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あの大魔術師、苦戦する 2

「ナナージュ、魔法を使ってもそのレベルなのか? 情けないな。 お遊びはここまで。」

「…ジャコモ何を言っているの? 自分が不利な事すらわからなくなってるんじゃない?」


その言葉が終わった時、ジャコモはいつの間にか近づき、私のお腹を蹴ろうとしていた。

私は急いで風の魔法を出した。


…つもりだった。

「ぐっ!!!」

私の体が吹き飛ぶ。 お腹を蹴られたのでとてつもなく痛い。

魔法が使えなかったのだ。


「!! 一体何でっ。」

「ナナージュ、悪いが魔法防御装置をナーハヤ大国から借りた。 魔法の力なして、私に勝て。」


魔法防御装置… その昔、私とバイロンが研究してきた魔法を無効化する機械じゃない! いつの間に完成させていたのかしら。

…魔法が使えないのはわかった。 しかし、魔法が使えないことにより、いつものダダ漏れの魔力すらなくなり、体が軽くなっていて、何とも動きやすくなっている。


「装置のおかげで体が軽いわ。 また、こちらから行かせてもらうわよ。」

私はジャコモに向かって走りだす。 

ジャコモ頭の上まで飛び上がり、そのまま剣を下ろしたが、軽くはじ返された。

「ナナージュ、剣が軽い!」

そしてジャコモは剣を私に向かって振りかざしてきた。 私は素早く構えたがジャコモの攻撃してきた剣の強さで私ごと弾かれてしまった。 そして体制を直した後、容赦ない剣の嵐。 ジャコモは何度も私に攻撃してきた。 懸命に剣を受けるので精一杯なのだ。


「…昔のナナージュ・マジュクの方が強かったぞ!」

私は最後に思いっきり蹴られた。 そして鍛錬場の端っこまで飛んでいった。


「ナナ!!」

アルが私のところに駆け寄ってくれた。 そして傷口に布を当てる。


「ナナージュ! お前は弱過ぎる! お前は生きなきゃならん! 超人な能力を持った主人公のつもりでいるのか! もっと鍛錬してこその完璧な黒髪令嬢だっだろう! 鍛えろ! 生きろ!」

「くそっ…がっ…。」

思わず下品な言葉が出てきた。 そして、とても悔しかった。

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