表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/60

勇者救出

まずは、ひとつ目の目標、サーナ様の救出は達成した。

次にするのは勇者の奴隷化解除と異空間固定だ。


(勇者は今一ヶ所に集められています。方法として、まずは先に異空間に固定して、その固定した異空間と同じ空間に私たちが移動すれば、安全に奴隷化解除ができます。)


その方法があったか。


(監視はどれぐらいいる?)

(奴隷化してるからか、一人しかいません。まずはその監視を異空間に固定しましょう。)

(わかった。)

(孝介様、私たちはどうすればいい?)

(とりあえずついてきてくれ。勇者の集められている部屋に入ったら、回りを取り囲むようにして固定できなかったりして残ったやつがいないか確認を頼む。)

(わかった。)


ここからもヘルの案内でその場所へ向かう。今度は上の方にある部屋なので、兵もよく巡回している。見つからないはずではあるが、念のため避けて通ったので少し時間がかかってしまった。


(部屋には壁沿いに中二階の廊下があり、監視はそこにいます。部屋に入る前の階段から向かってください。)


言われた通り階段があった。のぼった先に扉があるので、監視に転送の黒い穴がばれないようにタイミングを見計らって廊下に侵入する。監視兵は入って右側の角に立っていた。


(牢番とは違ってちゃんと仕事してるね。)

(それが当たり前なのじゃがのぉ。人間はすぐに楽をしようとする生き物じゃ。)


一応リリも元々人間なんだがな。

そんな話をしつつも監視兵に近づく。


(じゃあ、異空間固定!)


スッ、


よし、これで次は勇者だな。

そのまま下に降りて回りを取り囲む。奴隷化されているので、不自然なほど動かずに整列していた。勇者は俺たちと同じ異空間に固定する。


(異空間固定!)


パッと見はかわらないが微妙な揺れも止まって、蝋人形のようだ。


(じゃあ俺とあかり、ミナで奴隷化を解除していこう。)


二人にも消滅の付与をしておいた。リリと先生は剣の扱いに慣れていないので俺たち三人で行う。


シャー、カチャン シャー、カチャン


切る音と腕輪が外れて落ちる音が響く。10分もすればすべて外すことができた。


(これで最後だな。─────よし、終わった。)

(これで二つ目の目標も達成ですね。横井くん、ここからはどうするんですか?)


少し先生の声が嬉しそうだ。まぁ生徒の安全も確保された訳だからな。


(ここからは少し別行動になる。俺とあかりは世界端の石の方に、ミナ、リリ、あと先生は異常強化のポーションを探してほしい。見つかったら連絡してくれ。そしたらこっちも取り返し作戦を開始するから、城の外に移動しておいてくれ。)


危ないかもしれないからな。


(わかったのじゃ。ミナと先生は妾に任せるのじゃ。)

(あぁ、頼むぞ。)


その気持ちも込めて、リリの頭を撫でる。


(むふぅぅ、なのじゃ、)

(孝介様、私も。)

(あぁ、ミナも頼むぞ。)

(はふぅ。)


なんか、先生の様子が変だな。もじもじしてる。


(ん?先生もしようか?頭なでなで。)

(え?あ、その・・・。は、はい。)


え?断られるだろうと思っての冗談だったのだが、


(あ、あぁ、わかった。よしよし。)

(ひっ、あぅぅ。)


あれ、先生ってこんなだったか?というか背はちっちゃいから撫でやすいけど、先生だからな・・・。大丈夫か?


(せ、先生?大丈夫か?)

(はぁぁ・・・。え、は、はい!気持ちよかっ、じゃなくて、大丈夫です!)


大丈夫・・・だよな?


(ふふっ。田畑さんよかったですね。)

(え、そ、そんな、でも、嬉しかったです。)


まぁそれならよかった。


(わ、私も後でなでなでしてもらうもん。)


別行動じゃないから遠慮してるのか。そんな必要ないのに。


(ほら、あかりもな。よしよし。)

(ひゃぅぅ。)


・・・なんでみんなして変わった声をあげるんだろうか。


(じゃあ別行動開始だ。)

((((はい!〔なのじゃ。〕))))

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ