閑話 ミリア
私の名前はミリアといいます。現在はご主人様である悠璃様の性奴隷をしています。奴隷ではなく性奴隷ですよ。性奴隷!!大事なことなので2回言いました。超絶美少女・・・ではなく超絶美少年であるご主人様に買ってもらえたのは本当に運がよかったです。
父と母は私がまだ幼いころに他界してしまいました。私は父と母の3人である村で暮らしていました。この村は裕福ではなかったけれど、村全体で協力し合って農業や狩りを行っていたため生活に困ることはありませんでした。しかし、私が5歳になった年の春に村が魔物に襲わてしました。その時父と母も私をかばって魔物に食べられてしまったのです。そのあと、冒険者の方々が到着し魔物を全て討伐してくれましたが、その時にはすでに村人は私を残して全滅して今いました。それから私は助けに来た冒険者の方たちに保護されました。そのあとは、孤児になった私は孤児院に預けられる予定でしたが父の弟である叔父夫婦が現れたためそちらに引き取られました。
叔父夫婦には私より2つ上の息子が一人いました。叔父夫婦も兄も優しく両親を失った悲しみはありましたがそれでも幸せでした。しかし、引き取られて4年目の年に不作が起きてしまいました。最初の年は今までの備蓄があったので良かったのですが5年目、6年目と不作が続くと次第に収入が減っていき、叔父夫婦は私を邪魔者扱いするようになりました。
一日の食事の回数を1回に減らされ量もパン一つとスープ1杯だけになりました。それからこのころになると叔父夫婦の息子である兄は私を一人の女性として見るようになり5年目の11歳の時にプロポーズされました。しかし、私は優しくしてくれたことに感謝しているし、兄としては好きでした。しかし、あくまでも兄としてであり異性としてみることはできませんでした。だから、そのことを話しプロポーズは断りました。兄は「それなら仕方ないか」といって、次の日からはプロポーズされる前のように兄として普通に接してくれました。
しかし、6年目のある日、兄は寝ている私の部屋に忍び込み無理やり犯そうとしてきました。幸い私は錬金術師であり、勉強もしていたので部屋のものを錬成して兄を追い出し、扉の鍵を錬成することで何とか純潔を守ることが出来ました。次の日の朝このことを叔父夫婦に相談すると「息子のどこが気に入らないんだ!!」と激怒され、さらに生活が酷くなりました。その時に錬成術士であることも知られてしまいました。
それから数日後に毎月来ている商人のオリバー様が塩などの商品を持ってやってきました。オリバー様はいつもこの村に来ると村長の家で一泊してから街へ帰られます。今回もいつものように村長の家に泊るようです。
この日、叔父夫婦はオリバー様と何かを話しているみたいで気になりましたが、聞いても教えてもらえないので気にしないことにしました。それからいつものように、パン1つとスープを食べて体を拭いてから眠り巻いた。そして次に目が覚めたときには馬車の檻の中にいました。周りには私と同じように数人の子供たちがおり、全員首輪がついていました。それから、私の首にも固い首輪が付いており、この時に叔父夫婦が私を奴隷として売るためにオリバー様と話していたことに気が付きました。
私は奴隷として売った叔父夫婦に少しだけ怒りを感じましたが、それでもこれまで育ててくれたことに感謝しているし少しでも生活が楽になってくれるならいいと思いました。しかし、奴隷商についてオリバー様に自分が希少な錬金術師であることが理由で、さらに性奴隷として売られたことを知り私の中で感謝よりも怒りのほうが大きくなりました。
それから、私は性奴隷であるためどんな人物に買われるのか、怯えながら過ごしていました。唯一の救いは、叔父夫婦のところに居た頃よりも食事がよくなっているということです。
そして、ついに私の買い手が決まりました。私を購入したのは、太っていて脂ぎっているオークみたいな40歳くらいの貴族でした。私はこれからどうなるのかが簡単に予想出来て絶望しました。
そして、予想通り私は購入されたその日に性奴隷としての仕事をさせられることになりました。奴隷は首輪によって主を気づ付けたり、命令に逆らったりすると身体中に死ぬほどの痛みが流れます。そのため普通は逆らいません。しかし、私は錬金術以外に〈忍耐〉と〈痛覚耐性〉というスキルを所持していました。この二つのスキルは、村が魔物に襲われたときに獲得したものです。
私はこの2つのスキルを使って、ご主人様が出してきたイチモツを激痛に耐えながらも噛み千切りました。これによって、次の日に奴隷商に返却されました。
それから、同じような貴族に2回買われましたが、両方とも最初のご主人様と同じようにイチモツを噛み千切ってやりました。
そして、3回目の返却で奴隷商に連れていかれると今回はオリバー様が対応してくれました。
「君はどうして、こんなことをしたんだい?」
「勝手に性奴隷にされた挙句、あんな人たちに犯されるなんて嫌なんです。それにあの人たちの屋敷にいた奴隷の子たちは皆、絶望したような顔で目から正気を感じられませんでした。私は同じようにならず幸せになりたいのです!!」
「ふむ、なるほどな。おい、ここの支配人を呼べ。辛い思いをさせたようで済まないね」
その後、ここの支配人は売り上げのために適当に奴隷を売っていたらしく、オリバー様に支配人としての仕事を首にされ、商会から追放された。
それから、私はオリバー様がなぜ奴隷商をやっているのか理由を教えてもらった。オリバー様は、お金に困っている人たちを助けるためと、買い取った奴隷が少しでも幸せになれるように奴隷を売る相手はしっかりと選んでいるようだ。
そして、私はこの日最高のご主人様に出会った。
「こちらが、その奴隷で名前をミリアといいます」
「ミリアです」
「初めまして、僕は冒険者のユーリです。君は錬金術師の職業であってるかな?」
「はい」
エルフよりも(同じ奴隷のエルフを見た)整った顔立ちに、上質な服、丁寧な言葉遣いに優しげな声、華奢な身体つきに肩よりも少し長く伸ばされた艶やかな黒髪は、美少女と見間違うような程美しい美少年だった。
私は余りの美しさに思わず見惚れてしまった。
(こんな方が私のご主人様だったらどれほど幸せなんだろうか?)
「なら、錬金術のスキルは持ってる?」
「はい」
「君は錬金術のスキルレベルはどれくらい?」
「はい」
「・・・君は錬金術以外には何ができる?」
「はい」
「・・・・・君は処女かな?」
「はい」
「・・・・・・・・・」
「おーい、話聞いてる?大丈夫かい?」
「・・・ッハ!?も、申し訳ございません!?」
私は悠璃様の声で妄想から現実に戻された。最初の質問は覚えているけどそれ以降は妄想していたため聞いていなかった。
最初の質問から考えると多分錬金術師の奴隷を探しているのでしょう。
(ここの奴隷商には錬金術師は私一人しかいないけど、ほかの奴隷商にはいるかもしれない。もし、この機会を逃したら私は一生後悔するはず。だったら何としても買ってもらわないと!!)
「お客様、先ほど言ったように彼女の購入条件は彼女自身が認めることになっているのですが2人で話してみますか?」
「そうで「ご主人様、私を購入してください!!」すね・・・」
私は悠璃様の言葉にかぶせるように言った。本来は絶対にこんなことはしてはいけない。最悪の場合、怒りを買ってその場で処分されることもある。しかし、そんなリスクを冒してでも私はこの方に買ってもらいたかった。
「話をする必要はないようですね」
「見たいですね」
「では、彼女の値段について話し合いましょうと言いたいのですがまずは奴隷について詳しく説明しましょう」
それから悠璃様は奴隷についての説明を聞き、私を購入してくださった。
そのあとは、悠璃様が私の首輪を革製のものに変えてくれて片方の手から血を一滴首輪の魔法陣に垂らし正式な契約が完了した。
「はい、これで契約は完了です」
「よろしくお願いします、ご主人様」
「こちらこそよろしくね、ミリア。オリバーさん、いろいろとありがとうございました。また、奴隷を購入する際はよろしくお願いしますね」
「はい、こちらこそ今後も御贔屓にお願いします」
私は悠璃様、いえご主人様に連れられてご主人様が止まられている宿へ向かい、そこでいろいろな驚くお話を聞かされた。そのあと、ご主人様のスキルで眷属にしてもらった。眷属になると奴隷契約は消えていまうらしいのですが私はどうしてもご主人様のものであるという証が欲しかったため、首輪だけはそのまま残してもらうようにしました。それと、何もせずに奴隷から解放されるのは嫌でしたので、自分で私の購入代分を返すまでは奴隷として扱ってもらうようにお願いしました。私は自分の力で私の代金分をご主人様に返し、行く行くはご主人様のお嫁さんになることが目標です!!
「ふふ、私を買ってくださりありがとうございます。ご主人様に買っていただけて私はとても幸せです。ですから、ご主人様を支えられる女になり、私は必ず貴方のお嫁さんになって見せます。だから、覚悟しておいてくださいね。絶対に逃がしませんから」
私は眠っているご主人様の寝顔を堪能しながらそう呟いた。
次回の更新は明日になります。