朝の出来事
ほとんどイチャイチャしてるだけの回になってしまいました・・・。
「ん、ん~!」
朝か。昨日は武器と防具の改良とポーション作りをしていたので寝るのが遅かった。
防具は物理、魔法どちらの防御も段違いに高くなり、武器のほうは消費エネルギーは変わらず出力を上げたり、《圧縮》の最大エネルギーをひとつだけ剣に留められるようになった。さながら一撃必殺だな。
そのせいであかり、ミナと一緒に寝られずふたりが不機嫌だったのだが。
起きるために体を動かそうとすると、
「ん~ん」
「うにぃぃ~」
右側にはあかりが、左側にはミナが抱きついていた。あかりはもちろん、ミナもドラゴン相手にあれだけ持ちこたえたことはあるのかなかなか強く抱きついていた。
今までなら一人だったからどうにかなったが二人になるとどうにもならないな。
(といいつつも嬉しそうですね。)
へ、ヘル!見るなぁ!
(ふふっ)
う、うぅぅ。
二人を起こそうと体を揺すってみるが、
「むぅぅ~」
「んにぃぃ」
と寝言のようなことを言いながらさらに深く抱きついてきた。お、おい。その、触れちゃいけないところにあたってるのだが・・・。
このままではヤバイのでもう少しゆすってみると
「むにゃぅ、孝介、おはよ」
「んにぃぅ、おはよう。孝介様。」
「おはよう、やっと起きたな。ならもうちょっと離れてくれないか?あの、触れちゃいけないところが当たってるから。」
「なんで触れちゃいけないの?結婚してるのに。」
「孝介様、昨日は相手してくれなかった。だから今からちゃんと相手してもらう。それにまだイヌミミも触ってもらってない。」
「わ、わかった。相手するから!そんなに深く抱きつくな。あと乗ってくるなぁ!」
「「いやです!」」
「うわぁぁ~・・・。」
その後はあかりが顔を埋めてきたり、ミナがイヌミミを顔に擦り付けてきたりなど。相手をすると言ってしまったので逃げるわけにもいかず、せっかくの機会なのでイヌミミとイヌシッポをおもいっきりモミモミしたのだが、
「ふぁ、ふあぁぁぁ。」
と夫でもなければ見せられないような顔になったので一度止めると、
「や、やめないでくださぁい。」
と言いながら抱きついて頭をすりすりしてきた。
「ミナばっかりずるいよぉ!」
あかりが我慢ならないといった感じで同じく抱きついて頭をすりすりしてきた。
結局最初よりひどくなってしまった。
「今野宿中なんだから。そろそろ移動するぞ。」
二人の頭を撫でてやってからベットから起き出すと、二人もついてきた。
「片付けて始めるか。」
まぁマジックバックを使うので一瞬だが、
「孝介様の道具、すごく便利。」
「あ、そうだ。」
あることを思い出した俺はマジックバックからそれを取り出した。
「これらはミナの分だ。マジックバックと防具と、あと武器は短剣と弓だ。」
武器はミナがもともと持っていたものの種類に合わせた。弓は魔力で矢を作れるようにしてある。短剣も武器も魔力タンクと付与もしてある。
「これを私に?あ、ありがとう!」
「ミナ、良かったね。孝介の作ったものはとっても使いやすいからいいよぉ」
「あと、ヘルにも繋げておくか。ヘル、頼む。」
(はい。ミナさん聞こえますか?)
「え?は、はい」
(私はヘルといいます。あと私や皆さんとも頭の中で話せるので、旨く使ってくださいね。)
(は、はい。こんな感じですか?)
(ばっちりです!)
よし、大丈夫そうだな。
「じゃあこれからどこに向かおうか。」
「この近くに私の住んでる町がある。せっかくだから行かない?」
「そうだな。せっかくだし行ってみるか。それまでの間に俺たちについての説明をするか。」
「そうだね!」
「すごく楽しみ!」
そして俺たちはミナの住む町に向かった。