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5話 亜空間の開き方

「うーん…開かない…。」

「難しく考えない方がいいよ、魔力で無理やり空間をこじ開ければいいだけだから。」

「そもそも魔力ってなに?」

「えっと…説明するのは難しいなぁ…ちょっとこっちおいで。」

そう言われて案内されるはベッドに腰掛けるお兄ちゃんのお膝の上…


ちょこんと座る…(ドキドキ)


後ろから抱きしめられる(バクバク)


体中の血液が無理やりかき混ぜられる感覚がして…(ほえ~)


「これが魔力、分かった?」

「ん!? なんとなく分かった!」


「じゃぁ、前を指さして」

そう言われ指差す

「はい、これが魔法ね」

指先に現れる水球…

「それで、これが…アイテムボックス」

目の前の水球が亜空間に吸い込まれる…


「…」


「今のはアリスの魔力で俺が魔法を使った感じね、魔力の動きが分かればそんなに難しくないと思うんだけどどうかな?」


「うん、なんか出来そうな気がする!」

「じゃぁ、やってみて」


「まず指差して」(うんうん)

「水出して…」(髪止めじゃなくていいのかな?)

「亜空間こじ開けて」(…なんで1回で開くんだろ…)

「入れる」(あーあ…)

「閉じる」(……。)


「できたー、なんだー魔法ってカンタンじゃん。」

「ソウデスネ…」

「お兄ちゃんの教え方は上手です!!」

「そりゃどーも、じゃぁ次は容量の確認かな。」

「容量?」

「ああ、人によって開いた亜空間の大きさに違いがあるからね。」

ちなみに開いた亜空間の容量は…運で決まる…らしい。


そして検証の結果、椅子以上、ベッド以下である事が分かった。

数少ない全体から見ると中の下くらいらしい。

ちょっと残念です。


検証が終わると慣れない魔法を使ったせいか眠くなってきたので、お兄ちゃんと一緒寝る事にします。腕枕です、そして抱き枕です。

更にふかふかのベッドに、ぬくぬくのお布団のダブルコンボです、完璧です。

更に更に、これに加え、優しいお兄ちゃんのトリプルコンボです。もう向かう所敵なしです。


「明日は外で他の魔法も教えてやるからな」

おお、それは楽しみです。

「じゃ、おやすみー」

「おやすみなさい」

これは、今日は興奮して眠れないかもしれません!(スヤァ…)




朝です。

窓の外が明るくなってきました。魔法の事が楽しみすぎて早く起きすぎてしまったみたいです。

でも、お兄ちゃんは、まだ寝てるみたいです。

寝る時には私がお兄ちゃんを抱き枕にしていたはずなんですが…、起きた時には逆に私が抱き枕にされてます、ちょっとくるちぃです。

(これはニ度寝安定ですね)

幸せに包まれたまま二度寝を決め込みます、おやすみなさい。





昼です。

ガッツリ寝過ごしました…。


お兄ちゃんも居ません、どこに行ったのでしょう、起こしてくれてもいいのに…。

仕方ないので部屋を出て受付のあるロビーに向かいます、受付では昨日の女の子が居眠りをしてます…暇なのでしょうか?


近いてみても起きる気配がありません、ふと受付にある羽ペンが目に入ります、これは…やるしかないでしょうか?


羽ペンを手に取ります。

当たりを見回します。

今なら完全犯罪成立です。


そっと、女の子の顔にペンを近づけます。

女の子と目が合います。

「「………。」」

気まずい時間が流れます。


女の子が泣きそうな顔をしてます…。


…大丈夫です、まだ未遂です。



「なに年下の女の子いじめてるんだよ。」

お兄ちゃんが食堂の方から出てきました、一人でご飯を食べてたみたいです、ズルいです。


「まだいじめてません。未遂です。」

「未遂ってなんだよ…。」

「そもそも、こんな所で幸せそうに涎を垂らして寝ている方が悪いんです、そんな顔してたら悪戯したくもなりますよ!」

つまり、私、悪くない。

「そうか、分かった。次からアリスが幸せそうに涎を垂らして寝てる時には悪戯する事にする。」

「!!」

大変です!どうやら私は涎を垂らして寝ていたようです、恥ずかしいです、穴掘って埋っておきます。


「どうかしたの?」

受付の後ろからお姉さ…じゃなくてお母さんが出てきました。

「いえ、なんでもありません、この子が居眠りをしていたので起こしてあげたんです。」

「あら、そうなの?」

女の子がお母さんに怒られてます、無事に話題をすり替える事に成功しました。


「それで、お兄ちゃん!私、お腹空きました。」

「大丈夫だ、人間1食抜いたくらいじゃ死なない。」

「朝も食べてないから2食です!死にます!」

「昼まで寝てる方がアリスが悪い。ほら、途中で何か買ってやるから行くぞ。」


そうでした、今日はお外で魔法を教わる日でした。

空きっ腹を抱えて宿を後にします。

まぁ、まだ暫くは泊まるんですけどね。


そういえば女の子の名前を聞くのを忘れてました、作者はちゃんと名前を考えているのか不安になります。











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