閑話 2
遅くなり申し訳ありません。
【名前】東雲紀香
【レベル】1
【年齢】17
【種族】人族
【職業】道化師
体力 200/200
魔力 150/150
筋力 80
防御 50
敏捷 400
器用 350
知力 100
運 150
魅力 150(+50)
【固有技能】〈隠密の才〉〈幻魔眼〉〈確率操作〉〈幻月無月〉〈玉手箱〉
【職業技能】〈道化Lv1:0〉
【技能】〈料理Lv2〉〈闇魔法Lv1〉〈偽装Lv1〉
【称号】異世界人 楽しませる者 惑わす者
「道化師かぁ。確かに紀香は手品とか好きだからね。のんびり屋ではあるけど結構あってるかも?」
「亜澄ー、どうかした?」
「何でもないよ」
紀香にそう返すと、前を見た。赤司たち4人が水晶みたいなものに手を置いて何かやっているところだった。
(あれは何かしら?)
鑑定とつぶやき、水晶みたいなものを見てみた。
【名称】鑑定の宝珠
【種別】神具・魔道具
【詳細】鑑定のスキルが付与された魔道具。水晶に触れた者のステータスを鑑定し、表示させる。また、ステータスプレートを生成する機能も付与されている。神から与えられた神具の1つ。
「ステータスプレートを生成?あぁそういうことだったのね。だからどれだけやっても鑑定以外で開けなかったわけだわ」
「亜澄ー、さっきからずっとぶつぶつと何か言ってるみたいだけど大丈夫?」
「え?ああ、、大丈夫よ。気にしないで」
異世界に来たということでついつい興奮してしまった。
(そういえば、さっきの人が勇者召喚とか言ってたわね。私も紀香も勇者なんてどこにも書いてなかったけど。もしかして前の4人組の中にいるってことはないわよね・・・)
私は嫌な予感を感じた。
前にいる四人は地球にいたときから素行が悪く、好き勝手にいろいろな問題を起こしていた。特に赤司は喧嘩が強く、しかも親が大手企業の社長で学校のほうに出資していたことで、仲が良かった3人も同様にどんな問題を起こしても、すべて握りつぶされていた。そんな人たちが勇者なんていかにも強そうな職業を獲得してしまったら・・・
「おぉ!!赤司様が勇者のようです!!」
「亮哉様も賢者、拓斗様も剣聖、和真様も暗殺者です!!」
あちこちから「さすが勇者様方だ」という声が聞こえる。
(あぁ、最悪だわ。あの男子4人衆が勇者パーティのようね。まぁ、私も紀香も勇者じゃなかったからあの4人になるのは必然なんだろうけどねぇ)
この世界では知らないけど、私たちの世界のファンタジー系作品では、オールラウンダーの勇者、攻撃系魔法特化の賢者、回復と補助特化の聖女、前衛アタッカーの剣聖や剣豪、索敵や攪乱などサポートの暗殺者や忍者が勇者パーティのテンプレになっているわね。王女様が入ってたりすることもあるけど。
「私はあのパーティには入りたくないわ」
「うん?私もあの4人はちょっと嫌だかなぁ。いい噂聞かないしー」
紀香と話していると次は私たちの番が来た。私の職業的にあまりいい予感はしないからできれば偽装とかしたかったんだけど、私はってないし紀香もレベルが低いから確実に鑑定の宝珠で弾かれるだろうからどうにもならない。ここはもう腹をくくるしかないようだ。
「澄様と紀香様でよろしかったでしょうか?」
「はいー」
「え、えぇ」
(あの4人の誰かが私たちの名前を教えたわね!!)
鑑定の宝珠によって知られるとはいえ、人の名前を勝手に教えないでほしい。
「それでは、こちらに手を置いてください」
「私からやるわ」
紀香にそういうと私は鑑定の宝珠に手を置いた。
鑑定の宝珠は光を出すとすぐに収まり1枚のカードを生み出した。
「お、おぉ!!澄様も守護者の職業のようです」
周りから歓声が上がる。どうやら私の守護者も予想通りレア職業のようだ。
「次は私の番だねー」
紀香はそういって鑑定の宝珠の上に手を置いた。
「お、おぉ?道化師・・・ですか?」
鑑定の宝珠を持っている人が困り顔になっている。
周りの反応があまりよろしくない。
(どういうことなんだろう?)
「道化師だと何かあるんですか?」
「い、いえ、道化師の職業は非常にレアな職業なのですが、幾分データというか資料が少なくてですね。文献にも賢者や剣豪などに並ぶほどの職業だと書いてあるのですが、肝心の職長についての情報はほとんどないんですよ。道化師の職業のを持つ人自体本当に稀に表れるくらいですから。それに鑑定系のスキルを持つものは非常に稀少ですから、なかなか調べることができないのですよ」
なるほどね。私やあの4人組に並ぶほどのレア職業だけど、情報が少なすぎてどうしたらいいのかわからないようだ。
「なるほど、そういうことなのですね」
「はい、道化師は謎多き職業なのです」
「ねぇねぇ澄ー、謎多き職業ってなんかかっこよくない?」
「はぁ~、あなたは本当にマイペースね」
まぁそれが紀香のいいとこであり悪いところなのだけれどね。
(まぁ、それなら都合がいいわね。私も鑑定を持っているけど、この人を見た感じだとどうやら職業のみを重視してスキルの方は見てないみたいだし)
どうやら、固有スキルを持っているのは当たり前ということらしい。
(鑑定の宝珠じゃスキルの効果まではわからないみたいだし、自分以外でスキルの効果を知ることができるのは鑑定系スキルを持つ者のみみたいだから、名前を見てもどのような効果を持つのか想像ができないのでしょうね)
固有スキルの項目に対して鑑定をした結果から、固有スキルはその人専用であるため所持者によって過去の同名スキルと効果が多少違うこともあるようだ。
「どうやら、確認が終わったようだな。それではこれからのことについて話をさせていただく」
これから、数カ月間このお城で修行をするようだ。修行の後はこの6人でパーティを組んで魔王を倒すために人々を助けながら旅に出るようなのだが。
(うーん、なんか嘘というか嫌な感じがするのよね。守護者としての直観なのかわからいけど、これはただの建前で実際はもっと別のことのような気がするわ)
「どうしたの澄?」
「え?あ、うん、何でもないわ。少し考え事をしていただけよ」
(後で紀香と、相談したほうがよさそうね)
これからについて考えながら聞いているとそろそろ話が終わるようだ。
「というわけだから、訓練は明日から行うことになる。勇者様方の部屋はこちらで用意しているので今日はゆっくり休んでくれ」
「すみません、一つお願いがあるのですがいいでしょうか?」
私はできるだけ丁寧な言葉使いを意識して、王様?皇帝?に考えていたことの一つをお願いした。
「私と紀香を同じ部屋にしてもらえないでしょうか?やっぱり初めての場所で一人というのは心細いので彼女と一緒だと安心できます。それと、使用人をつけてくれるということですが、メイドのみでお願いできますか?」
「私からも、お願いします」
「うむ、そうだな。確かに一人では心細いだろう。それに、男性よりも同性のメイドのほうが気が楽になるというのも理解できる。では、そのように手配しよう」
「ありがとうございます」
私は自分の意見が通ってほっとした。
それから私たちは、謁見の間をでて使用人の案内で各自の部屋に向かった。
次回からは悠璃たちに戻ります




