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テリック女王国

少し長いです。最後に先生目線の部分アリ。

先生のお漏らし事件からしばらく・・・。

(そんな言い方しないであげてください。)

れ、例の事件からしばらくして、俺達は山岳地帯をぬけた。


「やっと道も平坦になったね。」

「孝介様。そろそろテリック女王国の領土に入る。」

「もう1つの方の人国ですよね。」

「そうだな。国境が近づいてきたら車を降りるか。」

「そうじゃの。車はこの世界には存在せんから、ばれるとよくないじゃろう。」


それから20分ほど走ったところで車からおり、国境門まで歩いた。


「ねぇ孝介。国境って普通に通れるの?」

「え?」

「普通許可証がいる。私たち持ってない。」

「・・・ああっ!忘れてたぁ!」

「横井くん、どうするんですか!」


今までが普通に通れたからな。すっかり忘れてた。


「仕方ないのぉ旦那様。ここは妾がうまくやるのじゃ。」

「そ、そんなことできるのか?」

「これでも元魔王じゃからの。権力でどうにかなるじゃろう。そのかわりあとで妾のいうことを1つ聞いてくれるかの?」

「わ、わかった。だいたいどういうこと言われるかは分かってるしな。」

「リリもうまくやるね。」

「けど孝介様は普通になんでも聞いてくれる。それに、こっちからせめるのも・・・楽しい。」


おいおい、ミナがちょっとこわいのだが。まぁ結局は言われたことはしてあげるし、襲ってきても相手してしまうわけなのだが・・・。


(優しいというか、普通にご主人様も楽しんでますよね?)


それは・・・違うとは言えない。

しばらくして門までくる。列にはなっていないので待ち時間はなかった。


「通行許可証見せて。」

「すまんの。許可証は持ってないのじゃが」

「ま、魔王様!?」

「しー。いまは元魔王じゃ。それでの、実はバードッグ王国で不穏なうごきがあって、それについてテリック女王と話をしたいのじゃ。突然になってしもうて通行許可証がとれておらんのじゃが、急ぎの用事での。通してくれんかの?」

「か、かしこまりました。そちらの方々は?」

「妾のつれじゃよ。さっきの件についても関係があるのじゃ。」

「そうでしたか。では今回は魔王様「元魔王じゃ!」も、元魔王様に免じてここを通させていただきます。どうぞ、お急ぎください。」

「ありがとうなのじゃ。」


すごいな、すんなりと通してくれた。


「ありがとな。リリ」

「こんなこと朝飯前なのじゃ。」

「もう昼すぎだけどな。」

「そ、そんなことより、ちゃんと妾の願いを1つきくのじゃぞ?」

「わかってるよ」


権力って大事だな・・・。

最初はあかりが一緒にいてくれたから勇者の石碑を見ることができて、魔国に向かおうってなったからミナやリリと会うことができたんだよな。そして、そのおかげで先生を助けることもできた。

ヘルにもだいぶ助かってるよな。コピーとか。


(良かったです。私のこと忘れられてるのかと思いました。)


そ、そんなわけないだろ?

とにかく、門も通れたことだし回想は終わりにして次に進むか。


「横井くん、ここから王都まではどれくらいなのですか?」

「んーっと。」

(だいたい車で2時間といったところでしょうか。女王との謁見は明日にするべきですね。)

「そうか、ありがとな。ヘル。」

(どういたしまして。)

「ヘルさんありがとうございます。」

「じゃあしばらくは歩いてそれから車にのるんだよね。孝介?」

「あぁ、そうなるな。」

「なら早く行こ。早く車に乗りたい。」

「楽じゃからの。」


ハイハイ、早くいきましょうか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「おぉ、これがテリック女王国の王都か。」

「おっきいねぇ。バードッグ王国の王都とは比べ物にならないね。」

「おっきい。けど、暗くなってきてはっきり見えない。」

「そろそろ夜ですからね。横井くん、宿をとりましょ。」

「そうじゃの。そろそろ夜じゃからの。ふふっ。」


なんかいやな予感がするな・・・。ん?いやな予感?


「あぁ!」

「ど、どうしたの?」

「宿をとろうとすると・・・。」

「「あ、」」

「ど、どうしたのじゃ?」

「どうしたんですか、みなさん?」

(リリさんと田畑さんは知らないでしょうが、今まで宿をとろうとすると100%の確率で一人部屋になるんですよ。)

「ま、まぁ妾はその方がいいのじゃが、ふふっ。」

「そんなたまたまですよ。今回は大丈夫でしょう。王都ですし。」



「申し訳ありません。今日はもう一人部屋が1つしか空いていなくて。」


・・・まぁわかっていたことだ。とりあえずその部屋に泊まることになった。


「さすがにせまいからな。それに先生もいるし、異空間breakゲートを使おうか。」

「そうだね。なら私たちが部屋で寝て、孝介とリリがゲートを使ったらいいかな。」

「そ、そうじゃな!それがいいのじゃ。」


・・・そ、そういうことか。まぁいいだろ。


「なぜリリさんだけ横井くんと寝るのですか?」

「そ、それはほら、一つだけお願い聞くって話をしてたから、ね・・・。孝介とリリで、その」

「孝介様とリリでイチャイチャする。」


あ、言っちゃった。あかりがうまくはぐらかそうとしてくれてたのに。


「い、イチャイチャですって!」

「妾は旦那様と結婚しておるのじゃ。当然じゃよ。」

「と、とにかく先生は私たちと一緒に寝ましょう。」

「うぅぅ。(私も横井くんと寝たいのに。)」

「先生?なんか言ったか?」

「い、言ってないです!」


そうか、まぁいいだろ。


(まさか、田畑さんも・・・。これはまだご主人様には言わないでおきましょう。)


「じゃあおやすみなのじゃ。」

「「おやすみ!」」

「お、おやすみなさいです。」


そして俺とリリはゲートにはいった。

ベットに寝転がると、


「さて、旦那様。お願い事なのじゃが。」

「あぁ、なんだ?」

「だ、旦那様からのキスがほしいのじゃ。こないだは妾から強引にじゃったから。」


なんだ、そんなことか。


「そんなことか。いいぞ。」

「い、いいのかの?や、やったの・・・はぅ、んん。」


それから数分して、


「はふぅ、これでいいか?」

「はぅ、と、とても美味じゃった。」

「そうか。じゃあ寝るか。おやすみ。」

「おやすみなのじゃ。」


せっかくだ。抱き締められる前にギュッとしてやろう。


「ひぃう、そ、それはずるいのじゃ。」


相変わらず急にされるのは苦手なのな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


みんな寝てるのに私だけ寝られなかった。


「横井くん・・・。」


あれ、なんで横井くんのこと考えて、いや、理由はわかってるんだけど・・・。


(ご主人様のことが好きなんですか?)

「ひぃう!」


び、びっくりした。ん?好き?


「ち、違います!」

(念話で話しましょう。みなさん寝てますので。)


そ、そうですね。


(は、はい。けど、ち、違いますよ!好きなわけじゃ・・・。)

(じーー。)

(ち、違いま・・・。)

(じーー。)

(う、うぅぅ。どうしてでしょう。)

(やっぱり好きなんですよね。まぁ一緒に寝たいって思ってる時点でわかりきったことではありましたが。)

(な、なんでそれを!)

(心のなかぐらい読めますよ。それに、なぜ田畑さんがご主人様を好きになってしまったのかも。)

(そ、それは。)

(生徒が奴隷にされていく、怖かったですよね。そんな恐怖のなかで、ご主人様の優しさが暖かすぎた、それが先生と生徒と言う関係を忘れさせてしまった。)

(で、でもダメですよね。こんな気持ち・・・。)

(仕方ないですよ。あかりさんもミナさんもリリさん・・・はちょっと違いますけど、みんなその優しさにやられたわけですし、この世界では先生と生徒なんて関係ないですから。)

(そ、それは・・・。)

(みなさんにこの事を伝えましょうか?)

(・・・いえ、大丈夫です。自分で言いたいと思ったら言うようにします。)

(そうですか。では今は言わないでおきますね。)

(ありがとうございます。)


ふぅぅ。私、教師なのに・・・。

今後先生の立場をどうするか・・・。悩みます。

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