187話 帰宅の仕方
大変お待たせしました。
あれから5日
「コルセよ!私は帰って来た!!」
「…あんた、なにやってんの?」
ネネちゃんが受注した依頼を無事にこなし、大急ぎでコルセに戻ってきた私に対し、ネネちゃんが呆れたような顔でツッコミを入れてくれます。
「私にもよく分かりませんが、こう言うのがルールだって、お兄ちゃんから教わりました。」
「そっ、そうなの!?私もやった方がいいかな??」
「当然やった方がいいに決まってますよ!なんたってお兄ちゃんが言った事なんですから!」
「そっ、そうね。それじゃ私も…。
……コルセよ!私も帰ってきた!」
しかし、ネネちゃんはタイミング悪く反対側から来た3人組の冒険者風の男女にこれを聞かれてしまい、冒険者達はクスクスと笑いながらすれ違って行きました。
そして、しばらく俯いたネネちゃんは顔を真っ赤にしながら私に掴みかかっかってきます。
「ちょっと、どういうことなのよ!!知らない人達に笑われちゃったじゃない!」
「そ、そんな事言われても…というか苦しいです、放して下さい…。」
「えぇ、今すぐ話し合いましょう。」
「いゃ、そっちの放すではなくて…手、手を放して放して話し合いましょう。」
私が解放されたのは、それからしばらくたっての事でした。
「「………。」」
街の中に入って最初に目に付いたのは、巨大…と言う程大きくはないですが…まぁ、それなりに大きな新しい建造物でした。
「確か…街を出た時に、アレはなかったですよね?」
ネネちゃんがアレを指差しながら放し…じゃなくて、話しかけてきます。
「ないですね…。」
まったく、お兄ちゃんは私がいない時になんて物を作ってるんですか…。
「とりあえず、あそこに行ってみましょうか。そこにお兄ちゃん達もいるはずなので。」
こうして、私達は大きな建物目掛け歩き出しました。
街の一番高い所にある、魔王の城があった場所へ…。
会社休んで冠の雪原やってたから短くても仕方ないね。
(いつも短いけど…。)