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あの憎き人間 1

「え、ハゲさせる呪いはないかって?」

ナナージュ様は大佐長の言葉に驚いて聞き直した。

正直、オレもびっくり。

大佐長が休憩時間のレタリブに来たと思ったら物騒なことを言い出したのだ。


「アル、私は一応、魔法使いなのよ。 呪いとかも確かに行うのが魔法使いかもしれないけど…。 それって魔力が弱い魔法使いというか、占い師や呪い師の領域なのよね。 だから呪いは気休めなの。 それに毛が生えてくるようにするならわかるけどハゲさせるって…。 男の人って髪の毛に執着するよねぇ。」


「師匠、最近、街中でも髪の毛を生やそうとするご主人方が多いみたいですよ。」

ハリー君が大佐長にお茶を入れながら言った。

「あ、そうっすね。 今、街ではブラシを頭にトントンとするのが流行ってるらしいっすよ。」

オレも話に便乗する。


「いやぁ、あの、第一騎士団大佐長のスナイダー・チュリヒという人間がいるんだけどなぁ。 まぁ、ムカつくやつで。 今、罰することができないから代わりにハゲさせれば俺らの心も穏やかになるかなと。」

「アルの気持ちもわからなくはないわ。 うーん、わかったわ。 ハゲる呪いや生え薬などもやるかぁ… 面倒だけど。 出来上がったら高額で買い取って貰うわよ。」

「勿論! なら頼んだ!」

大佐長は上機嫌に答えた。


「そうですよねぇ。 生え薬、完成すれば…儲けれますからね! 師匠、私たちの生活のためにも頑張ってください!」

ハリー君はお金にシビアだからね。

ハリー君だけでなく、リリーちゃんも欲しいものはどんどん手に入れていくタイプだ。

今日、リリーちゃんは、ジャコモ大佐長を捕まえて色々奢らせていると聞いた。

本当にちゃっかりしている2人だなぁ。


「私も、リリーも、お金には縁のない生活でしたからね。 今になって欲が出るのは仕方ないですよ。 …まぁ私は師匠とリリーと自分が末長く生活出来るお金があれば満足ですよ。 でもまだまだ足りなくてですねぇ。」

ハリー君はオレに話しかけてきた。 そうそう、考えていることが安易に読み取れられちゃうんだよなぁ。

そしてハリー君、目が光っているよ…

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