー、そうよね…。 帝国新法では無理よね。」
リベラータお姉様も頭を抱えた。
「そうだな…。 !! 大丈夫! 方法はある! その土地、そのピンクちゃん一家の物だよ!」
グイド様が大声を出し、立ち上がる。
「グイちゃん、一体どういうことなの?」
「あぁ、2人とも、『帝国旧法』は知っているかい?」
「話に聞いたことはあります。」
「私も。」
「今は誰も使ってないから『忘れられた法律』なんていう異名もあるくらいだからね。 でもこのリザルト帝国では帝国旧法を1番に守らなければいけないんだよ。」
「そ、そうだったんですか…知りませんでした。」
「まぁ、帝国でも法律のプロしか知らないからね。 その中、第2条12項目に『250年以上住んでいればその土地は住んでいる物の所有者とする。』という法律があるんだよ。 戸籍で300年と証明できるならばそれはピンクちゃん一家の土地だよ。」
「流石私のグイちゃん!! かっこいい!」
「グイド様! 凄いです! …私も帝国旧法勉強してみようかな?」
「ナナージュちゃん、それがいいよ。 僕の帝国旧法の本をあげよう。 僕はもう覚えているから必要ないんだよ。」
「ありがとうございます!」
その後、3人でお茶の続きを楽しんで私は学園を後にした。
翌日の学園の授業が終わった後、ピンクちゃんとの待ち合わせ場所、ピンクちゃんと会った川のほとりへ行った。