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自己矛盾2。または、ダニング=クルーガー効果という罠。

 自己矛盾の話の内部でさらに自己矛盾起こしてる~……。


 ということで、二回目の自己矛盾です。


 ピラミッドの上の方だけほしいってわたしも言ってるな、これ! 笑えないな~。感覚としてはどっちかというと、逆ピラミッドなんだけど、その発想自体がやばい人だったわ……。だがわたしは自分の問題で精いっぱいで相手はできない。



 ここで怖い話をしましょう!


 ダニング・クルーガー効果という概念があるんですよ。まだそんなに歴史は長くない(1999年論文発表)ので、今後、まだまだ研究は進むと思いますが。

 言葉の通り、アメリカでの調査結果なので、日本人にジャストフィットするとは言いません。しかし全然合わないってこともないでしょう、たぶん。イグノーベル賞心理学賞受賞(2000年)。

 ネコは液体である、もイグノーベル(2017年物理学)。(←どうでもいい)


 ダニング・クルーガー効果とは、

「残念な脳みそは自己評価の精度も残念。」

 というものです。


 こっわ! 



 ダニングさんとクルーガーさんという研究者が、アメリカの大学で調査研究して論文を書いています。


 ユーモア、文法、論理の判断などを問う試験を行いました。その後の聞き取り調査「自分はどれくらいの点が取れたと思う? 他のみんなはどうだったと思う?」の結果、多数の人は自分の能力を「中の上(平均よりちょい上)」と認識しているようなのです。

 つまり、平均から下方へ離れれば離れるほど自分を過信している。平均から上方へ離れるほど、「問題は簡単だったからみんなできてるでしょ」と自分の能力を低く見積もっている。実際に平均点あたりの人は、周りの能力をわりと正確に認識している。

 それがダニング・クルーガー効果。



 自分は平均よりちょっと上。なんて心地よい立ち位置でしょう。

「自分はもうその境地を脱したからさ~」って、あがいている人をにやにや見守る優越感とか。


 まあ、優越の錯覚という心理学用語があるんですけどね。



 ところでダニング・クルーガー効果の話を読んで、鼻で笑った人、います? イグノーベル賞かよ~、と笑ったんじゃないことを願います。まだしも、アメリカの研究だろそれ~、と笑っててほしい。(メンタルヘルスに対して気楽に病院を利用する文化により研究も進んでいるくらいだから、もちろん)アメリカを悪く言っているんじゃないですよ? アメリカ人と日本人の気質の違いを考えろよと思っていてほしいな。

「東アジア人は自身の能力を過小評価し、それについて自分自身を改善し、他者との交流を深める機会としてポジティブに捉える傾向がある」(Wikipedia ”ダニング=クルーガー効果”)

 のです。謙遜の文化。


 この調査だけど、日本人に聞き取り調査したら、文化的に絶対正直に言わないやつですよね。自分の中の価値観により、匿名性をどれだけ高めても、精確な調査結果にならなそうじゃないですか? 



 優越の錯覚についてもう少し補足。

 ダニング・クルーガー効果を怖いと思った人、心配しすぎないでください。

 実はコレ、人間がストレスに負けないで生きていくために必須の認知バイアスだとも言われています。こころが健康な証拠。

 優越の錯覚をなくすと鬱(っぽい精神状態)になる。あるいは鬱のときには優越の錯覚を起こしにくい(抑鬱の現実主義)のだとか。因果関係が証明されつつあるだけで、どちらが原因なのかはまだ分かっていませんが。

 誰にでもある性質なんですよ。


 自分の能力が劣っているかもしれないと青ざめた人も、だいじょうぶです。

 まわりの人の平均点をうまく認識できないスキルの欠如は、補えます。知性は鍛えることができるのです。周りの人に助けてもらいながら、学び続けてください。本人には重大事(黒歴史)ですが、若いうちがいいです。失敗しても、若いねぇとほほえましく見守ってくれる人が大半(ネットは危険かもしれない)です。歳を重ねるほど、「あいつヤなやつ」と陰口を叩かれるだけで、だれも正してくれないし、だれからも相手をされなくなるので。

 とはいえ、若くないからもうダメだと思う必要もありません。学び始めるのに遅いことなんてない。自分の人生で「いま」がいちばん若い時。思い立ったが吉日、です。



 ダニング・クルーガー効果とは、実は「昔いっぱい学んだ」人ほど陥りやすい罠です。

 遠い昔から言われているじゃないですか。「無知の知」ソクラテスとか有名ですね。夜郎自大、井の中の蛙、って言葉があります。孔子もシェイクスピアもアリストテレスも、『種の起源』のダーウィンも言っている。ウィキのダニング~のページに載っています。

「それについて自分はよく知ってるわ~」と誰かに教えてあげる前に、確認でいいので、少し調べてみてください。否定的な意見を返されたときは、自分が成長するチャンスです。フィードバッグのなさがいちばんの問題なので。


「昔」ではなく「いま」、いっぱい学んでいる人ならば、「完全に理解した!」なんて錯覚だとわかるはずなのです。


うあ~…、気持ち悪く(体調)なってきた…。脳みそが、ブーメラン自爆。


意図しない煽りは簡単だが、意図的に煽るのは難しいな。ユーモアセンスとかの才能が必要そう。(あきのは修行中です!)


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