表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/60

魔物の群れ

「さて、今からどうしようか。」

「ん~近くに町かなにかがあればいいんだけど」

(まだこの辺りの地図は持ってないですからね。)

「予定もたててないからなぁ。」


さて、どうするか。


「とりあえず通りかかる人に聞いてみるか」


だが、こんなときに限ってなかなか人に会わない。


「とりあえず道に沿って歩いてみたが、なかなか人に会わないな。」

「そうだねぇ。」

(マップにも反応はないですね。)

「もう少し歩いてみるか。」


それから30分ほどすると、

(あ、反応がありましたよ・・・。え?)

「どうしたんだ?   お、おいなんだよこれ。」

「え、え?二人ともどうしたの?」

「前方から魔物。数は・・・ざっと300はいる。」

「な、なにそれ。」

(速いですね、あと3分もすれば接触します。)

「あかり、戦闘の準備だ。」

「うん!」


それから接触するまではすぐだった。


「きたぞ。」

「よし!やっちゃうよぉ!」

(あれ?なにか様子がおかしいですね。)


ほんとだな。


「あかり。ちょっと待ってくれ。」

「え?う、うん!」


俺は《想像》で透明の球体シールドを張った。

そのまま魔物の集団に飲まれたが、


「一匹も襲ってこないね。それどころかなんかどの魔物も怯えてるような感じだよね。」

(こ、これは。)

「どうしたんだヘル?」

(このように魔物が集団で移動するのはスタンピードと呼ばれるダンジョンから溢れた魔物の場合ともうひとつあるのですが、それは)

「「それは?」」

(何らかの魔獣が現れたときです。)

「「魔獣?」」

(はい。魔物は魔石をコアとすることで生きていますが、魔獣は他の生き物と同じように心臓などの臓器を持った動物です。そしてそれらはどれもSランクの魔物を大きく越える強さを誇ります。なのでそこから逃げてきた魔物がたびたびこのように集団で移動します。)


そ、そうなのか。


「ならこの先にその魔獣がいるのかな。」

(そうなりますね。)

「じゃあいってみるか。」

(えっ?)

「そうだね。ちゃっちゃとやっつけちゃお。」

(な、なに言ってるんですか!?とてつもなく強いんですよ!)

「でも俺たちSランクも楽勝だったしな。いけるだろ。」

(は、はい。)


さて、行くとするか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


魔物の足跡をたどってだいぶ移動してきた。すると、


(マップに反応がありましたよ。星形の赤と、ひとつだけみどりの反応がありますね。)

「誰かいるのか?なら急がないとな。あかりも大丈夫か?」

「うん!全然疲れてないよ。」


じゃあ行くか!


それから5分ほどして、


「そろそろだな。」

「そうだね。」

(あ、遠くに見えましたよ。)


《望遠》を使って見てみる


「ほんとだな。あれは、  ドラゴンか?」

「ドラゴン!?」

(そうですね。正式にはファイアドラゴンです。)

「あかり、武器の準備だ」

「はい!」

「では行くぞ!」


俺たちは一斉に走り出した。ドラゴンとの距離は300m、1秒足らずで行ける。


一気に詰めようとしたそのとき


「きゃうぅぅん。」


犬のような鳴き声とともに何かが飛んできた。

とっさにキャッチすると、それは獣人だった。


「マップの緑で表示されていたやつか。ドラゴン相手にここまで戦ってたんだな。」


犬の獣人だな。ゴールデンレトリバーといったところか。ペタンとしたイヌミミの、俺たちと同じぐらいの年の女の子だ。さっきの衝撃で気を失っている。


「あかり、欠損回復とHP回復のポーションを出してくれ。」

「はい!これでいい?」

「あぁ、」


イヌミミ獣人に、ポーションを飲ませようとするが気管に入るのか吐き出してしまう。


「どうするか。無理にでも飲ませないといけないが。」


少しやりづらいが、この際やるしかないな。

俺は自分の口にポーションを含んで、イヌミミ獣人に口移しで飲ませた。これなら吐き出される心配もない。


こ、これは救命処置なのであって、変な意味はない。無いといったら無い。だからよあかり、そんな目で見ないでくれ。


「救命処置だとは分かっているのに、変な気持ちになるね・・・。」

「そ、その、あかり。  すまない、後でなんでも言うこと聞くからさ。」

「ほんと!ならいいよ。」

「ありがとう。」


さて、何を言われるのやら。まぁあかりのためにならなんでもするが、


そうこうしているうちに、イヌミミ獣人が目を覚ました。


「う、うぅ。あ、あれ、ドラゴン、は?」

「あっちだ。君が飛ばされてきて、気絶したからポーションで回復させておいた。ほれ、これ飲んどけ。」


といって今度はHP回復ポーションを渡した。


「で、でもポーションは高いですし、私お金持ってないので、その・・・。」

「金はいい。早く飲め」


そもそも金などかかってないからな。


「ま、まさか代わりに私を狙ってるんじゃ!?」

「んなわけあるか、俺は結婚してる。」


軽く小突いておく。


「いてっ!」

「とにかく早く飲め。あかり、この子を頼めるか?」

「うん、孝介は?」

「ドラゴンをぶっ飛ばしてくる。」

「わかった」

「え、え?ドラゴンですよ?強いですよ?」

「そんな強そうでもないだろ。じゃあサクっとやってくるわ。」

「行ってらっしゃい。」


そして、一気にドラゴンへの距離を詰める。


(ファイアドラゴンは名前の通り火を使います。熱に強く、表面の鱗もとても固いです。苦手属性は水です。)

「わかった。ありがとう、ヘル。」


「さて、一発ぶちかましてやるか!」

ヒロイン2登場です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ