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買い取りと頼みごと

それからは特になにもなく、ほどなくして冒険者ギルドのある建物に着いた。


「獣人多いな。獣人しかいないのかな。」

「そうでもないみたい。」


ほんとだな。よく見ると人族もそれなりにいる。


(獣人国特有の魔物や物質もあるので、それらを得るためにくる人もいるのですよ。)


そうゆうことか。何か新しい素材が得られればいいな。

そうこうしていると冒険者ギルドに着いた。


「でかいな。それに受付と買い取りが分けられてる。」

「この規模になると一緒にしたら大変だもんね。」

「早く、買い取り。」


俺が買い取りスペースの方へいこうとすると、


(受付に行った方がいいのではないでしょうか?)


「え?なんでだ、ヘル。」

(ミナさんのワールの町のギルドから手紙をもらっているので、受付に渡すべきかと。)


そうだな。上の人にも伝えないといけないだろうからな。


「そうだな。ヘル、ありがとう。」

(いえいえ。)


改めて受付スペースの方へ並んだ。

5分ほど待つと順番が来た。


「次の方、ご用件はなんでしょうか。」

「素材の買い取りについてなんですが、手紙をもらってきたので、これお願いできますか?」

「手紙ですか?・・・こ、これは!少々お待ちください。上とかけあいますので。」


後ろに並んでいた人が「せっかく並んだのに」という目でこっちをにらみながら他の列にならびに行った。すまない。


しばらくすると受付の人に促されて奥に通された。少し進んだところで客間に入ると一人の虎獣人が座っていた。


「よろしく。君が横井くんだね。俺はギルドマスターのドラグだ。」

「ギルドマスター直々にありがとうございます。」

「早速なんだが、さっきの手紙・・・ビックベアとドラゴンの素材というのは本当か?」

「はい。ドラゴンの素材は少し使いましたが、持っていますよ。」

「持っている?それはどうゆう・・・。」


あ、普通マジックバックなんてないからな。


「そ、それはまぁ色々あるので、」

「そうか、深くは聞かないでおこう。それより見せてくれるか?」

「いいですが、ここでは少し狭いですね。」

「なら隣の倉庫を使おう。ついてきてくれ。」


ギルドマスターについて隣の倉庫に向かった。


「ここならいいかい?」

「はい。では出しますね。」


マジックバックからビックベアとドラゴンの素材を出すと、


「ビックベアにドラゴン、これはファイアドラゴンか・・・。これ、全部売るのか?」

「そうですけど。」


一度見たから《想像》で作ることもできるしな。


「これだけでこの国の変革が起きかねないな。慎重に扱わせてもらおう。キリのいい値段にすれば・・・10億ゴールドといったところか。」

「「じゅ、10億ぅ‼」」

「二人とも、驚くのはわかるが」

(ご主人様はお金要らないですからね。)


そうなんだよな。まぁもらってはおくが。


「今すぐに渡せるがこれでいいか?」

「はい。大丈夫ですよ。」

「ほんとにありがとう。貴重な素材だからな。」


俺もこれ以上使わないしな。売れてよかったよ。


「それと、この事と別に一つ頼みたいことがあるのだが、いいか?」


ギルドマスターが、頼みたいこと?


「なんでしょうか?」

「実は、近くに新しくダンジョンが見つかったんだがな、そこにあるものを討伐に行ってほしいんだ。」

「ダンジョン!」

「ダンジョンってあの魔物がうじゃうじゃ発生するとこだよね?」

「私、ダンジョン行ったことない。」

(後で説明しますね。)

「ありがとう」


「あの、誰と話してるんだ?」

「あ、すいません。気にしないで大丈夫です。で、討伐とは?」

「あぁ、その新しいダンジョンなんだが、実は少し前に表れた魔獣の討伐中にその魔獣が暴れたせいで見つかってな。そのあと魔獣がダンジョンに入り込んでしまってな。調査が進んでないんだ。」

「そうなんですか。ならその魔獣を討伐してくればいいのですね。」

「あぁ、その魔獣なんだが」

「はい。」

暗雷土竜(ダークエレキモォール)ってやつなんだ。」

「ダークエレキモォール?」

(黒魔法、雷魔法、土魔法を使うモグラです。黒魔法は相手の不満を解放させるというパーティーに厄介なもので、一度かけられると解除するか不満が解消されるまで消えないみたいです。)


うわぁ~めんどくさいな。手っ取り早く倒さないとな。


(めんどくさい相手だね。)


ヘルの話なのでドラグさんには聞こえないように念話をつかう。


(不満がなければ関係ないんだろうけど。)

(孝介様に不満・・・。)

(あるのか?二人とも。)

((・・・い、言えないです。))

(そうか、ならなおさら早く倒さないとな。)


不満、あるのかな・・・。


「で、討伐にいってくれるか?」

「「「はい!」」」

「ありがとう!あ、報酬はお金・・・はいらないか。」

「そうですね・・・。なら特殊な鉱石や素材をもらえませんか?少量でいいので、できるだけ種類を多く。」

「そんなのでいいのか?それなら色々準備させてもらうよ。」


これで色々改良ができるな。


俺たちはダンジョンの場所だけ聞いたあと、冒険者ギルドを後にした。


「明日は早速ダンジョンにいこうと思うが、いいか?」

「孝介様がいくなら行く!」

「うん!私もいいよ。」

「なら明日は頑張るぞ!」

「「おー!」」

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