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158話 トンネルの進み方

「ところで、鍛練って何をするんですか?」

「そうですね、私はいつもなら剣や槍の素振りをするんですが、アリスさんは武器を持っていないようなので、今日は走り込みでしょうか。」


確かに私は武器と呼べそうな物は持っていませんね。

まぁ、それよりも強力な石とか岩がアイテムボックスの中に入っていますが…。


それにしても、走り込みですか、確かにお兄ちゃんやリッカちゃんより私は体力が少ないので体力を付ける為にいいかもしれませんね。

まぁ、それでも同年代の他の娘達に簡単に負ける程体力が少ないわけではないと思いますが…。



…あれ?そういえば私って兵士さんに自己紹介しましたっけ?

私が寝ている間に紹介されたのでしょうか?

それに、私は兵士さんの名前は知りませんね…。

まぁ、別に困らないし兵士さんでいいか。



「走り込みって、この山を登るんですか。」

「いえ、この辺りの山にはとても危険な魔物であるオーガがたくさん住んでいますので、体力を使い果たした時なんかに襲われたら大変です。なので…。」


「…なので?」


「このトンネルの中を走りましょう。このトンネルであれば魔物は出て来ないでしょうから。」


そりゃ魔物は出て来ないでしょうね…なんたって昨日出来たばかりのトンネルなんですから…。

近くにいた魔物が偶然このトンネルを見つけて入って行かない限りは…。

しかも、ここは街道脇の水辺とはいえ、家の周囲には魔物避けのシールドが張ってあります。

勿論、トンネルの入口もそのシールドの範囲内になっており、オーガ程度の魔物がこのシールドを突破するのは至難の技でしょう。


「それにトンネルの中がどうなっているのか気になりますし…。」


あっ、そっちが本音ですか…。



「あの…トンネルの中を走るのはいいのですが、その前に1ついいですか?」

「はい?何でしょう?」


「魔物がいないのは安全だと思うのですが、トンネルの中が真っ暗なのは危険じゃないですか?」

「あぁ、それなら心配ありません、私が光魔法で……ほらこの通り。」


兵士さんが小声で何かを唱えると、兵士さんの手のひらから光の珠が2つ出現しました。

そのまま兵士さんは自分と私の頭の上辺りに光の珠を移動させました。


そういえば魔族は魔法が得意な人が多い、と聞いた事があるような気がします。


「これで大丈夫でしょう、では行きましょう。」

そう言って、兵士さんは歩き出しました。




………あれ?走り込みをするんじゃ?




そして、歩く事数分…。

うん、これは走るのは無理ですね。

足元は地下水が滲み出して抜かるんでいたり、水溜まりになっていたりしているし、しかも丸く穴を掘った?せいで、水溜まりを避けようと真ん中を歩かないようにしているものの、その地面が滑る滑る…。

もう何回水溜まりに足を突っ込んだ事か…。


まぁ、前を歩いている兵士さんは私よりも悲惨な目にあっていますが…。


足元が柔らかいおかげで怪我はしていないようですが、先程から何回か転んでお尻が真っ黒になってしまっています。



「ズルッ」

あ、また転んだ。



でも、これだけ地盤が柔らかいと、このままトンネルが崩れたりしないかちょっと心配ですね。



……今のはフラグじゃないですよね?


……マズい…ちょっと心配になってきました…。



「あの、兵士さん。そろそろ戻りませんか?」

「いえ、どうせなら奥まで行ってみましょう」

「いや、でもなんか嫌な予感がしてきましたし…。」

「そうですか?

おや?なんか前の方が明るくなってますよ?行ってみましょう。」

そして兵士さんは水が跳ねるのも気にせず走り出しました。

まぁ、あそこまで汚れてしまえば大差ないですけど…。

「え?あぁ、ちょっと待って下さいよー。」




私達が明るくなっていた場所までやってくると、そこは丸く大きな広間のようになっていて、そこの天井が抜け落ちて丸く空いた大きな穴から幻想的に太陽の光が差し込んでいました。


恐らく私の魔砲がここで大爆発を引き起こした時に出来た空間だと思います。その証拠に足元は上から崩れてきた木とか草とかが土を被って埋まっていてある程度平らになっています。

そして最初は丸かった部屋の下の部分が埋まりドーム状になったものだと思われます。



『ゴゴゴゴゴ……』


すると、突然地面の一部を盛り上がりながら大地が揺れだしました。


そしてその衝撃で私達がやって来たトンネルの出口?がガラガラと音を立てて崩れ落ちました…。


「「あっ…」」


「「………。」」


だから嫌な予感がするって言ったのに…。



間に合わなかったので見直ししてません、そのため誤字脱字が多いかもしれません。

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