再戦、ベヒモス
だいぶ短めになってしまいました。
翌日、空にうっすらと光がさしてきたころ、俺たちの前には全員で列になり並ぶクラスメートの姿があった。全員が武装して並ぶその姿は圧巻の一言だ。
「俺たちは今から、この世界、いや全世界の命運をかけた戦いに挑むことになる。全員、心の準備はいいか!」
「「「「「「「はい!」」」」」」
少しでも士気を高めるため、それっぽく言ってはいるが、正直自分が一番怖い。一度負けた相手だ。一度・・・俺を殺した相手だ。
自分が死ぬことももちろん怖い、だが、それ以上に、もしみんなを失うことになったらと思うと正気を保つのもやっとなほど怖い。
・・・それでもやらなきゃなんないんだ。そうしなければ、すべてを失うことになるから。
「全員装備の調子は大丈夫か!」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「バレッドスモーク対抗ポーションは飲んだか!」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
実は戦いに参加する全員に俺が装備を作っておいたのだ。それに、クラスのやつらはバレッドスモークの影響を受けてしまうため対抗ポーションを飲ましている。念のため俺たちも飲んではいるが、大丈夫だろう。
「それにしても旦那様、いつこんなに大量の装備とポーションを作ったのじゃ?」
「半日もあれば作れるからな。朝早めに起きてから、ゲート内で時間を遅らせて作ったんだ。」
ついでに3時間ほど二度寝もさせてもらったしな。
「は、半日で!それだとしても早すぎるでしょ!」
「それぐらいなら何てことない。今ならな。」
今の俺に知らないものはない。そのお陰で物を作るぐらいなら造作もないってぐらいにはなった。
そんな話をしてる間に、諸々の確認も終わったようだ。
「孝介様、準備整ったよ。」
「あぁ・・・じゃあそろそろ行くか。」
出発の準備をする。
みんなに声が届くように高いところにいたが、降りてきてみんなの前に立つ。
「それじゃあ、今から転送を始める。バラバラになるなよ。ちゃんと作戦通り動いてくれ。その辺は・・・天城、頼むぞ。」
「あぁ、頼まれた。」
天城の話ならみんな聞いてくれるだろう。俺たちとは行動を別にするから、そっち側は誰かに任せることになるからな。
「じゃあ・・・いくぞ!」
目の前に黒い穴があく。それも、今までとは比べ物にならないぐらいの大きさだ。
少しのどよめきが聞こえる。
それもすぐに収まり、俺たちを先頭として転送を開始した。
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「あれが、ベヒモス・・・。」
クラスメートの一人がそう呟く。たぶんみんなの心の声を代弁した言葉だろう。それは俺たちも同じだった。
「前見たときとは、全然違いますね・・・。」
先生の言うように、前回とは様子が全然違っていた。といっても煙のせいでベヒモス自体の姿は見えないそれでもわかるほど大きくて、そして、禍々しさを感じた。
「全員、作戦通りに動く。いくぞ!」
「「「「「「「おぉー‼」」」」」」」
その掛け声と共に、すべてを救うか、すべてを失うか・・・すべてを賭けた戦いの火蓋が切って落とされた。
俺たちはベヒモスに向かって一斉に走り出す。ベヒモスのすぐ近くまで行く俺たちは、超速をかけて一瞬で距離を詰める。
「むぅ、前より煙が濃くなっているのじゃ。」
「そうだな。」
耐性値も高く、ポーションも飲んでいる俺たちには大丈夫ではあるが、弱冠息苦しさを感じる。それでも少しすれば煙も晴れてくる。そして、やつの姿が見えた。
「やっぱり、成長してるな。」
前でも見上げるほどの高さがあったが、今では頭が霞むほどの高さになっている。それでも・・・勝てないなどとは感じなかった。
「さて、始めようか・・・最後の戦いを!」
「「「「はい!(なのじゃ)」」」」
最後の戦いを・・・・・・すべてが決まる戦いを!
とうとう次話から戦いが始まります。




