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ミナの町

ミナに俺達について説明をしながら、ミナの住んでいる町へ向かっていた。


「そういえばミナってなんであんなところにいたの?」

「そういや不自然だよな。なんでなんだ?」

「それは、町の同級生にいじめられたので。」

「そ、そうなのか?」

「はい。私これでも町では一番強い。それを妬む人もいて、その人たちに弱みをにぎられたの。」

「弱みって?」

「わ、私。雷、怖い。」

「こんなやつか?」


俺は《想像》で一キロほど先に雷を落としてみた。


ドガァァン!


「ひゃぅぅ!」

(ご主人様、怖いといったそばからやるのはどうかと思います。)


そ、そうだな。


「す、すまないミナ。だから俺の後ろに隠れて抱きつくのやめてくれないか。」

「む、無理ですぅ・・・。」

「ミナかわいそ~。孝介ひど~い。」

「はんとすまないって。後でイヌミミ触ってやるから。」

「今触って。」

「わかったよ。」

「ふわぁぁぁ」


とりあえずどうにかはなったな。


(それってご主人様が触りたいだけなのでは?)

「「そうなの(ですか)?」」

「ち、違う!  八割は・・・。(ボソッ)」

「さっきなんかいったよね?」

「八割はって聞こえた。」

「な、なんで聞こえてるんだ?」

「犬なので。それに私が聞こえなくてもヘルさんには確実に聞こえる?」

(はい!しっかりと。)

「あ、はい。すいません。」

「その代わり今晩はちゃんと相手して。」

「私もね!」

「・・・はい。」


さて今晩はちゃんと寝られるだろうか。


そうこうしているうちに森が見えてきた。


「あれが私の住んでいる《ワールの町》。」

「そ、そうなのか?」


遠くからだと分かりにくいが巨大な木が何本も立っていて、中心にはひときわ大きな木が立っていた。


「森のように見える。けど木の中に空洞を作ってすんでる。」


町までやってくると、子供の獣人達が元気に走り回っていた。


「ところどころ木に穴が空いてるな。」

「ほんとだね。明かりもみえるし。」

(これらの木はグランドツリーといって、魔力を含んでいます。強度と耐火に優れ、中のあかりなど木から供給される魔力で生活できます。) 


そんな話をしていると、俺たちと同じぐらいの歳の男の犬獣人がやって来た。


「誰かと思えばミナじゃねぇか。雷が怖くて逃げたんじゃなかったのか?えぇ?」

「む、むぅぅ!」


こいつらがミナのことを妬んでるってやつらか。


「この人たちこんなことして何が楽しいんだろ?」

「おい!そこのやつ!人間のくせしてそんなこといってんじゃねぇよ。」


はぁ、あかりまで巻き込まれたな。


「なぁお前。そろそろやめといたほうがいいぞ?」

「お前もなんなんだよ。急にミナと一緒に帰って来たと思ったら俺達に突っかかってきやがってよ。」

「突っかかってきたのはそっちだろ?」

「うるせぇなぁ!これでもくらっとけ!」


と言いながら突然電撃を飛ばしてきた。

・・・普通に剣でガードしたのだが。


「ひゃぅぅ!」

「またびびってやんよ!」


ミナが怖がってしまったな。さすがに我慢の限界だ。


「なぁお前。なにうちのミナを怖がらせてくれてんだ?あぁ?」

「な、なんだよ。お前ミナの旦那なのか?へっ、弱そうだな。」

「それは相手の実力を知ってから言え。」

「あぁ?生意気なこといってんじゃねぇよ!」


そして急に攻撃してきた。別にガードする必要もないのでそのまま放置する。


ガン!


「弱っちい攻撃だな。さっきの電気もそうだ。雷てのはこう言うもんなんだよ!」


ズガァァン!


「ひ、ひぅぅ!」


犬獣人の男の真横に雷を落としてやった。そいつは腰を抜かしたまま情けなく逃げていった。


「どっかいったな。ミナ、大丈夫か?」

「う、うん。大丈夫。」

「なら良かった。」

「そ、それと、ありがと。」

「気にすんな。それより、さっきの雷のせいで人が集まってきてるからな、早く移動しよう。」


そんなわけで移動しようとすると、人混みの中から、


「ミ、ミナ!」

「ミナ!無事だったのか!」

「お母さん!お父さん!」

(「「えっ!」」)

家族と再会

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