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111話 魔法の教え方(リッカ視点)

109話が短かったのでちょい長め

「はぁ…。今日は朝から散々でしたわ…。」


今日は朝起きたら、お兄様はいないし。

探しに行こうとしたら、靴がないし。

やっと帰って来たと思ったら、アイリさんのお母さんに拘束されるし。

ようやく解放されたと思ったら、なぜか牛が寝てるし…。

でも、なぜ牛の角が光っているのでしょう?


まぁ、私は眠くないので別にベッドを占領されるのは構わないのですが、お兄様の抱き枕にされているのは許せませんわ!




「にゃー」

「あぁ、私を慰めてくれるのはリボンちゃんだけですわ。」

「にゃぁ?」


リボンちゃんは頭に?を浮かべながら首を傾げてますが、私はそれに構わず抱き上げて頬擦りをします。



それにしても、アイリさんのお母さんは凄かったですわ…。私の拙い説明にも拘わらず、3時間足らずでアイテムボックスを使えるようになってしまいましたわ。

まぁ、私の様にほぼ無限?に入る訳ではなく、ごく一般的な容量しか入りませんけど。

そんなチートは教えられませんわ。

お兄様は、軽々しく教えてますが…。


それに、魔力の量も凄かったですわ。おそらく魔力量だけなら、私の3倍はありそうですわね、ハーフとは言え流石はエルフと言った所でしょうか?

まぁ、それでもお兄様の魔力の足元にも及びませんけど。


私が、なぜアイリさんのお母さんの魔力の量が分かるのかと言われると。私も、お兄様のように魔力を流してみたんです。その時に分かってしまいました。

…絶望的な魔力量の差を…。


私の魔力は、お兄様に増やして貰ったとはいえ、普通の人に毛が生えたくらいしかありませんので、ハーフエルフのお母さんと比較するのがおかしいのですが…。


でも、やってみて分かった事は。やはり、お兄様がおかしいって事ですわ!

魔力を流して他人の魔力を操るなんて事、普通はできませんわ!


おかげで、口頭と身振りでアイテムボックスの魔法を教える事になり3時間も拘束されてしまいましたわ。


何度か、魔力を流して教える方法も試してみましたが、普通に魔力がなくなりそうになりましたわ。

お母さんが、魔力を回復させる効果があると言われる、お茶を出してくれなかったら、今ごろは倒れていたかもしれませんわね…。


まぁ、そのお茶の苦さで倒れそうにはなりましたが…。

良薬口に苦し、とはよく言ったものですわね。




「うーん…。」

あら?どうやらお兄様が目を覚ましたみたいですわね。


「お兄様、おはようございますですわ。」

「んー?あぁ、おはよう…。」

お兄様は、まだ寝ぼけてるみたいですわね、起き上がって窓の外を見つめています。

「…リッカちゃん」

「はい?」

「今、何時?」


「そうね!大体ね~♪」

「アリス、うるさい!」

「グエッ!」


お兄様がアリスさんの顔に枕をぶつけました。

どうやら寝言だったようです。あんな間抜けま言葉どこで覚えたのでしょう…。

でも…枕をぶつけられても、まだ寝ていますわね…。


「詳しくは分かりませんが、お昼はとっくに過ぎましたわね。」

私がアイリさんのお母さんに魔法を教えている時に、お昼を告げる鐘がなっていました。

「マジか…今日こそは町を出ようと思ってたのに…。」

「確かに、この町には結構長居していますわね。」

「うん、隕石を落とした時には、もう戻って来ないつもりだったのになぁ…。」


そう言えば、そんな事もありましたわね。


「と言う事はここにもう1泊するんですの?」

「まぁ、泊まりたくはないけど…たぶん強制的に泊まらされるよ。このままアリスが起きるのを待ってたら、料理長が帰ってきて、今から町を出るのは良くないとか言われそうだし。宿に泊まると言ったら、宿に泊まるくらいなら、うちに泊まりなさい。って言われるだろうしね。」


「「確かに」」


「あれ?アリス起きたの?」

「普通、顔に枕をぶつけられたら起きますよ!」


「では、アリスさんも起きた事ですし、料理長が帰ってくる前に出発しますか?」


「そうはさせまさんよ!」


「へっ?うわぁ!」


どうやらアイリさんも起きてしまったようですわね。


そして、なぜか黒猫が牛に襲われると言う、微笑ましい光景が広がっていますわ。

「な、なんなんですか!放して下さい!」

「いいえ、放しません!私を置いていこうとしても、そうはさせませんよ!」


「「「えっ?」」」


これは、話し合いの必要がありそうですわね…。





そして、話し合いの末…。


「…と言う事で、皆さんは冒険者なのでしょう?ですから、その旅に私もついて行く事にしました!」


「いやいや。なんでそうなるんですか!」

「そうですわ!それにそう言う事はちゃんと、ご両親の許可を取ってからにして下さいまし!」


「両親の許可なら既に取ってありますから大丈夫です。私が目が見えるようになったら、冒険の旅に出たいと言っていて。お父さんも、それを了承してくれていました。」


それは、目の見えないアイリさんを元気付ける為の言葉ではないのかしら…。


「それでも、別に私達の旅に付いてくる必要はないでしょう?」

「いえ、皆さんには、きっと私が必要になるはずです。」


その自信はどこから来るのでしょうか…。


「ほう。それでは、あなたは何が出来るんですか?」


「そうですねぇ、私は知っての通り、領主邸料理長の娘です、なので(やった事はありませんが)料理が得意です!」


ん?今、小声で何か言ったような?


「それに加えて、(ハーフ)エルフの娘でもあります。なので(使った事はないけど)魔法も得意です!」


あれ?また何か…?


「おぉ、それは凄いですね!でも料理はリッカちゃんが作ってくれますし、魔法なら私だって得意ですよ?」


「確かに、その2つなら困ってませんわね。」


「それなら勝負しましょう!」


「勝負ですか?」

「勝負ですの?」


「はい!私が勝ったら、一緒に冒険してレベルを上げ、最終的に魔王を倒しましょう!」


魔王ですか…。まぁ、お兄様がいれば倒せそうですが…。


「では、負けたらどうなさるんですの?」


「負けたらですか?そうですねぇ…まぁ荷物持ちとして冒険に付いて行ってもいいですよ?

まぁ、私が負けるなんてありえませんが。」


結局、付いてくるのは同じなんですのね…。



アクセス履歴110…

つまり1時間で110話読めるって事か…。

そして、同時に1時間に一人しか読んでないとw

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