犬獣人の女の子
「おぉ、あかり!俺は大丈夫だ。獣人の子はどうなった?」
あっとゆう間にあかりがこっちまでやって来た。
「あのあとすぐに寝ちゃったから、せおってきたんだ。」
「だから時間がかかったんだな。ありがとな。あかり。」
「ううん、全然大丈夫!それよりドラゴンはどうなったの?」
「あぁ、ちょっと苦戦したがうまくいった。それと剣の強化の必要性も感じたからな。」
「そっか。なら私もやってもらいたいな。」
「もちろんだ。」
《圧縮》を使えば一撃必殺的なこともできるしな。やっぱりそうゆうのには憧れるだろ?
「獣人の子は起きないか。そろそろ暗いしな。今日は野宿するか。」
「わかった。じゃあ準備始めるね。」
実は国境にだいぶ早くついたためまだそのときは明るかったのだが、そろそろ日も傾いてきていたのだ。
「俺はちょっとドラゴンの解体をしてくる。」
今回の戦いで自分の武器と防具に改良の必要性を感じた。今晩はこのドラゴンの素材も使ってオリジナルのものをつくってみるか。残った分はまだ売れてないビックベアと一緒に売ればいいだろ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
解体も終わったので、戻ってみると野宿用のテントなど準備も終わっていた。
「孝介、解体はおわったの?」
「あぁ、ヘルのおかげでだいぶ早く終わった。」
(ご主人様の解体技術も上がっているのでとてもうまく解体できていましたよ。)
「そうか、ありがとな。ヘル。」
(どういたしまして。)
「あ、そうそう孝介。あっちの焚き火のところで料理作っておいたから食べよ。」
「そういやあかりの手作り料理は食べたことなかったな。」
「焼いただけだから手作りとはいえないけどね。」
焚き火のところには味付けをした肉を串で刺したものが焼いてあった。
「この前マジックバックにいれておいてもらった料理道具と調味料でお肉を焼いてみたの。」
「じゃあさっそく食べさせてもらうか。」
ぱくっ。お、香辛料が効いててうまいな。
「味付けもいいし、それにあかりが作ってくれたからな。普通の料理なんかより何倍もうまいな。」
「喜んでくれて良かった!」
(ご主人様うれしそうですね。)
仕方ないだろ。うまいんだから。
そんなふうに食事をしていると、
「あ、あの~。楽しまれているところ申し訳ないのですが。」
(「「えっ?」」)
「あ、獣人の子か。起こしちまったか。すまないな。」
「い、いえ。孝介様、そんなことはありません。先程は助けてくださりありがとうございました。わたくし、ミナと申します。」
「ミナか。別に礼をされるようなことはしてないぞ。それと、そんなかしこまったしゃべり方もしなくていい。」
「い、いえそんな畏れ多いこと出来ません。」
「いや、ダメだ。普通に話せ。」
ミナもいわゆる美少女だからな。そんな子にかしこまったしゃべり方をされるのはちょっとな。
「え?う、うん。これでいい?孝介様。」
「その孝介様ってゆうのはやめられないか?」
「ごめんなさい。これ以上は無理。」
「なんでだ?」
「な、なんで?そ、それは・・・。」
「それは?」
「わ、私、孝介様が好きになってしまったので!」
「は、はぁ?」
「ピンチになったときに現れて助けてくれる運命の赤い糸で繋がれた王子様。そんな孝介様にを好きになるのになんの不自然もありません!孝介様、私を貴方の物にしてください!」
「へ?ちょっとキャラ変わりすぎでしょ。さっきまでかしこまったしゃべりかたで静かな女の子だったのに。てか、俺はここにいるあかりと結婚してるから。」
「それでも構いません。」
「えぇ!」
(この世界では男女一人ずつの結婚である必要はありませんよ。)
そ、そうなのか。
「で、でもさすがに急すぎないかな。そ、それにあかりがなんかふるふるしてるし。」
「こんな可愛い子のお誘いを断るの?うぅ。」
「そ、それは自分で言うことじゃないだろ。あ、あかりもなんとか言ってやってくれよ。」
「み、ミナ・・・。」
「はい!」
「わ、私、ミナの気持ちとってもよくわかる!」
「ほ、ほんとですか!」 「へ?」
「私も孝介に助けられて王子様みたいだなって思ったの!けどどれだけアタックしても最初は全然相手にしてくれなくて、なんでこんなに可愛いのに?って思ったんだ。」
「そうなんですか!」
「お、おい。あかり?何をいって・・・。」
「ミナも孝介のこと好きなんだよね。」
「はい!」
「なら一緒に孝介の物になって幸せにしてもらお!」
「い、いいんですか!」
「もちろん!」
「あかり!?なんか勝手に話が進んでるけど!」
「孝介、ダメなの?」
「ダメなんですか?」
う、うぅ。さすがに美少女二人にうるうるした目で見られるのはな。
「それに孝介。ケモミミはロマンだとか言ってたじゃん」
「そうなの?なら私のイヌミミでもイヌシッポでもどれだけでもさわっていい!逆にさわってほしいです。」
な、なんか変なものを感じる。ケモミミやケモシッポにさわるのには何か特別な意味があるのか?
(はい。普通新婚の相手とかにしか触らせないもので、触られるのを恥ずかしいと感じます。そして、好きな相手にはさわってほしいというわけです。)
そ、そうなのか。
「ミナはいいなぁ、そう言うのがあって。」
「人にはない感覚ですからね。胸などを触られるようなものとは違って、なんだかよけい甘えたくなって体かモジモジするような感じです。」
「へぇ。いいなぁ。」
「ちょ、ちょっと俺はまだ認めてないぞ?」
「ふ~ん」
「な、なんだよ。あかり」
「そういや今日、後でなんでも言うこと聞いてくれるって約束したよね?」
「あ、あぁ。ま、まさか!」
「じゃあ私と一緒にミナとも結婚してあげて。」
「そ、それは・・・。」
「なんでも、でしょ?それにミナは孝介の好きなケモミミの獣人だし、それに可愛いからねぇ。嫌なところなんてひとつもないでしょ?」
う、うぅ。それはそうなのだが。
「お、俺はあかりが好きだから。」
「もちろん私も孝介が好きだよ。だけど孝介が誰かに好かれることも嬉しいの。だから孝介が嫌じゃないのならこたえてあげてほしいの。」
そ、そうなのか。
「孝介様は私と結婚するのは嫌?」
「い、いや。そのことだけを考えるのなら獣人の女の子と結婚できるなんてすごく嬉しい。だがあかりといることの方が嬉しいんだ。」
「なら、孝介が私のことを好きなのと同じぐらいミナのことを好きになってあげてほしいな。だって孝介なら私もミナも幸せにできるから。」
「わ、わかったよ!その代わりおもいっきりイヌミミとイヌシッポさわってやるからな!」
「ほ、ほんと!ありがとう孝介様!」
な、なんか大丈夫だろうか・・・。
でもケモミミの夢は叶うし、可愛いし、いっか。