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閑話 1

 アルバトリア帝国帝都アルバトリアの城 謁見の間にて


「陛下、勇者召喚の準備が整いました」

「そうか、ではさっそく始めてくれ」

「了解しました」


 召喚魔法、空間魔法、時魔法を持つ3人の人物と、複数の魔導師たちが一斉に詠唱を開始した。


 詠唱開始から少しすると魔法陣が輝きだした。


「ほう、これが勇者召喚か。なるほどな、膨大な魔力を感じる」


 それから10分ほどたち、詠唱が終わりに近づくにつれて魔法陣の輝きがさらに強くなった。そして、詠唱が終わると同時に、今までと話比べ物にならないほどの光が魔法陣から発せられた。


「ッ!?」


 魔法陣の光が収まり、視力が戻ってきた目を開けて魔法陣の方を見てみると複数の人影を見つけた。


「陛下、成功しました!!」

「うむ、そのようだな」


 魔法陣の上には初めて見る服を着た者たちが6人いた。


「む?おい、6人しかいないぞ?王国は数百人を召喚したんじゃなかったのか?」

「は、はい、そうなんですが、おかしいですね」

「ふむ、まぁいい」


 勇者たちが目を覚ましだした。


「ん~、あぁ?ここはどこだ?亮哉、拓斗、和真、今すぐ起きろ!!」

「んぁ?どうした赤司」

「なんだ?」

「赤司が焦ってるなんて珍しいな」


 勇者たちはいきなり知らない場所で目を覚まして戸惑っているようだ。


「勇者たちが困っているようだ。説明してやられ」

「は!!」


 それから、大臣が勇者たちに説明をした。納得してもらうには時間がかかったがステータスの確認に移行した。


 ♦


 私が目を覚ますと、知らない場所にいた。隣には親友の紀香もいる。


「ここはいったい・・・」


 周りを見てみると、鎧を着た人たちが横にたくさん並んでいて、正目面には頭に王冠?を乗せた人が立派な椅子に座っていた。その右側には横に5人の男性が並んで座っていた。王様らしき人の左側には偉そうなおじさんが一人立って何かを話していた。


「もしかして私たち、異世界に召喚されちゃった?」


 異世界召喚、それは最近のファンタジー系のラノベでよくある設定だ。私も、女の子だけど異世界系の作品は大好きだ。だから、よく小説を読んでいた。


「う、うぅ~、あれ?亜澄ちゃんおはよう。ここはどこ?」

「多分異世界よ。私たちどうやら異世界に召喚されたみたいなの」

「異世界?召喚?うーん、あ!亜澄ちゃんがよく読んでいる奴だよね」

「そう、それよ」

「そうなんだー」

「はぁ、紀香は相変わらずね」

「それほどでもないよー」

「いや、褒めてないからね」


 紀香とのやり取りで気持ちが落ち着いた。


「それにしても、異世界に召喚されたはいいけど、彼らと一緒っていうのが最悪ね」


 私と紀香と一緒に召喚された4人の赤司、亮哉、拓斗、和真は素行が悪く学校でもよく好き勝手して問題を起こしていた4人組だ。そんな4人が異世界に召喚されてすごい力を与えられたらどうなるかなんて想像したくない。


「何事もないといいんだけどね・・・」


 何かあっても紀香だけは絶対に守らないと・・・


 私はそう心に誓った。


「そういえば、異世界と言えばステータスよね」


 私はステータス画面が開きそうな、定番のセリフを言ってみた。


「ステータス」


 ・・・・・・・


 シーン


「あれ?メニュー、コマンド、システムコール、オープン・・・」


 シーーーン


「もしかしてステータスがないパターンの異世界?」


 思いつく限り唱えてみたがステータス画面が出ることは無かった。


「あと考えられるとすれば何か道具がいるってパターンかぁ。ラノベとかだとよくステータスを見ることが出来るスキルがあるけど、これだけやっても開かなかったしまさか鑑定スキルなんてあるわけないよ、ね・・・え?」


 なんと、鑑定スキルと言った瞬間目の前に画面らしきものが現れた。


「まじですかぁ~?あれだけやって開かなかったのに鑑定で確認できるなんて、やっぱり何かスキルか道具が必要なパターンなのかなぁ。ステータス自体はあるみたいだし」


 今はわからないが、あとで調べれようと決め、表示されたステータスを見てみた。


【名前】楠亜澄

【レベル】1

【年齢】17

【種族】人族

【職業】守護者(ガーディアン)

 体力 720/720(+0)(+120)

 魔力 150/150

 筋力 80

 防御 600(+0)(+100)

 敏捷 200

 器用 300

 知力 100

  運 50

 魅力 50

固有技能(ギフト)】〈結界師〉〈守り人〉〈反転〉〈盾術の才〉

職業技能(ジョブスキル)】〈結界魔法Lv1〉

技能(スキル)】〈鑑定Lv1〉〈盾術Lv2〉

【称号】異世界人 結界術師 守護者


「これは、偏ったステータスね・・・」


 職業名の通り、どうらや守りに特化しているようだ。


「まぁ、これなら紀香を守れるしいっか」


そう結論付けると、今度は紀香のステータスを確認してみることにした。

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