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第13話 城への帰還

今日からまた更新を再開します

 屋敷を出たあと、僕は鈴華たちに帰得ってきたことを伝えるためにまずは自分が借りている部屋に向かった。


「少ししか離れていなかったけど、懐かしい気持ちがするね。王城を長期で離れたのってダンジョン攻略の時依頼だからなぁ」


 部屋についた僕が、扉を開けて中に入ると、一美、二夜、三津紀が飛びついてきた。


「うわッ!」


 ぷるぷる


「はは、ただいま一美、二夜、三津紀。いい子にしていたかい?」


 ぷるぷるぷるん


「そうかい。そうだ、これはお土産だよ」


 そういってインベントリから、一美にはワイバーンの干し肉、二夜には2種類の上級ポーション、三津紀には小さいが宝石を一つ与えた。


「それじゃあ、俺は皆に報告してくるからおとなしく待っていてね」


 ぷるぷる


 僕は3匹にそう告げて、鈴華たちの部屋を目指した。


 コンコン


「鈴華ー、僕だけど部屋にいるかい?」

「兄さん?今から開ける」


 返事が来ると直ぐに部屋のドアが開いた。


「兄さんお帰り。今帰ってきたの?」

「うん、ただいま鈴華。さっき帰ってきたばかりだよ」

「あら、悠璃じゃない。お帰り」

「悠璃さん、お帰りなさい」


 鈴華のあとに続いておくから那月とフローラもやってきた。どうやら鈴華の部屋に一緒にいたらしい


「那月、フローラ、ただいま。ところで颯と雪乃は?」


 俺は姿が見えない2人のことについて尋ねた。


「2人なら今訓練に言ってるわよ」

「そうだったのか。なら、あとで会いに行ってくるよ」

「それがいいと思います」

「兄さん、そんなところに立ってないで中に入ればいい」


 鈴華に促されて部屋に入った。


「そうそう、3人にお土産だよ」


 僕はインベントリからお土産を取り出すと3人に渡した。


 お土産の内容は、鈴華には花の模様が入ったブレスレット那月には月の形をした髪飾り、フローラには花形のネックレスを渡した。3人に渡した装飾品にはエメラルド、サファイア、ピンクトパーズの宝石が付いており、それぞれに錬金術を使って付与をしておいた。


「ありがとう、兄さん」

「綺麗な髪飾りね。大切にするわ」

「私の髪と同じ色の宝石ですね。とても綺麗で美しいです。一生の宝ものにしますね」

「喜んでもらえて僕としてもうれしいよ。それと、宝石にはそれぞれに付与がしてあるからあとで確認しておいてね」


 それから少しの間、3人と話をしてから五十嵐さんと愛川さんを探して訓練場へ向かった。


「さてと、訓練所に来てみたけど2人はまだ訓練中かな」


 訓練所に入ると、予想通り2人はまだ訓練をしているようだ。


「うーん、あと10分ほどで訓練も終わるのか。もう少し時間があったなら参加したんだけどなぁ。週に1回は参加しないといけないし、明日は参加しないとね」


 僕は訓練が終わるまで隅で待つことにした。


「今日の訓練はここまでです。各自しっかりと体を休めてくださいね」


 女性の騎士さんはそう言って、訓練所から出て行った。


「2人ともお疲れ様、訓練頑張ってるみたいだね」


 僕は2人に労いの言葉をかけた。


「ゆ、悠璃さん、お帰りなさい」

「悠璃君帰ってきてたの?」

「うん、今日の朝この街に着いたよ。そうだ、はいこれ。そのままだと風邪ひいちゃうかもしれないからね」


 僕はインベントリからタオルを出して2人に渡した。


「あ、ありがとうございます」

「ありがとう、悠璃君」


 2人とも、今まで訓練をしていたことを忘れていたのか、自分たちの服が透けていることに気が付いて、顔を赤くしながら急いでタオルを受け取った。


「自然と気遣いができる悠璃様、素敵だわぁ~」

「悠璃様から直接タオルを渡されるなんて羨ましい・・・」


 他の女子たちが何かを話しているようだ。


 ところで今気が付いたのだが、ここの訓練場には女子しかいない。


「2人とも男子はどうしたんだい?」

「別の場所で訓練しているよ」

「そうだったのかい」

「は、はい」


 それから、2人に詳しく聞いてみるとどうやら外出許可が出た次の日からの訓練はパーティでの訓練の日以外は男子と女子は別々の場所で訓練するようになったようだ。


「まぁ、確かに男子と女子を分けたのは正解だったと思うよ。みんな最初と比べてすごく動けるようになってきているし、最近は暑くなってきたからね。目のやり場に困るというかなんというか・・・」


 2人は僕の言葉を聞いてさらに顔を赤くした。

 僕は視線を壁へ向けてできるだけ見ないように意識した。


 ここの訓練所にいる女子たちはみんな汗で服が透けており下着が見えているのだ。そのため、男としては眼福ではあるのだが、みんな隠そうともせず無防備すぎるため罪悪感がわいてくるというかなんといか・


(そうだ、インベントリにタオルが大量に入っていたよね)


「2人とも少し待っててね。みんな訓練お疲れ様です!!そのままでいると風邪をひいてしまうかもしれないので、これで汗を拭いてください。僕は後ろを向いていますので」


 僕はインベントリから籠を2つと人数分のタオルを取り出しかごに入れて汚れない様にしてから地面に置いた。


「・・・」


 後ろを向こうとしたがなぜか、誰もタオルを取ろうとせず列ができていた。


『マスター、配ってあげたらどうでしょうか?』


(なぜ?そんなことしたら、色々見えちゃうじゃないか。好きでもない男に見られるのはやっぱり嫌なんじゃない?)


『はぁ、マスター、いいですか?例えばですよマスター。スポーツの練習や大会のあとに、マネージャの女の子がお疲れ様と言ってタオルを手渡してくれたとします。マスターはどうですか?うれしくないのですか?』


(いやまぁ、確かに頑張った後に女の子が労ってくれるのは男としてはうれしいけど)


『それと同じなのです。男性に彼女たちも頑張った後に労いの言葉を掛けられながらタオルを手渡されたいのです』


(そういうもんなのかなぁ)


『そういうものです』


(わ、分かったよ。でも、僕なんかでいいのかなぁ)


 僕はソフィーに言われた通り、一人ひとりに労いの言葉とタオルを手渡した。


「そうだ、これ僕が作ったんだけど、もしよかったら、みんなでこれ食べてね」


 全員に渡し終わったところで、インベントリにクッキーが入っていることを思い出したのでせっかくだからみんなに配ることにした。

 実はこのクッキーだけど、ダンジョン攻略から帰ってきた後に、街を見ていら砂糖などの材料が安く売っているのを見つけたんだよね。それで、久しぶりに料理がしたいと思って大量に材料を買って作ったんだ。それにインベントリ内は時間が経過しないからできたてのままで保存できるからね。


「ゆ、悠璃様が作ってくださったクッキー・・・」

「これは夢なのでしょうか」

「悠璃様の手作り・・・美味しい」

「悠璃様、料理もできるなんて女子力高い・・・」


 うんうん、どうやら喜んでくれているようだ。これは作った者としてはうれしい限りだよ。


「それじゃあ、僕は行くね。お疲れ様」

「「ありがとうございました!!」」


 僕は、2人を連れて訓練場を出た。それから、颯の部屋へ向かった。

 

「2人とも、改めてただいま」

「「お帰り(なさい)」」

「これ、お土産だよ」


 颯にはピアスを、雪乃にはサークレットを渡した。

 颯は元々ピアスを付けてたし、耳に着けるなら動きを阻害することは無いからいいと思ったんだ。

 それと、サークレットは最初雪乃とフローラどっちに渡そうか迷ったんだけど、フローラは王女だし似たようなものを持っていそうだったから、雪乃に決めたんだ。それにフローラは前に、ネックレスが欲しいっていてたからね。それと、雪乃が一番似合いそうだったし、付けたとこが見たいと思ったのもある。


「この2つについている宝石に付与がしてあるから、あとで確認しておいね」

「「ありがとう(ございます)!!」」


 それから、2人と少し話した後に、一度部屋に戻った。それから夕食をみんなと食べた後に、城を出て我が家へ戻った。今日は我が家に泊る予定だからね

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