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第18話 初心者ダンジョン攻略5

今回は短いです。

 翌日、目が覚めると硬い石の上で布一枚を被っただけで寝ていた。


「あぁ、体のあちこちが痛い。そういえば、僕たちダンジョンに潜ってるんだったね」

「おはよう、悠璃」

「おはよう、那月。みんなもう起きてる?」

「おはよう、悠璃君。みんな起きてるよ」

「おはよう、颯。ごめんね、僕が最後だったようだ」


 時計を確認すると8時を過ぎていた。


 この世界は、1日が24時間、1ケ月が30日、1年12ケ月で計360日になっている。年の周期が地球より5日ほど少なくなっている。しかし、時間、1年の月数は同じなんだよね。しかも、この世界のほうが地球より大きいみたいだし。ちなみに、この情報はソフィーが教えてくれた。


 この世界にある時計は過去に召喚された異世界人が作ったらしい。普通この世界で時計というのは高級品であり、貴族や大商人なんかしかもっていないらしい。しかし、そこは国の力を使って仕入れたらしい。


 それから僕たちは、朝食を食べて取り残しがないかを確認してから隠し部屋から出ることにした。


「ところで兄さん、どうやってここからでるの?」

「それなら、大丈夫だよ。ちゃんと扉を見つけておいたから」


 僕は鈴華の質問に答えてから、みんなを連れて昨日たまたま発見した扉のところまで案内をした。


「ここだよ、昨日この部屋にあるものを取っているときにたまたま見つけたんだ。まだ、開けて確認してないけど、多分出られるんじゃないかな?最初に落ちてきた部屋にはこの部屋に来るのに通った細い穴以外なかったし」


 そう言って僕たちは、目の前にある少し豪華な扉を見た。


「ね、ねぇ、この先にボスがいるなんてことないわよね?なんかボス部屋の前の扉に見えるのは気のせいよね?実際に見たことわないけど」

「た、たぶん大丈夫なんじゃないかなぁ。たぶん・・・」

「悠璃さん、そこは多分ではなく断言してほしかったのですが」

「だって、まだ扉の先確認してないんだからさすがに断言はできないよ。まぁ、何があっても僕がみんなを守るから安心してよ。ステータスは低いけど・・・」

「かっこいいこと言ってくれるね。最後の一言はいらなかったけど」

「わ、私はいいと思いますよ」

「大丈夫、兄さんは私が守るから」


 お互いに軽口をたたきあっているうちにみんな笑顔になった。どうやら緊張がほぐれたようだ。


『マスター、そろそろ行きましょうか』

『そうじゃぞ、こんなとこにいつまでもいる必要はないのじゃ』

『はよ行かんと攻略後の自由時間が減ることになるで』


 3人に言われて、僕たちは意を決して扉を開けることにした。


「じゃあ、開けるよ。みんな少し下がってて」


 みんなに少し下がるように言って僕は扉を開けた。


 ギィィィバタン


 顔を出して覗いてみると通路になってるようだ。少し前を見ると階段を発見した。


「どうやら、ボス部屋ではなく通路のようだよ。それと、少し先に下の階へ行く階段があるよ」


 どうやら、3階層はあっさりとクリアできてしまったようだ。まぁ、モンスターハウスはきつかったけど。


 僕たちは周りに魔物がいないことを確認してから扉をくぐりそのまま階段まで移動した。


「ほんとに階段があるわね」

「はい、これで3階層はクリアですね」

「今日中に5階層まで行けそうだね。このまま、休憩なしでいこうか」


 僕たちはこの後の方針を決めて颯から順に階段を下りた。

 ちなみに、颯や雪乃のことは苗字じゃなくて名前で呼ぶことになった。那月たちは名前で自分2人だけ名前で呼ばれないのは不公平だといわれて、名前で呼ぶことになった。まぁ、名字で呼ぶより名前で呼んだほうが支持を出すときなどに呼びやすいからね。


「ここから、4階層だから出てくる魔物は確か、ホブゴブリンとハイコボルトだったよね」

「はい、そうです。ここからスライムは出てこなくなり一つ上の上位種が出るようになりますね」


 僕たちは、出てくる魔物も再確認をしてからダンジョン攻略を再開した。


 攻略を再開してから1時間ほどが経った。


「ねぇ、さっきから気になってたんだけど魔物たちが3,4匹のグループで遭遇してない?それに上位種のゴブリンアーチャーとかメイジが混じっている気がするんだけど」

「確かにそうだね。集団で出てくるのって5階層からじゃなかったっけ?」

「そのはずなのですが、確かにおかしいですね」


 僕たちはそんな疑問を抱きながらさらに1時間ほど探索をした。


「兄さん、この先から人の話し声が聞こえてくるよ」

「うーん、確かに聞こえてくるね」

「い、行ってみましょう」


 僕たちは声の聞こえるほうに向けて歩いて行った。


「あれって、十六夜さんのパーティじゃないかしら」

「あっちにいるのは五条君たちのパーティですね」

「なんで、ここで休憩してるんでしょうか?」


 セーフティエリアがあるのは5階層のはずなのに4階層であるここで休憩していることを疑問に思った。


「ああ!浦之君たちのパーティじゃん」

「え、本当!?悠璃様がいるの?どこどこ?」

「鈴華ちゃんがいるのか!?」

「フローラ王女もいるぜ!」


 僕たちが近づこうとすると十六夜さんのパーティと五条君のパーティの方から近づいてきた。


「十六夜さんたちはここで何してるのかしら?」

「休憩ですよ。ここは5階層のセーフティエリアです」

「え?5階層?ここって4階層じゃないのかしら」

「いえ、5階層です」

「兄さん、私たち4階層って攻略したの?」

「してないはずだけど・・・いや、待って、もしかしてだけど僕が落ちたあの部屋って4階層だったんじゃない?落ちているとき下に落ちてる感じだったし」


 僕は落ちているとき結構深かったことを思いだした。


「じゃあ、部屋から出たときに見つけた階段は5階層に行くためのものだったってこと?」

「そうだろうね。4階層を飛ばしてきちゃったみたいだ」

「まぁ、時間を短縮できたんだからよかったと考えようよ」

「そ、それがいいと思います」

「私もそれがいいと思いますよ」


 てことで僕たちは気にしないことにした。


「それにしても、思ったより早く着いたね。今日はこの階層だけを探索してここのセーフティエリアで止まってから明日、6階層へ行こうか」


 今日は5階層のみを探索して明日から6階層へ行くとこにした。


「じゃあ、少し休憩したら探索を再開しようか」


 僕たちはそこまで疲れてないけど、休憩を取ってから探索を再開することにした。

 ステータスの確認もしておきたいからね。

次回の更新は明日になります

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